日本のチョコレート菓子市場で一番売れている商品が「キットカット」だということをご存じでしょうか。その一大ブランドから「キットカット スナックス」という攻めた新作が発売されました。
最大のウリは、おつまみである、ということ。パッケージにはビールの写真や「おつまみにピッタリ」という表記がされています。そこで、どんな味なのか、どれぐらいビールに合うのか、といったレポートとともに紹介していきましょう。
異なる味と食感のアンサンブルが絶妙
ブランド初のおつまみスナックという本商品。中身にはキューブタイプの「キットカット」、塩ローストアーモンド、コクのあるチーズ風味の大豆の3種類が入っています。なお、パッケージの裏面には「キットカット」でおなじみのメモ欄が。
このメモ欄はもともと、「キットカット=きっと勝つとぉ(九州の方言できっと勝つよ)」という縁起のよさから、受験生の応援アイテムとして自然に広まっていたことを受けて実装されたもの。新作の「キットカット スナックス」の場合は、同僚やお父さんへの感謝やねぎらいとしても活用できそうです。
次はいよいよ開封して皿に出してみました。「キットカット」は、角が丸い四角形のひと口タイプ。同梱のアーモンドや、チーズ風味の豆よりも少々大きいサイズ感です。定番の「キットカット」は細長い台形のバータイプなので、このキューブ型はルックスからして新鮮。味もチェックしてみます。
「キットカット」は安定のあの味。甘味豊かなミルクチョコレートと、サクサクのウエハースが絶妙なメリハリとなっています。ただ形が定番とは異なるので、口内での広がり方などは微妙に違うかもしれません。
そして見逃せないポイントは、脇を固めるアーモンドとチーズ大豆です。前者は塩アーモンドとうたわれているだけあって、塩味が強め。大豆は、チーズの香りこそ抑え目ながらも十分なコクがあり、チョコレートの風味を邪魔しない絶妙な存在感。
甘味、塩味、香ばしさがビールの苦味とベストマッチ
ここからはビールとのペアリングを試していくのですが、実は発売を記念したオリジナルのクラフトビールが限定醸造されているので、こちらと合わせてみます。そのビールは、昨年愛媛県の松山市で創設された「DD4D BREWING」とのコラボレーション。
このビール自体は非売品ですが、ツイッターキャンペーンで当選したらもらえるほか、ブルワリー公式通販のビールセットの景品としてゲットできます。
飲んでみると、スタウトらしいロースト香豊かな麦のうまみがしっかり。ただ、クリーミーなタッチではなくむしろすっきりとした爽快感。これはキットカットの甘味と対比させるためでしょうか。それでいて甘苦いビターな余韻は長く続き、心地いい飲みごたえです。
炭酸は抑え目ながら、豊かなロースト香とアルコールで、インパクトは十分。ゴクゴクではなく、こっくりこっくりと飲みたくなる味わいです。「キットカット スナックス」に合わせてみると、どうでしょうか。
おぉ、これはドンピシャ! チョコレートの甘さと香ばしい苦味ががっぷりとマッチし、ビールのすっきりした余韻がココアバターの油分を適度にリセット。また次のひと口が食べたくなります。
そして塩味の効いたアーモンドと、チ―ズ風味の大豆とも好相性。チョコレートは黒ビールのほうが合いますが、アーモンドと豆は一般的なピルスナービールでも相応に合うでしょう。なお、個人的にはチョコレートの粒を小さくして、そのぶん数を多くしてくれたらうれしいと思いました。
今回の限定黒ビールはなかなか入手困難ですが、黒ビール自体はコンビニやスーパーなどでも手に入るメジャーな商品なので、ぜひお試しあれ。また、ウイスキーやハイボールもオススメです。お酒の苦手な人はコーヒーとのペアリングにトライを。思いおもいのひとときを過ごしてください。
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