UCC上島珈琲といえば、世界初の缶コーヒー「UCC ミルクコーヒー」を発売するなど、業界の権威といえるメーカー。その同社が、1月24日にカプセル式コーヒーマシン「ドリップポッド DP3(以下、DP3)」を新発売します。
先行体験会に参加したところ、「これは!」と驚く注目点がいくつもありました。性能やコーヒーの味などを解説していきたいと思います。
新たに「ストロング」と「アイス」モードを搭載
ドリップポッドはその名の通り、ドリップコーヒーのおいしさを追求したコーヒーマシン。それまでプロのハンドドリップでしか成し得なかった本格的な味わいを、ボタンひとつで再現できるとして人気を博してきたシリーズで、2015年発売のDP1、2016年のDP2を経た最新版が本機DP3です。
プロのハンドドリップの技を、どうやってマシンで再現するのか。わかりやすく解説するために、「ジャパンブリューワーズカップ 2015」で準優勝の経歴をもつ村田果穂さんが、ドリップでおいしく淹れるポイントを教えてくれました。
村田さん曰く、大前提として重要なのが、「コーヒー豆の品質」と「抽出技術」。そして抽出技術には、「鮮度」「計量」「蒸らし」「抽出速度」「ドリッパーの形状」の5つが大切なのだとか。そしてこれらの技術をカプセルとマシンの設計に落とし込んだのが、ドリップポッドなのです。
そのうえでDP3に盛り込まれた最新機能が、従来モデルと同じ抽出方法である「スタンダード」に加えて「ストロング」と「アイス」の2つのモードを搭載したこと。
ストロングモードは、蒸らし時間をスタンダードモードより長く、注湯スピードを遅く湯を細くすることで、香り高く濃厚な味わいに仕上げてくれます。なお、注湯スピードを落とすと発生しやすくなる雑味を、数ml/秒単位の微調整によって抑えているのもポイントとか。
そしてアイスモードは、アイスコーヒーに適した湯量(湯量1)の70mlで抽出されるようになっており、氷を入れることでちょうどいい力強さのアイスコーヒーになる設計です。
これらは、「ミルクコーヒーを飲むときは、ベースを濃くしたいので湯量を少なくできたらうれしい」「アイスコーヒーで飲む際は、氷をたっぷり入れたタンブラーに2杯ぶん抽出している」といった、従来機DP2のユーザーの声を参考にしたとか。そこで、抽出モードを加えるとともに、湯量を調整できる機能も搭載させたのです。
50通り以上の味わいが楽しめる
数年前に、コンビニコーヒーやサードウェーブコーヒーなどが注目されました。それ以降もコーヒー人気は高まっており、飲み手の嗜好も多様化しています。その状況に対応したのが、DP3。抽出モードと湯量調節機能が加わったことで、ドリップポッドはより自由に進化し、多彩なカプセルとの組み合わせで50通り以上の味わいを楽しめるのです。
そもそもUCCはコーヒーの輸入卸業からはじまった企業で、自社のコーヒー農園ももつなど、味作りに関してもプロ中のプロ。その知見がカプセルにも凝縮されており、コーヒー豆はもちろんフィルターとなる素材や形状も、最もおいしくなる設計になっています。
さらにこれらのカプセルは今年3月全面刷新し、新フレーバーも加えて発売する予定とのこと。ますます自由度が上がるということで、期待が高まります。
また「うっかりカプセルを切らしてしまった」「自分で挽いた豆で飲みたい家族がいる」などの声に対応した、DP2で喜ばれた機能はもちろん継承。挽かれた状態のレギュラーコーヒーであれば、付属の専用フィルターを使うことで抽出できるようになっています。
ほかにも、DP2で好評だった電源ONから30秒で抽出準備が完了するスピーディな立ち上がりはそのままに、DP3では準備中でも抽出ボタンが押せる仕様に。また、水タンクが本体にすっぽりおおわれるデザイン(タンクは着脱式で0.7L)にすることで、いっそうスマートなデザインに仕上がっています。
コンパクトでスマートなデザイン、起動が早くてスピーディ、3つのモードと7段階の湯量設定、14種のカプセルとの組み合わせで50通り以上の味わいがあり、しかもレギュラーコーヒー豆も使用可能。ここまで自由度の高いカプセル式コーヒーマシンは、なかなかないでしょう。こういったタイプの家電は、大型の量販店なら試飲できる機会も多いはず。もし見つけたら、ぜひ真価をお試しください。
【フォトギャラリー(GetNavi webにてご覧になれます)】