グルメ
2019/9/24 21:15

その触感と旨味に箸が止まらない!漬物を様々に楽しむ9レシピ

日本人が古くから愛してやまない漬物(つけもの)は、発酵食品でもあり、昔から人々の健康を支えてきました。漬け方を一度マスターすれば、余った食材も無駄なく使うことができる上、おかずが少ない日にプラスして、ごはんをおいしくしてくれます。また、お弁当に入れるのがちょっと心配な生野菜も、漬け物にしておくと傷みにくくなりますよね。今回は、フードディレクターの川上ミホさんに、おいしい漬け物のレシピを教えていただきました。

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●醤油で漬ける

思い立ったらすぐ漬けてすぐ食べられる醤油漬けは、冷蔵庫に常備しておくと、ごはんのおともにできるのはもちろん、麺類の薬味としても活躍します。自分好みの甘さやしょっぱさにレシピを変えていくのも楽しい一品です。

1 きゅうりのパリパリ漬け


「古漬けのような深い色合いですが、4時間もあればできてしまいます。細かく刻んでお茶漬けやお蕎麦の薬味にしてもいいですね」(フードスタイリスト・川上ミホさん、以下同)

 

【漬け方】

厚めに輪切りにしたきゅうりに塩を振って軽く揉んで置いておく。水分が十分に出てきたら水を切って軽く洗ってから、鍋で一煮立ちさせておいた醤油80g、米酢40g、砂糖30g、千切りにした生姜6gの中に入れて4時間ほど置いたら食べごろに。

 


「パリパリとした歯ごたえがおいしい一品なので、最初の塩もみを必ず手抜きせずやってくださいね。このひと手間が食感のよさを引き出し、調味料の染み込みをよくしてくれますよ」

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2 えごまの葉の醤油漬け


「えごまはしそよりも葉がしっかりしているので、おにぎりに巻くのがオススメです。豆板醤がコクを出してくれ、ニンニクのピリッとした香りで食欲がすすみます」

 

【漬け方】

醤油60gにすりおろしたにんにく1かけと豆板醤少々入れてよく混ぜておく。洗ってしっかり拭いたえごまの葉を一枚ずつ漬け汁に浸してから保存容器に入れ、余った漬け汁は上からかける。

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●酢で漬ける

酢で漬けると保存がきくので、すぐに食べ終わらなくても長い間楽しむことができます。ワインビネガーで漬けるとあっさりとした洋食に合う味に、米酢で漬けるとこっくりとして和食に合う味になります。


3 らっきょう&ゆでたまごのピクルス


「ピクルスはそのまま食べてもいいですし、細かく刻んでサラダに入れるのもおすすめです」

 

【漬け方】

ワインビネガー100g、砂糖40g、塩20g、水20gを一度煮立たせておく。殻をむいたゆでたまごと、下処理したらっきょうをそれぞれ漬ける。ゆでたまごの方には、お好みでローリエを1~3枚一緒に入れる。らっきょうは表皮をむいてから一度沸騰したお湯に10秒ほど漬けてざるにあげておき、粗熱が取れたら漬ける。
「瓶にぎゅうぎゅうに詰めて漬けることで、漬け汁が少なくてもしっかり浸かります。もったいないのですが、漬けたあとの漬け汁は再利用せずに捨てましょう」

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●ビールで漬ける

飲み残しのビールでも漬けられるビール漬けは、酵母の香りがおいしいお漬け物になります。アルコールが入っていますから、アルコールに弱い人は注意しましょう。

4 茄子と大根のビール漬け


「余った野菜などを保存袋でパッと漬けることができるので、覚えておくと便利ですよ。あっさりめのビールや発泡酒より、コクがあってキレのいいものを選ぶと、よりおいしく漬けられます」

 

【漬け方】

ジッパー付き保存袋に砂糖60gと塩15g、唐辛子を2本入れておき、縦半分に切った茄子と大根を入れ、ビールを100ml注ぐ。ジッパーを閉めて上から軽く揉み、冷蔵庫で漬けておく。

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ここまで、醤油や酢、ビールで漬け込む漬物を教えていただきましたが、続いては、酒粕と味噌を合わせた粕漬けやぬか漬け、さらにちょっと変化球の漬物も。

●酒粕で漬ける

川上さんの粕漬けは、ペースト状になっている柔らかい酒粕と味噌を練り合わせた漬け床で漬けます。酒粕は醸造アルコールの入っていない、純米のものを選んでみましょう。甘くてコクがあり、そのままおにぎりに塗って焼いてもおいしそうです。


5 チーズの粕漬け

「作った漬け床をカマンベールチーズに厚めに塗り、ラップでしっかり覆って保存しておきます。漬け床ごと食べるなら4~5時間ほど、漬け床を拭って食べるならしっかりと一晩漬けるとおいしくいただけます。クリームチーズでもおいしいですよ」

 

【漬け床の作り方】

酒粕200gと味噌150gをしっかり混ぜ合わせて漬け床をつくる。冷凍すれば1ヶ月はもつ。

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6 鮭の粕漬け

「鮭の粕漬けは、漬け床ごとお汁に入れて煮立たせました。魚を漬けておくと、身がふっくらと柔らかくなり、臭みがとれます」

 

【漬け方】

「漬け床の作り方はチーズと同じです。ラップに漬け床を薄く伸ばしてから鮭を置き、表面にも漬け床を塗ってラップでしっかり包みます。鮭は塩が振ってあるものではなく、生鮭だと塩辛くなくておいしく漬かります」

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●ぬかで漬ける

ぬか床は、はじめから自分で作らなくても、キットになっているものや、かき混ぜるだけですぐ使えるものなども販売されています。まずは市販のぬか床からはじめてみましょう。長く留守にするときは冷蔵庫に入れるか、冷凍しておくといいでしょう。


7 さんまのぬか漬け


「さんまのぬか漬けは東北や北海道の郷土料理です。保存性が高いので、漬けはじめてから3〜5日が食べごろ。身がしまって生のさんまとは違う味わいです」

 

【漬け方】

さんまは、はらわたを取ってよく水気を切る。はらわたが入っていたところにぬか床をしっかり詰める。表面にもぬか床をつけて全体を覆い、ラップをして3〜5日冷蔵庫で漬ける。食べるときはぬかをきれいにぬぐってから焼く。

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8 野菜のぬか漬け

「野菜のぬか漬けは、ぬか床に直接野菜を入れて漬けていきます。余ったものやたくさん買ってしまったものなど、お好みで漬けてみましょう。漬かりすぎてしまったら、塩水に野菜を浸しておくと、塩気が抜けて食べやすくなります」

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最後に番外編として、スイーツとして楽しめる漬物を紹介しましょう。

●はちみつで漬ける

はちみつで漬けると保存がきくので、長くおいしさを保つことができるようになります。今回作ったナッツのはちみつ漬けは、おもたせにもぴったりです。


9 ナッツのはちみつ漬け


「そのままでは酸化しやすいナッツも、はちみつで漬けておくことで日持ちするようになります。トーストなどにのせたり、チーズと食べたり、デザートにも朝食にもおつまみにも使える一品です」

 

【漬け方】

ナッツを瓶に詰め、ナッツがかぶるくらいまではちみつを入れる。ナッツの隙間にもしっかりはちみつが行き届くよう、瓶を軽くトントンと叩きながらはちみつを流し込む。

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たくさんの漬け方をご紹介しましたが、一つひとつ、とても簡単で手軽にできるものばかり。ここに紹介した野菜以外やお肉など、さまざまな食材を試してお好みの漬け方を見つけると、一段とお漬け物作りが楽しくなりますよ。

 

【プロフィール】

フードディレクター / 川上ミホ

料理家/フードディレクター、オーガニックコンシェルジュ、JSA認定ソムリエ、AISO認定オリーブオイルソムリエ。
国内外のレストランでの経験を経て、独立。食のスペシャリストとして書籍・雑誌、企業webなどメディアを中心に活動。イタリアンと和食をベースにしたシンプルでストーリーのあるレシピと感度のよいスタイリングに定評がある。近年は、レストランプロデュースや商品開発アドバイザーなど、多彩な経験と知識をもとに活動の場を広げている。
また、2014年に、目黒区東山にプライベート・レストラン「quinto」をオープン。2015Louis Vuitton city guide TOKYO版掲載など注目を集めるとともに、同名で食を中心としたライフスタイルブランドをスタートしている。
2019年に『LODGEの底までまるい鉄鍋の本』(学研プラス)を上梓した。
http://www.miho-yokozuka.com
Instagram @miho.kawakami.5
contact@miho-yokozuka.com

 


『LODGEの底までまるい鉄鍋の本』(学研プラス)

 

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