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2019/5/24 18:00

年会費20万円分の価値はある?「ラグジュアリーカード」の特典を体験してみた

「ラグジュアリーカード」――。その名前のクレジットカードを耳にしたことがあるでしょうか? 最上位のゴールドカードは、年会費が20万円。表面には24金コーティングが施され、名前はレーザーによる削り出し。その輝きと重厚感のある見た目は、ひと目見たら忘れられません。

 

「クレジットカードの年会費が20万円なんて高い……」そう思う人も多いことでしょう。そこで、その価値を確かめるべく、会員限定の優待イベントに参加してきました!

 

初の「ナイトミュージアム」イベントを開催

 

有料のクレジットカードには会員限定の優待サービスが付いており、それを目当てに会員になっている人も多いはず。そのなかでもラグジュアリーカードは、美術館の優待が豊富に揃っているのも特徴です。

 

今回の優待は、東京国立近代美術館で開催された「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」(5月26日まで)の鑑賞会。初の試みとなる一夜限りのナイトミュージアムイベントは、学芸員によるガイド付きです。画家について知らない人でも、時代背景や画家自身についての解説のおかげで十分に楽しめる内容になっています。

 

↑東西線竹橋駅から徒歩3分の東京国立近代美術館

 

福沢一郎は、1930年代にフランスのシュルレアリスム(超現実主義)を日本に紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍した画家。「シュルレアリスム」は、論理的にはありえない風景や、日常的な風景と非現実的なものを組み合わせて描いたりする芸術スタイルです。海外の画家ではダリが有名ですね。

 

福沢一郎は、シュルレアリスムの中に社会に対する風刺や批判精神を込めて、ユーモアをまじえて描きました。ではさっそく、福沢一郎の作品を見ていきましょう。

 

↑学芸員の解説とともに絵画鑑賞を進めていく

 

↑「Poisson d’Avril(四月馬鹿)」(1930年)東京国立近代美術館蔵。「Poisson d’Avril」とは、フランス語で「4月の魚」の意味で、エイプリルフールのこと。フランスでは、4月1日に嘘をつくのではなく、魚の形に切った紙を他人の背中にこっそり貼っていたずらをする

 

実はこの絵、19世紀末にフランスで刊行された科学の本の挿絵を組み合わせて作られているんです。当時、画家はそのことを秘密にしており、没後の研究から判明したというから驚き。

 

↑そのネタになったのがこの本。教育目的の本の挿絵をわざとでたらめに組み合わせることで、「教育のおしつけがましさをぶち壊してやろう」という遊び心半分、反逆精神半分で描かれたとのこと

 

画家は1952年に渡欧し、その後ブラジルやメキシコを経由して2年後に帰国。中南米で感じた原始的な生命力に刺激を受け、暗い色が基調だった絵は、赤、青、黄色といった原色がふんだんに用いられた鮮やかな色彩に変化します。

 

↑明るい色彩に変化している。線は太く力強いものに変わった

 

↑「トイレット・ペーパー地獄」1974年 群馬県立近代美術館蔵。1973年のオイル・ショックの際、紙が無くなるというデマにより起きた「トイレットペーパー騒動」を風刺したもの。いつの時代にも起こりうる人間心理の弱さを表現している

 

これらの説明は学芸員からの解説で学んだこと。混んでいない美術館で、丁寧なガイドのもとゆっくり鑑賞できるのはナイトミュージアムならではの良さですね。

 

優待だけじゃない、コンシェルジュも魅力的

 

「ラグジュアリーカード」は、Mastercard最上位クラスのクレジットカードブランド。24金でコーティングされたゴールドカードは、クレジットカードの最上級ランクを示す、いわゆる“ブラックカード”です。

 

ハイステータスのクレジットカードとして、まず思い浮かぶのが「ダイナーズクラブ」や「アメリカン・エクスプレス」などのブラックカードではないでしょうか。こちらは、年会費が13万円~35万円ほど。

 

「ラグジュアリーカード」のゴールドカード年会費は、その中間にあたる20万円です。そのほか、年会費10万円の「ブラックカード」と、年会費5万円の「チタンカード」も用意されています。

 

↑左から「ゴールドカード」「ブラックカード」「チタンカード」。すべて金属製。ポイント還元率は、上位から順に約1.5%、1.25%、1.00%。貯めたポイントは、キャッシュバックや各種ギフトカードのほか、JAL、ANA、ハワイアン航空、ユナイテッド航空のマイルにも交換可能

 

↑発行までの期間は、2週間から1か月程度

 

ラグジュアリーカードの最大の魅力といえるのが、24時間体制でサポートしてくれる「コンシェルジュ」の存在。

 

とくに、仕事やプライベートで海外に行く機会が多い人におすすめです。国内外の航空券やホテルの手配、会食のレストランの予約などはすべてコンシェルジュにおまかせ。電話やメールでお願いしたら、あとはコンシェルジュがアレンジするのを待つだけ。面倒な予約を任せられるため、重宝すること間違いなしです。

 

空港ではラウンジが利用できるため、フライト前のひとときもゆったりくつろげます。また、荷物が多いときは「国際線手荷物無料宅配」サービスが便利。国際線出発時または帰国時の荷物を最大3個無料で宅配してくれます。ほかにも、提携先のホテルで部屋のアップグレードやレイトチェックアウトなども利用できます。

 

↑自動音声応答のアナウンスは流れず直接コンシェルジュに繋がる

 

ラグジュアリーカードは、食に関心がある人にも向いています。コンシェルジュ経由で予約すると、対象の人気レストランでコース料理をアップグレードできたり、2名以上のコースを予約した場合に1名分が無料になったりとうれしい特典がいろいろ。レストラン予約だけなら、対象外のお店でもコンシェルジュに頼んでOK。接待のときにも活用できますね。

 

さらに、一度は試してみたいのがリムジンの送迎サービス。対象レストランでディナーを予約すると、指定の場所から片道を送迎してくれます。ゴールドカードなら往路、復路いずれかの片道、ブラックカードなら往路の片道送迎が利用可能。チタンカードは非対応です。

 

仕事帰りには、定期的に開催されるイベント「ラグジュアリーソーシャルアワー」に参加してみるのはいかがでしょうか。シャンパンやワインのティスティング、ほかの会員との交流などが楽しめます。

 

 

ほかにも、カフェやバーなどで使える優待や、全国のTOHOシネマズで最大3回(カードのクラスにより回数は異なる)まで無料で映画を鑑賞できる優待など、日常生活で使えるサービスも揃っています。

 

会員優待の詳細や請求明細、ポイント照会などは、会員専用サイトや「LUXURY CARD公式アプリ」から確認できます。

 

↑「LUXURY CARD公式アプリ」はiOS・Android対応。コンシェルジュへの問い合わせもここからできる。ワインの検索や提案もコンシェルジュに頼める

 

渡航する機会が多い人やグルメな人なら、コンシェルジュや特典をフルに活用することで会費分の価値を見出せることでしょう。ただし、チタンカードが未対応のサービスも一部あるため、ブラックカード以上をおすすめします。

 

「ラグジュアリーカード」があれば、これまでの生活に変化が起こること間違いなし。ぜひ候補に加えてみてはいかがでしょうか?