「東北や新潟の日本酒は確かにいいけど、新鮮味がないよね…」という方。関東の日本酒に目を向けてみてはいかがですか? 実は関東地方では、近年、ひそかに評価を上げている銘柄も多いんです。今回は、なかでも「これだけは覚えて」という注目の7銘柄を厳選して紹介。ぜひ覚えて帰って、周りの人にも教えてあげてくださいね。
その1
栃木県
甘酸っぱい香りと旨みが個性的!
クラシック 仙禽(せんきん)
生酛 亀の尾(きもと かめのお)
1620円(720㎖)
昔ながらの木桶で仕込み、独特の酸味がある酒を醸すことで日本酒ファンの注目を集める蔵。本品は、濃醇な味わいとその甘酸っぱい香りが個性的です。全体的なバランスに優れ、キレも良いので飲み飽きることはありません。
その2
栃木県
フルーティな吟醸香が楽しめてキレ味良し!
鳳凰美田(ほうおうびでん)
純米吟醸
3024円(1.8ℓ)
すべての酒を吟醸で醸す蔵元。鳳凰美田は、国内外の有名コンペで常に上位に入っており、近年評価が急上昇中の全国区の人気銘柄です。本品はマスカットを思わせる吟醸香に、ほどよい旨みと酸味が同居する1本。スムーズなキレも特徴で、心地良く盃を重ねられます。
その3
茨城県
ツルバラの花酵母を使いナシのような香りに仕上げた
来福(らいふく)
純米吟醸 愛山(あいやま)
3348円(1.8ℓ)
300年前に筑波山麓で創業。ほとんどの酒を750㎏の小仕込みで丁寧に醸しています。近年は、数種類の天然の花酵母を使い分けた酒造りに定評あり。こちらはツルバラの花酵母を使用し、ナシのようなフルーティな香りを実現しています。なお、同蔵の「来福 超精米 純米大吟醸」(720ml8640 円)は、世界最大の日本酒コンペ「SAKE COMPETITION (サケコンペティション)2017」の「Super Premium部門」で1位を獲得しています。
その4
茨城県
新米の蔵元が日本酒コンペで1位を獲得
本品は、世界最大の日本酒コンペ「SAKE COMPETITION (サケコンペティション)2017」の「純米大吟醸部門」で1位を獲得。2015年12月に社長に就任した兼平理香子(かねひら・りかこ)さんが「どうしても雄町米で造りたい」と思い立ち、造り始めたお酒です。華やかな香り、濃淳でコクのある味わいに仕上げました。
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その5
埼玉県
フルーティな香りはエレガントのひと言!
花陽浴(はなあび)
純米大吟醸 無濾過生原酒
6800円(1.8ℓ)
伝統製法で丁寧に醸す埼玉県羽生の蔵。花陽浴(はなあび)は、「太陽の陽差しを浴び大輪の花を咲さかそう」という蔵人の思いから命名され、現在は日本酒居酒屋でも扱う店が増えています。本品は40%精米の大吟醸で、フルーティな香りと透明感を持つエレガントな味わいです。
その6
東京都
爽やかな吟醸香とほどよいボディ
屋守(おくのかみ)
純米中取り 無調整生
2992円(1.8ℓ)
1596年(慶長元年)に創業し、400年以上の歴史を誇る蔵。屋守は若き蔵元、田中孝治氏が平成14年に生み出した銘柄です。本品は爽やかな吟醸香を放ち、若々しさも感じられますが、ほどよいボディで食中酒として優秀。ユニークなラベルの効果もあって、近年評価を上げつつある銘柄です。
その7
神奈川県
口当たりは重厚で複雑な味わいが魅力
昇龍蓬莱(しょうりゅうほうらい)
生酛純米 山田錦77(きもとじゅんまいやまだにしきななじゅうなな)
槽場直詰 無濾過生原酒(ふなばじかづめ むろかなまげんしゅ)
3240円(1.8ℓ)
清冽な空気と水が豊富な丹沢山地の山ふところに位置する蔵。本作は、生酛造りらしい重厚な口当たり。じっくり味わえば酸味、旨み、少量の渋みが混ざり合う、複雑な構成が見えてきます。燗にすると飲み口がよりスムーズに。同蔵では、フレッシュな味わいの「残草蓬莱(ざるそうほうらい)」シリーズもリリースしており、低アルコールの「Queeen」も注目を集めています。
以上、関東のオススメ日本酒7選でした。関東のお酒を覚えたことで、みなさんの日本酒の世界も広がったのではないでしょうか。居酒屋で出会ったら、ぜひ積極的に楽しんでみてくださいね。