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2019/10/4 21:45

サントリーが「芋焼酎」の常識を覆す味を実現! 鹿児島から明かす新時代の傑作「大隅」

 

おいしい部分だけを抽出した焼酎が大隅だ!

焼酎には主に、甲類と乙類の2つがあります。そして乙類は本格焼酎とも呼ばれ、「大隅〈OSUMI〉」はその本格焼酎。甲類と乙類の違いは蒸溜方法にあり、量産に向いた連続式蒸溜器を使ってクセを抑えた軽やかな味になるのが前者。単式蒸溜器を使い、素材感にあふれる個性的な味になるのが後者です。

 

↑これが大隅酒造の単式蒸溜器。使われている素材こそウイスキーの単式蒸溜器(ポットスチル)と違いますが、形はかなり似ています

 

蒸溜されたできたての液体は、ウイスキーでいう「ニューポット」のようなもの。特別に香りだけ確かめさせてもらいましたが、タイミング的に蒸溜の最後の方だったため、ツンとしたフレーバーを感じました。もちろん、こういったネガティブな部分は「大隅〈OSUMI〉」の場合は一切使いません。このカット技術こそが「大隅〈OSUMI〉」最大の特徴なのです。

 

↑蒸溜により、新たな焼酎が噴き出すように溜出しています

 

それは「香り厳選蒸溜」と呼ばれる、サントリー独自の新製法。蒸溜後半に出てくる雑味や苦味成分を含んだ蒸溜液をカットし、芋本来の甘やかな香り、コクがある部分だけを抽出する蒸溜方法です。いわば、おいしい部分だけを使っているといえるでしょう。

 

↑製造責任者の山ノ内洋一さん。独自の蒸溜法を用いることで、一般的な焼酎より甘くフルーティな香味を生み出せるそうです

 

これはウイスキーづくりで培った知見を活かした製法とのことですが、確かに納得。というのも、ウイスキーの蒸溜ではポットスチルから溜出してくる最初と最後を取り除いた、中溜部分の液体のみを樽熟成にするからです(ミドルカットと呼ばれます)。

 

↑見学後は、鹿児島名物のさつま揚げや黄金千貫の天ぷらなどと一緒にペアリングさせてもらいました

 

こうしてつくられる「大隅〈OSUMI〉」。見学後は試飲もさせてもらいましたが、製造法を学んだあとは味わいも格別。ふっくらとした芋の甘い香りと、すっきりとした後口のキレが両立し、スイスイと飲みやすいおいしさでした。なお、実は本稿は見学ツアーの前編。後編では「大隅〈OSUMI〉」の味を中心とした特徴に迫りつつ、一流バーテンダーに教えてもらったアレンジ法や、東西の飲める店などを紹介していきます!

 

 

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