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2020/3/7 18:00

アサヒの「新ジャンルビール」が未踏の領域に挑戦! プレミアムビールを目指した「アサヒ ザ・リッチ」はどんな味?

ビール類市場では、新ジャンル(第三のビール)の新作ラッシュが止まりません。背景には、昨秋の消費税増税による消費マインドの変化や、技術革新による新ジャンルのクオリティアップなどが挙げられます。そんななか、画期的な新作が登場。3月17日に新発売となる「アサヒ ザ・リッチ」です。

 

↑「アサヒ ザ・リッチ」。350mlと500ml缶があり、オープン価格とのことですが、ほかの新ジャンル商品と同等の金額設定とのこと

 

本稿では発表会で得た商品特徴とともに、ひと足早く飲んでみた感想などをお伝えします。

 

 

濃さや強さだけでなくキレも十分。豪華というより優雅なリッチ

商品名通り、発売元はアサヒビール。最大の特徴は、プレミアムビールの味わいを目指して作られていること。“ジェネリックプレミアムビール”とでも言いましょうか。個人的にはありそうでなかった発想だと思います。ただこれは“ありそうでなかった”というよりも、実現が難しいため誰も手を付けなかった領域といえるでしょう。

 

↑登壇したアサヒビールの松山一雄専務。開発前は社内でも「プレミアムビールのような味わいの新ジャンルなんて、作れるのか?」という声があったとか

 

未踏の味わいを叶えるために、同商品にはかつてない醸造法が採用されています。ひとつが、アサヒビールの新ジャンル史上、最大級の原麦汁エキス濃度にしていること。これによってコク深い味わいを実現。また、チェコ・ザーツ産の最高級ファインアロマホップを一部使って爽やかな香りを加え、食事に合う好バランスな味に仕上げています。

 

↑缶のカラーは濃紺を採用し、あえて光沢を抑えたサラッという質感が、落ち着いた印象と上品な手触りを生み出しています。また、紋章をあしらったデザインも品格を演出

 

加えて、醸造の仕込み工程では、同社初となる「微煮沸製法」という技術を採用。挽きたての麦芽由来の力強く芳醇な麦の香りが低減されないよう煮沸工程を制御管理し、十分な殺菌は担保しつつ、力強く芳醇な麦の香りを両立しています。

 

↑アルコール度数は6%と、やや強め

 

発表会では試飲の機会も。飲んでみると、麦の甘味に由来するボリューム感の豊かなうまみが広がり、心地よい苦味や香りを残しながら爽快にスッと引いていきます。コク深いものの決して濃さや強さだけに特化するのではなく、すっきり感や同社ならではのキレもあって、ドリンカビリティが高い(飽きない。飲み疲れない。おかわりしたくなる)印象。どことなく“余裕”を感じさせる味わいです。

 

↑「リッチ」にもいろいろな意味があると思いますが、個人的にはゴージャスというよりエレガント。豪華というより優雅。そんな印象を受けました

 

 

 

新ジャンル市場にニュートレンドが誕生か!?

発表会では既存ブランドについての話もありました。同社を代表する新ジャンルといえば、「クリアアサヒ」と「極上<キレ味>」です。マーケティング方針としては「魅力あるブランド価値を、一貫性をもって確立する」ということで、各商品の方向性がより明確に提示されました。

 

↑左が極上<キレ味>で、右がクリアアサヒ

 

たとえば、「クリアアサヒ」は“食事と一緒に楽しむ新ジャンル”として、泡までおいしく楽しめる味わいにクオリティアップ。「極上<キレ味>」は“喉の渇きを潤す新ジャンル”として、特徴である“冴えるキレ”はそのままに、ビールらしい飲みごたえを強化。ともにパッケージも新しく生まれ変わっています。

 

↑三者三様の味わい。消費者の嗜好性が多様化しているともいえるでしょう

 

↑「デイリープレミアム」という、新たな価値と飲用体験がひとつのテーマとなっています

 

これまで、多くのブランドが登場しては淘汰されてきた新ジャンル市場。味の路線に、ビールを目指したカテゴリーはありましたが、プレミアムビールを目指した商品はなかったはず。「アサヒ ザ・リッチ」の発売は3月17日。新たなトレンドを生むことになるのか、注目したいと思います。

 

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