本・書籍
2022/3/30 6:15

30代後半で気がついた“草もち”のおいしさ! 知るほど面白いよもぎの魅力『若杉ばあちゃんのよもぎの力』

私の中で春を感じさせてくれるのは、桜より“草もち”です。和菓子店の軒先にあるしぶ〜い文字の「草もち」を見ただけで、春だなぁ〜とマスクの中でよだれが溢れます。花より団子とはまさにこれ!

 

よもぎのフレッシュな香りとほどよい苦味……。今までスルーしてきた人生を後悔するくらい、30代後半から好きなものになりました。今回は草もちの原料であるよもぎについてたっぷり解説されている『若杉ばあちゃんのよもぎの力』(若杉友子・著/株式会社パルコ・刊)をご紹介。呑気に食べていた草もちに、こんなパワーがあったとは! と、驚きます。

 

戦後の寄生虫対策にも、よもぎが大活躍したらしい

「草もちうま〜」と食べていた私ですが、よもぎについて調べてみると、自然療法や食養生では日本のスーパーハーブと呼ばれ親しまれているものでした。その歴史は古く、万葉集にも出てくるほど。著者である1937年生まれの若杉ばあちゃんも、幼少期によもぎの力を実感したひとりなのだとか。

 

戦後、日本人のおなかに寄生虫が発生したときは、よもぎの生葉を摘んで、すり鉢ですりつぶし、よもぎの汁を盃一杯飲まされたものでした。しばらくすると、便と一緒に回虫が排泄されるので、よもぎの威力には驚くばかりでした。ばあちゃんも、その体験者の一人です。

(『若杉ばあちゃんのよもぎの力』より引用)

 

すごい時代……! 今は気軽に病院も行けますし、何かあればドラッグストアで体調不良も改善できるますが、自然に生えているものでなんとか乗り越えていた人間力、驚くばかりです。

 

また、よもぎは、お灸(もぐさ)として使われたり、韓国のよもぎ蒸しでも使われたり、食べる以外にも使われています。私も田舎育ちなので、近くの原っぱでよもぎを摘んでいましたが、こんなパワーがあったとは知りませんでした。

 

勝手に摘むのはダメ! 時期や場所も考慮して

これからの時期は、どんどん繁ってくるので「よもぎ取り放題」タイムに突入しますが、実は、摘む時期や場所が重要とのこと。気温上昇に伴い、よもぎも成長してアクが強くなってくるため、食用にできるのは、4月いっぱいまでとしておくのが良いそうです。

 

大きくなるに従い、アクが強くなって葉や茎がかたくなるので、使い方を変えていきます。食べるのは4月いっぱいまでとしておくのが安全ですが、寒い地域では5月にずれこむので、大きさややわらかさで判断してください。必ず、一度も刈っていない場所のよもぎを摘むこと。

(『若杉ばあちゃんのよもぎの力』より引用)

 

おいしそうなよもぎがあるからと、他人の敷地へ入り込み勝手に採取するのは犯罪です! しっかり許可を得てくださいね。また、犬の散歩道や道路沿い、農薬を使っている農家さんの畦道に生えているよもぎもおすすめできないとのこと。『若杉ばあちゃんのよもぎの力』では、写真付きで採取時の注意点も細かく紹介されています。自分の庭にあるよもぎは食べてもいいのかな? と気になっている方は参考にしてみましょう(トリカブトやオトコヨモギが似ているので要注意!)。

 

最近では無農薬農園が通販で、よもぎを販売しているのだとか。なかなか近隣で安全に採取できない場合は、摘んだ場所が明確な商品を選ぶのが良さそうです。

 

草もち以外にもレシピが満載! よもぎを食べまくれる一冊

『若杉ばあちゃんのよもぎの力』を読む前は、草もち以外で食べる方法を知りませんでしたが、かりんとうやクレープ、うどんにおひたし、天ぷらや味噌汁とその食べ方の幅広さにも驚きました。

 

食べる前にはアク抜きが必須のため、すこ〜し面倒ではありますが、自分で摘んだよもぎを食べられるってちょっと贅沢な気持ちもしますよね。都内ではなかなか摘むことも難しいので、私は昔の人々の知恵や思いに感謝しながら、今年もおいしい草もちをたくさん食べていこうと改めて感じているところです(笑)。

 

現代にも役立つ暮らしのヒントがいっぱいの『若杉ばあちゃんのよもぎの力』、ぜひ読んでみてくださいね。

 

【書籍紹介】

若杉ばあちゃんのよもぎの力

著者:若杉友子
刊行:株式会社パルコ

正しい摘み方・正しいアク抜き法。料理・おやつ・よもぎ茶・よもぎ酒のレシピ46。お風呂、腰湯、よもぎ湿布、枕など。衣類や米の防虫、部屋の消臭に…よもぎは現代人を救う「医草」。頭痛・肩こり・冷え性・花粉症・不眠症・うつ・婦人病・アトピー性皮膚炎なども「よもぎ」でお手当て。

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