グルメ
2017/9/25 21:30

「DEAN & DELUCA」1週間限定の弁当を試食してみたーーミシュラン三つ星のあの名店の味が最高っ!

「DEAN & DELUCA」といえばお洒落なトートバッグをイメージする人が多いかもしれませんが、真の姿は世界中のおいしいものを集めた食のセレクトショップ。しかも、今年は新たな取り組みをスタートするなどその動向に注目が集まっています。そのひとつが和食のカリスマとのコラボレーション。9月25日~10月1日という短い期間&店舗限定ではあるものの、なんと「ミシュランガイド」で10年連続三つ星を獲得している「かんだ」の店主とのタッグによる「わっぱ飯弁当」が2種類販売されます。本稿では、商品のチェックや開発者インタビューを交えながら、プロジェクトの一端を紹介しましょう!

 

作り手と食べ手をつなぐさらなる取り組みが今回の料理人コラボ

「そもそも、なぜ和食?」と思う人もいるかもしれませんが、DEAN & DELUCAはお洒落な洋風デリが充実している一方で、和の食材や料理も豊富。同店としてはその一面をより知ってもらうとともに、新たな食の世界を提案したいという想いがあるそうです。

↑乾物に調味料など、商品棚には日本各地の食材がズラリ!
↑乾物に調味料など、商品棚には日本各地の食材がズラリ!

 

ということで、今回は東京ミッドタウンにある「DEAN & DELUCA 六本木」を訪問。総料理長の境 哲也シェフから話をうかがいました。コラボレーションの経緯や狙いはどういったところにあるのでしょう?

 

「これまで私たちは、様々な生産者や食材のつくり手であるARTISAN(職人的つくり手)と食べる人をつなぎ、食するよろこびを伝えてきました。それは例えると醤油や味噌といったものだったのですが、これからは料理人との懸け橋にもなりたいと思っています。それが今回のつくり手の取り組みですね。つまり第1弾ということです」(境さん)

 

今後のコラボレーションのジャンルは和食に限らないそうですが、今回は和食のデリの深堀りを目的とし、日本料理の職人である神田裕行さんとの取り組みを行うことになったそう。さらにDEAN & DELUCAのレシピ開発に携わる各料理人が神田さんから直接手ほどきを受ける時間を設けることで、彼らのスキルアップや新たな発見をする機会、経験値向上を目指したかったと境シェフは言います。今回、神田さんからもコメントをいただきました。

↑日本料理界の至宝・神田裕行さん。2004年、東京・元麻布に「かんだ」を開店。2017年9月現在、ミシュランガイド東京において10年連続で三つ星を獲得しています
↑日本料理界の至宝・神田裕行さん。2004年、東京・元麻布に「かんだ」を開店。2017年9月現在、ミシュランガイド東京において10年連続で三つ星を獲得しています

 

「自宅で簡単に和食を作る手助けができたらと、僕自身レシピ本も出版しましたが、今回の取り組みでその想いがより叶ったと思います。まずは料理や和食になじみがない人も、デリを通して和食に触れ、興味や関心を持ってもらえたらうれしいですね」(神田さん)

↑神田さんの著書であるレシピ本。何を隠そう今回発売される2品は、ここに載っている料理にアレンジを加えて作られているのです
↑神田さんの著書であるレシピ本。何を隠そう今回発売される2品は、ここに載っている料理にアレンジを加えて作られているのです

 

時間が経ってもおいしさを保ち続けるデリの料理は奥が深い!

そしていよいよ料理のお目見えです。ひとつめは、レシピ本の「トマト牛丼」を参考にした「阿波牛とトマトのすき焼き飯」。ちなみに、参考にしているといっても商品化となるとこだわりはより随所に。たとえば米、肉、イワシといった今回のメイン食材は、神田さんの出身地が徳島県であることから、四国県産のものを使っています。

↑阿波牛トマトのすき焼き飯/1500円(税抜)
↑阿波牛トマトのすき焼き飯/1500円(税抜)

 

徳島県産の黒毛和種・阿波牛(あわぎゅう)を使用。まろやかな甘みのある柔らかい霜降り肉に、トマトの酸味が加わり、しっかりとしたコクがありながらもさっぱりした味わいに。なお、レシピにはなかった秋の味覚としてシメジが加わっています。

 

「レストランの料理は作った直後が一番おいしい瞬間。でも、デリは持ち歩いたりもしますから、そうではないですよね。時間軸がまったく違うので、食材の選び方に火の入れ方、味付けなども試行錯誤しました。たとえば、糖度の高いフルーツトマトはデリにはあえて使わない、肉の厚さは食べやすいように2mmに切るなど、僕自身も非常に勉強になりましたね」(境さん)

↑神田さん直伝の調理指導も行われました
↑神田さん直伝の調理指導も行われました

 

2品目は、「イワシの蒲焼き丼」に習った「うるめ鰯とクレソンの蒲焼き飯」。和食に欧風野菜のクレソンを用いるところが斬新ですね。

↑うるめ鰯とクレソンの蒲焼き飯/1200円(税抜)
↑うるめ鰯とクレソンの蒲焼き飯/1200円(税抜)

 

鮮度落ちが非常に早く、希少種といわれる高知県産の一本釣りウルメイワシを使用。ふわっと仕上げたイワシにしっかりと絡んだ蒲焼のタレがご飯によく合います。さらにクレソンと海苔、三杯酢を和えることで海苔に酸味がよくなじみ、爽やかな味わいもプラス。

 

「神田さん、フランスで和食店の料理長をしていたこともあるんです。その経験があるので、香草をはじめ欧米の食材を日本料理に生かすのが非常に上手なんですよ」(境さん)

 

今回の限定わっぱ飯は、六本木店、有楽町店、品川店での発売。冒頭でも述べましたが、9月25日~10月1日の5日間です。また、今回の話とは別に、9月29日には赤坂の新たなランドマークとなる「赤坂インターシティ AIR」に、同店の新業態となるレストラン「THE ARTISAN TABLE・DEAN & DELUCA(アーティザンテーブル・ディーン&デルーカ)」もオープンします。やはりARTISANは大きなテーマ。これからもDEAN & DELUCAの動きに注目ですね!

 

【SHOP DATA】

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DEAN & DELUCA 六本木

住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン B1

アクセス:都営大江戸線ほか「六本木駅」直結

営業時間:11:00~21:00

定休日:東京ミッドタウンに準ずる