それぞれの個性が明確に。やはりウイスキーはおもしろい!
ヒスロップ氏がふだんテイスティングする際は加水しながら行うということで、それに従うことに。これにより、多彩なフレーバーを敏感にキャッチすることができるのだとか。また「もちろん皆さんがご自宅などでウイスキーを楽しむ際は、お好みの飲み方で味わってください」とヒスロップ氏。
まずは「バランタイン17年」と、「バランタイン17年 トリビュートリリース」をテイスティング。改めて感じるのは、はちみつやバニラを思わせる甘味やフルーティさ、かすかにスパイシーな樽香など、様々な味と香りが複雑に交わり合いながらも高いバランスで調和していること。トリビュートリリースのほうがきらびやかな印象で、通常の17年は気高さや貫禄を感じるテイストです。
次はいよいよシングルモルト。まずは「ミルトンダフ15年」から。ミルトンダフ蒸溜所は、スコッチの中でも華やかで、バランスに優れた名酒が多いと言われているスペイサイドというエリアにあります。
次は、グレンバーギー蒸溜所の15年と18年をテイスティング。同蒸溜所もスペイサイドにあり、ここで作られる原酒は、すべてのバランタインブランドの中核となるキーモルトとして使用されています。
「ミルトンダフ 15年」が力強い味わいだったのに対し、こちらはおとなしい感じながらも、そのぶんフルーティな甘やかさを豊かに感じます。どちらも上品で「グレンバーギー 15年」はクリーミーかつスムース、「グレンバーギー 18年」はより熟した印象で、赤や黒いベリー系のニュアンスも。
最後は「グレントファーズ 15年」をテイスティング。蒸溜所はこちらもスペイサイドにあり、大きな特徴は伝統的な製法を用い、すべてを手作業で行うことです。また、この原酒もバランタインのすべてのウイスキーに使われています。
ブレンデッドウイスキーはブレンドの芸術、シングルモルトウイスキーは土地の個性と例えられますが、改めて再認識。飲み比べをしてみると、それぞれの魅力を実感できると思います。酒販店などのほか、バーでもオンメニューされるとのことで、ぜひ試してみてください。
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