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2021/6/14 6:15

Facebookの共同創始者が提唱する5万5000円の「保証所得」で世の中を変える方法

もしも毎月5万5000円がもらえるとしたらどうしますか。そのお金があれば今の生活をほんの少し豊かに彩ることができるはずです。そんなワクワクさせられるシステムを提唱する人がいます。実現したらどんな毎日が待っているのでしょうか。

 

日本での10万円給付

日本ではコロナ禍の2020年6月、国民に特別定額給付金10万円が給付されました。その受給率はなんと99.4%で、受給申請をしなかったのはわずか34万世帯だったそうです(総務省調べ)。日本には1億円以上の金融資産を持つ富裕層が132.7万世帯いる(野村総合研究所調べ)というので、裕福な層であっても多くが給付金を受け取っていたようです。

 

私の2人の子どもたちは給付金を貯金していましたが、私はその額とほぼ同額の大型冷蔵庫を購入しました。すると冷凍容量が倍に増えたおかげで食材の補充は週に1度で済むようになり、私の生活の質は向上したのです。

 

幸福感と消費欲

お金を給付されると、お年玉を受け取った子どものように心が明るくなり、幸福感が増すことがあります。臨時収入で気分が浮かれて何かに使いたくなる人も少なくないでしょう。消費は必要最低限にしたほうがいいという人もいますが、お金を使って楽しいことをしたり、可愛いものを買ったりすることで、人生は素敵に彩られると思うのです。

 

1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法』(プレジデント社・刊)の著者であるクリス・ヒューズはFacebook共同創始者。彼は20代にして数億ドルの資産を持つ超富裕層となりました。彼は貧困問題の解決のために奔走するようになり、年間収入5万ドル以下の人に月500ドル(日本円で約5万5000円)を毎月配ることが問題解決になるのでは、と思い至りました。これを保証所得と言います。

 

500ドルは、富裕層にとってはささやかな額かもしれません。けれど中流階層や貧困層にとっては、必要最低限以外のものを購入する素晴らしいきっかけとなるのです。彼は「自分にとって一番大切なことにお金を使うことができる」ようになり「夢を追いかける尊厳と自由」が尊重されるようになるのだと説きます。

 

労働者の定義とは

もし保証所得が導入されると、アメリカでは6000万人が受給対象になります。全人口のおよそ20%ほどです。条件は年収5万ドル以下の「労働者や社会に貢献している人」。給与を得ていなくても「幼い子どもの母親と父親、高齢の親を介護する人、大学生」なども対象者なのは素晴らしいことです。

 

本書には、育児や介護や勉学という理由で「一時的に仕事から離れている労働者」も給付対象だと書かれていました。そういえば日本でも、仕事を減らしたり休んだりして、大学や大学院で学び直す人が増えています。彼らは学んで得た知識を職場に戻ってから生かすはずで、潜在的な労働者だとしたら、確かにそうなのです。

 

1%が世界を変える

クリス・ヒューズはこの保証所得の原資はアメリカの超富裕層への増税だと説きます。その数は人口の1%ほどの300万人。アメリカの富の40%を所有している1%の彼らが、少し多めに税金を納めれば数千万人の対象者が救われるのだとか。

 

この計画が実現されるかどうかはまだ決まっていません。けれど人間は夢を見ることができます。もし月々5.5万円を得られたらどんなことをしようかと楽しく思いを巡らせるだけでも、自分が本当にやりたいことが見えてくるのではないでしょうか。そしてその夢は、いつか叶えたい目標として、自分を奮い立たせてくれるはずです。

 

【書籍紹介】

1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法

著者:クリス・ヒューズ
発行:プレジデント社

フェイスブックの共同創業者として、20代の若さで巨万の富を手にした若き理想家が、自らの富と経験を注ぎ込んで取り組む「最も困難な問題」の現実的な解決策が「保証所得」という考え方だ。その財源のすべては「上位1%の富裕層への増税」で賄える…。

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