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2020/4/8 17:00

これがキーコーヒーの本気! 「同社初のお酒」の完成度が高すぎて、自宅がバーになる逸品

カレーの伝道師であるハウスが玉ねぎジュースを作ったり、薬草酒の大家である養命酒がクラフトジンを作ったりと、その道のエキスパートによる知見を生かした新分野への挑戦が白熱しています。今回紹介するのもそのひとつ。コーヒー界の至宝、キーコーヒーが初のお酒を生み出したのです。

 

↑コーヒーリキュール「繁栄鍵」(はんえいけん)。3月11日より、キーコーヒーコーポレートサイトにて500本限定5500円(税込)で販売されています

 

何よりも気になるのはその味。試飲も含め、開発の背景などを聞きに本社まで行ってきました。

 

 

アルコール度数が27%と高めなワケ

インタビューに応じてくれたのは、同社広報チームの井上さくらさん。初の試みをこのタイミングで行ったことには、大きな理由があるとのこと。背景から聞きました。

 

↑井上さん。「繁栄鍵」の好きな飲み方は、コーヒートニックとのこと

 

「当社は1920年創業で、今年は100周年の節目にあたります。いくつかの記念商品やキャンペーンなどを企画しており、そのひとつが『繁栄鍵』です。春は新生活の時季であり、祝いのシーンもありますよね。そういった慶事に寄り添い、繁栄を喜んでいただきたいという想いを込めて、『繁栄鍵』と名付けました」(井上さん)

 

↑専用の化粧箱を開けると、キーコーヒーらしいデザインとメッセージがお目見え

 

「カルーア」をはじめ、コーヒーのお酒自体は珍しくありません。でもきっと、キーコーヒーが作るとなれば、ただのコーヒーリキュールではないはず。そこで、どういった特徴があるのかを聞くと“コーヒー屋”ならではの答えが返ってきました。

 

「味わいで重きを置いたのは、しっかりとしたコーヒー感でした。まずはそのまま、ストレートで飲んでいただくことを一番に想定して作っています。そのうえで最適な苦味、酸味、甘味などを考え、アルコール度数は27%がベストであるという結論に至りました」(井上さん)

 

↑重厚感がありながら、上品で落ちついた雰囲気のボトル。祝い事に使用される水引きをモチーフにしたデザインも印象的です

 

度数のイメージは、焼酎が近いでしょう。多くの焼酎はアルコール度数が25%。でも、その上である27%はなかなか高いのではないでしょうか。

 

「しっかりとしたコーヒーのおいしさを実現するキレを求めたところ、27%が最適という答えにたどり着きました。ご自宅などでゆっくりと寛ぎながら、少しずつ楽しんでいただくイメージですね」(井上さん)

 

↑ということで、まずはストレートで飲ませてもらいました。グラスは写真のように、飲み口がすぼまっているタイプがいいでしょう

 

グラスを傾けた瞬間に鼻孔をくすぐる、香りからして高級感あふれるフレーバー。テクスチャーはまろやかで、ボリューミーな満足感も。飲んでみると確かにアルコールは強めですが、トゲがまったくなくてスイっといける、洗練されたなめらかさがあります。そして余韻には、フルーティーな酸味や妖艶なスパイシーさも。

 

「アルコールだけでなく、原材料にも特徴があります。ベースとなるのは高品質なアラビカ種のコーヒー豆100%を使用したコーヒー。こちらにカカオマス、オレンジピール、シナモンなどを加えることで、濃厚なコクと華やかな風味を生み出しました」(井上さん)

 

キリっとした味わいを求めるなら、ボトルごと冷やしたり、オンザロックもオススメだと思います。飲んでみてわかったのは、日本酒やワインというよりも、ショートカクテルやウイスキーのような立ち位置であるということ。食事に合わせてワイワイゴクゴクではなく、食前や食後にまったりグラスを傾ける、バーでの楽しみ方に近いといえるでしょう。

ミルクカクテルやトニック割りもおいしい

井上さんは、ストレートのほかにもオススメのアレンジがあるということで、ふたつのレシピを教えてくれました。ひとつめが、カフェオレのように楽しむバリエーション。

 

↑「カフェミルク」。リキュール1に対してミルクは4。最後にシナモンパウダーを散らすことでデザートカクテルのような風味が際立ちます

 

味わいの感想としては、ミルクのクリーミー感のほかにアルコールが抑えられたぶんも相まって、やわらかな風合いが強くなります。飲みやすさがありながら、シナモンの香りで大人な印象はキープ。ちょっといいバーで出てきても、まったく違和感のないハイクオリティなおいしさです。

 

そしてもうひとつは爽やかなカクテル。これも「カフェミルク」同様に、リキュール1に対してトニックウォーターは4。細めのフルートグラスに氷を入れ、トニックウォーターはゆっくり注いで色を2層にするのがポイントです。

 

↑「コーヒートニック」。普通のソーダで割るコーヒーハイボールでもおいしく作れるとのことです

 

「コーヒートニック」の味は、フレッシュで心地よいのどごしがありながら、コク深いコーヒーの味も感じられる芯の強さが印象的。これはベースのリキュール自体がしっかりした味わいであること、そしてアルコールも強めだからこそでしょう。こちらも、本格的なバーにありそうなクオリティの高さだと思いました。

 

最後に、100周年記念としてほかにどんな商品が企画されているのか聞きました。

 

「100周年記念商品の第1弾は、創業時の味わいに磨きをかけ、苦みを抑えたやさしさが特徴のレギュラーコーヒー『SINCE1920 BLEND No.100』で、昨年9月より発売中です。第2弾は、今年3月1日に新発売したレギュラーコーヒー『SINCE2020 BLEND No.200』です。こちらは65年の歴史があるコーヒー教室が監修しており、受講生からの人気が高い、華やかな香りのエチオピアモカを中心としたブレンドですね」(井上さん)

 

↑紺色の商品が「SINCE1920 BLEND No.100」シリーズで、左から缶.200g粉808円、VP.200g粉754円、LP.200g豆808円。右が「SINCE2020 BLEND No.200」でVP.200g754円(すべて税込)

 

そして、4月1日には両者をドリップ オン(カップにのせてお湯を注ぐだけで本格レギュラーコーヒーが味わえる簡易抽出型)タイプにして詰め合わせた「100周年記念 ドリップ オン AnniversaryBOX」が発売。

 

↑「100周年記念 ドリップ オン AnniversaryBOX」1620円(税込)。ドリップ オンのコーヒーが5袋ずつ、計10袋入っています

 

アニバーサリー企画はまだ序章。通年アイテムのほかにコーヒーリキュール「繁栄鍵」のような限定品も合わせ、これからも様々な商品をリリースしていくそうです。特別感があり、贈り物にも最適な100周年記念商品。今年はキーコーヒーから目が離せません!

 

 

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