グルメ
2018/9/14 16:30

「缶コーヒー=甘ったるい」派の常識を覆す意欲作登場! 「ダイドー」の新製品、攻めてます。

サードウェーブが到来したり、コンビニのレジ横やペットボトルタイプが大ヒットしたりと、常に話題にこと欠かないコーヒー。その反面でダウントレンドといわれているのが、缶コーヒーです。とはいえ、缶コーヒーには一定のファンがいるのも事実。そこで今回は、この時代に新機軸をもってリリースされた、ダイドーの缶コーヒーをレビューしていきます!

 

 

缶コーヒーを飲む層と聞いてイメージするのは、働く人の姿ではないでしょうか。それは各社のCMを見ても明らかでしょう。そしてそこで描かれているのは、ホッとひと息つく安らぎのシーンや、ゴクっと飲んで「もういっちょがんばるか!」といった気分転換だったりするものです。

 

それは、缶コーヒーが持つ味わいともリンクしています。コーヒーの苦みやカフェインがシャキっとさせ、甘さはエネルギー源に。香りやミルクのマイルド感は気分を落ち着かせてくれます。また、200g前後の量は、休憩時間に飲み切る最適なサイズともいえるでしょう。

 

 

これぞ缶コーヒー!という感じの「オリジナル」

そんな缶コーヒーの定番ブランドのひとつが「ダイドーブレンドコーヒー」。こちらは発売から43年にもなるロングセラーですが、中身はそのままに、「オリジナル」と銘打たれ、パッケージを現代版へアップデート。新旧を比較してみましょう。

↑左が新バージョン、右が旧バージョンです

 

おなじみの斜めのフラッグと、コーヒー豆を入れる麻袋(ドンゴロス)はそのまま。パッと見での安心感はさすがです。そこに新たに配置されたのが、“ORIGINAL”と“since1975”の文字。今でこそダイドーブレンドは様々な商品展開をしていますが、あくまでもこれが旗艦モデルであること、そして歴史と伝統への誇りが伝わってきます。

↑個性に合わせて焙煎した5か国の豆をブレンドしているのがポイント

 

実際に飲んでみても「そうそう、これこれ」という印象。コクのあるミルクに負けないしっかりしたコーヒー感と心地よい余韻は、オーセンティックな感じすらあります。

↑裏面にも香料無添加であることや焙煎方法など、コーヒー本来の味わいへのこだわりが書かれています

 

まさに缶コーヒーの王道を行く味わいの「オリジナル」。発売から43年を経ても、おいしさのコンセプトがまったくブレておらず、なおかつ古びていないことに驚きです。

 

 

超絶スッキリの新感覚コーヒー「ギンレイ」

伝統を重んじつつ飲み手に合わせて進化する商品があれば、まったく新たな方向性へのアプローチを試みる缶コーヒーも。それが「ギンレイ」の名を冠した「ダイドーブレンドコーヒー」です。こちらもデザインから見てみましょう。

↑表面はザラッとマットな質感。品質のよさを感じつつ、やさしく手になじみます

 

鈍く光るシャンパンゴールドを基本色に、余白を広めにとったレイアウトや書体。従来の缶コーヒーにはない、クールで高級感のあるデザインです。

↑左は「オリジナル」の新バージョン。「ギンレイ」は若干高さがあって、内容量も210gと多め(「オリジナル」は185g)

 

「ギンレイ」が素材に関してこだわったのは「磨き豆」。これは雑味や渋味の部分を取り除いたコーヒー豆のことで、苦みをおさえたクリアな味わいになるのだそう。「ギンレイ」にはこの「磨き豆」が100%使用されています。

 

もしかしたら、米を一定以上磨くと「吟醸」や「大吟醸」に分類される日本酒のイメージに近いかもしれません。吟醸系のお酒はスッキリした飲み味のものが多いですよね。ということで、飲んで味をチェックしてみました。

↑「オリジナル」(写真左)と比べても、液色はそこまで違いませんが…

 

色を見ても分かる通り、「ギンレイ」はそれなりに砂糖やミルクが入った、スタンダードな缶コーヒーの分類。…なのですが、ビジュアルからは想像もできないほどクリアな飲み味。通常の1.5倍の豆を使って抽出したとのことで、コーヒーのコクや香りは感じられますが、後味がとにかくスッキリ。これは新感覚です。「缶コーヒーは甘ったるくて苦手」という方でも、これなら飲めるかもしれません。

↑豆の量が1.5倍というのは、コーヒー規格(内容量100g中にコーヒー生豆換算で5g以上)の下限値との比較によるもの。とはいえ後味はきわめて軽く現代的で、従来の缶コーヒーとはかなり別物です

 

これまでのスッキリ系や微糖タイプとも違う、王道路線のなかに洗練されたテイストを感じました。確かにこれが、ダイドーが提案する未来のスタンダードなのかもしれません。

↑どちらもリフレッシュに最適!好みのほうを選んでください

 

ダイドーは、一般的な販路のほかに、自動販売機にも注力していることで知られるメーカー。こんどダイドーの自販機を見つけたらぜひ商品をチェックして、生まれ変わった「伝統」と「革新」を実“カン”してみませんか!