機材レポート

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WRで実写! 持つ喜びが味わえるこだわりの描写と質感

一眼レフにこだわる宣言をして意欲的なカメラ・レンズをリリースしているペンタックスから、フルサイズ対応の超広角レンズ「HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR」が発売された。開催が中止されたCP+2020で参考出品の予定だったレンズだ。

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー
PENTAX K-1 Mark II + HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR

クラシックなアルミ外装に最新の光学技術を結集

味のある描写やアルミ削り出しの外装が特徴のペンタックスLimitedシリーズ。その最新モデルにして、シリーズで初めてデジタルの特性に最適化した「D FA」の呼称を冠する。人気のある31mm・43mm・77mmのいわゆる“リミテッド三兄弟”と違って絞りリングがなく、フルタイムMFも可能になるなど中身は現代仕様だ。

逆光耐性が高く、8枚絞りが美しい光芒を描く

HDコーティングにより逆光のゴーストやフレアを抑制。太陽が写り込みやすい超広角では頼もしい点だ。8枚構成の円形絞りによる光芒も美しい。

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー
PENTAX K-1 Mark II HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 絞り優先オート F11 1/320秒 −0.7補正 ISO100 WB : オート

被写体に寄れば繊細な描写とボケが楽しめる

ピントが合った部分はとにかく繊細で、そこからなだらかにぼけていく。超広角でF2.4という明るさながら、被写体に近寄ればまるで大口径の標準レンズのような描写が得られる。

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー
PENTAX K-1 Mark II HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 絞り優先オート F2.4 1/125秒 ISO100 WB : オート

手にする喜びが味わえるレンズ

描写はこれまでのLimitedシリーズ同様、解像力を保ちつつも立体感や雰囲気の再現にウエイトを置いている印象。超広角レンズながらボケ味にもこだわり、円形絞りを採用している。

一眼レフではレンズの欠点がファインダーでそのまま見えてしまうが、作画にも影響を与える歪曲収差をはじめ、このレンズでは良好に補正されている。外装の作り込みも見事で、手にする喜びが味わえるレンズだと思う。

質感の高いアルミ削り出しボディを採用

アルミ削り出しの鏡筒は感触が素晴らしい。花形フードは本体と一体化しており、もちろんこの部分もアルミ製だ。見た目ほど重量感はないが、大柄な「PENTAX K-1 Mark II」に装着したときのバランスは良好だった。

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー

特殊硝材を贅沢に使い、シャープな描写を追求

EDガラスを4枚、スーパーEDガラスを1枚使用して色収差を低減。さらに大口径凹メニスカスレンズやガラスモールド非球面レンズ、高屈折率ガラスなどを贅沢に使い、小型化とシャープネスを両立させている。

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR

HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WR 実写レビュー

発売日 2021年11月12日
希望小売価格 217,800円 (税込)

カラー ブラック、シルバー
マウント ペンタックスKマウント (KAF4)
レンズ構成 8群11枚
絞り羽根 8枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.18m
最大撮影倍率 0.26倍
フィルター径 φ67mm
最大径×長さ 約φ74m×89mm
質量 約416g