グルメ
2020/7/15 19:00

これがそうめん!? “ソーメン二郎”に教わる驚きのそうめん事情とアレンジレシピ

ソーメン二郎さんオススメのそうめんアレンジレシピ 3

シンプルな味わいのそうめんは、つけめん以外にもさまざまなアレンジが楽しめます。「あっさりしすぎていて食べた気がしない」「そうめんは食べ飽きる」という方にもオススメの、ソーメン二郎さんイチオシレシピを紹介します。

 

1. 当時の最高級食材をふんだんに使った、室町時代風の令和アレンジそうめん

「そうめんといえば、皇族の食べ物だった室町時代は、まだ醤油が普及していません。このときは、味噌やこしょうなどを使い、最高級食材だったくるみを散らして食べていたようです。令和の時代は、初心にかえってそうめん本来の味わいを楽しみたいので、こちらをご紹介しました。くるみは多めがおいしい! お好みで青のりを上から散らしてもいいでしょう」

 

【材料(1人前)】

そうめん…1.5束

たれ
┝味噌…少々
┝酢…小さじ1
┝ごまドレッシング…大さじ3
┝チューブからし…1cm弱
┝梅チューブ…3cm
┝ニンニクチューブ…2cm
┝しょうがチューブ…2cm

くるみ…大2個

 

【作り方】

1. そうめんを茹でて氷水で洗い、水気を切る。
2.【たれ】の材料をよく混ぜ合わせ、そうめんの上からかける。
3. 細かくくだいたくるみを散らす。

 

2. 包丁いらずでササっと作れる、そうめんチャンプルー

「カットベーコンと小分けタイプのしめじを用意すれば、包丁いらずで作れます。チャンプルは炒めるイメージがあると思いますが、そうめんチャンプルは、炒めるというよりも『和える』感じで、炒めた具材にそうめんを和えましょう。すると、麺がくっつきません。沖縄ではめんつゆで食べるよりもチャンプルで食べるそうめんの方がメジャーですね。夏にオススメのレシピです」

 

【材料(1人前)】

そうめん…1.5束
油…大さじ1
カットベーコン…25g
小分けしめじ…30g
オイスターソース…大さじ1

 

【作り方】

1. そうめんをやや固めに茹でて氷水で洗い、水気を切る。
2. フライパンに油を引いて、カットベーコンと小分けしめじを加えて中火で炒め、火が通ったらオイスターソースを加える。
3. 全体を軽く炒め合わせたら、茹でたそうめんを加えて軽く混ぜて火を止める。

 

3. 粉と麺とのハーモニーがやみつきになるお好み焼きそうめん

「お好み焼きの生地にあらかじめそうめんを混ぜ込むのではなく、焼くときに、そうめんをお好み焼き生地の上に乗せるのがコツ。下はなじみのお好み焼きで上にはカリッと香ばしいそうめん、そして中央はふわっとやわらかいそうめんという3層のハーモニーが味わえます。同じ小麦粉生まれの“コムギケーション”が円滑です。お弁当のおかずにもいいですよ」

 

【材料(1人前)】

キャベツ…120g
紅生姜…15〜20g
薄力粉…50g
卵…1個
天かす…15〜20g
冷凍シーフード…80g
水…120cc
茹でたそうめん…110g

 

【作り方】

1. キャベツと紅生姜を細かく刻み、茹でたそうめん以外の材料をボウルで混ぜる。
2. 熱したフライパンやホットプレートに油(分量外)を引き、2等分になるように生地を流し入れ、上から半量ずつの茹でたそうめんをのせる。
3. 下面に焼き色がついたら裏返し、両面を焼く。お好み焼きソースやマヨネーズなどをかければ完成。

 

『簡単!極旨!そうめんレシピ』(扶桑社)
990円(税込)

そうめんのおいしい茹で方から、ぶっかけやにゅうめん、サラダやおつまみなど、バラエティに富んだソーメン二郎さんのそうめん愛溢れるアレンジレシピがたっぷり。「一年中そうめんを食べ続けても飽きないようになっていますので、ぜひ、ご覧ください!」

 

そうめんブームの今、リモート取材でそうめん復権活動に邁進中

6年前からそうめん研究家として活動を始めたソーメン二郎さんの本業は、イベントプロデューサー。そのプロデュース力で、テレビ、雑誌、WEBと、さまざまな媒体でそうめんの魅力を発信しています。今年もZoomを使ったリモートでのテレビ出演や雑誌の取材対応に追われているそう。

 

「新型コロナウイルスという大きな“疫病”が流行した今年は、そうめんのルーツに触れたい年。そのこともあり、そうめんの原点に戻った活動に力が入りますね。私が上京したときは0軒だったそうめん専門店が、今では都内に15軒近く存在しています。それぞれが手延べそうめんのブランド麺を使い、ベーシックなものから驚きの味わいまで、幅広く展開しています。しかしながら、ラーメンやそば、うどんと比べると、そうめんはまだまだ外食としては存在感が薄いのが現状です。家でも外でも、さらに冬でもそうめんをたくさん食べてもらえるように、引き続き活動を続けていきます」

 

人々を飢餓から救うために生まれ、ご縁に感謝するお中元として広まり、今では流しそうめんとしてワイワイと楽しまれるそうめんは、“コミュニケーションツール”だというソーメン二郎さん。1200年の歴史を感じ、そしてこの先も継承されていくことを願いながら、手延べそうめんをあらためて楽しんでみませんか?

 

【プロフィール】

そうめん研究家 / ソーメン二郎

奈良県桜井市生まれ。本家が三輪素麺製麺所の家系に生まれる。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、SNSなどメディアを通じてそうめんの復権に精を出している。前述のレシピ本以外にも絵本『そうめんソータロー』(ポプラ社)がある。本業はフリーランスのイベントプロデューサー・テリー植田として活動中。
ブログ=https://plaza.rakuten.co.jp/somen26/
HP=http://terryueda.com/index.html

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

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