グルメ
2021/3/24 20:30

肉にタレをつけるだけの「BBQあるある」を卒業! プロに訊く「バーベキューのコツ」

4月が近づくにつれて気温も上昇し、いよいよ春の訪れを感じます。春といえば行楽のシーズンですが、今年は密になるのを避けつつ、屋外で少人数のレジャーを楽しむ人が増えそう。アウトドアレジャーの定番であるバーベキューも、今年は家族やごく親しい人だけで楽しみたいですね。

 

バーベキューといえば、屋外でお肉や野菜を焼いて楽しむものですが、「いつも同じで飽きてしまう」「メニューや味にバリエーションが出しづらい」などのお悩みをよく耳にします。確かに、お肉を焼いてタレをつけるだけでは変化はつけにくいですね。

 

今回は、バーベキューに関するそんなお悩みを、バーベキュー研究家で一般社団法人 日本バーベキュー連盟 A級インストラクターを務める丸田 進さん(以下、敬称略)に聞いてみました。

↑日本バーベキュー連盟の丸田 進さん

 

バーベキューのお悩みにプロが答える

――最初の質問はこちらです。「バーベキューで最初にお肉を焼くと、それでお腹いっぱいになってしまい後半になるにつれて料理が余ってしまいます。かといって野菜から焼いても盛り上がらず……」というお悩みについて、どのようにしたらよいでしょうか?

 

丸田:バーベキューは段取りが命です。まずは準備が必要なものや仕込みから取り掛かり、順番に料理が出てくるようにします。

 

わたしの場合は、自分がホストになってみんなをもてなす、という気持ちでやっているので、事前にメニューを考え、どの順番で仕込みを始めるかまで考えて用意しています。コース料理を出す料理人のような気持ちですね。

↑丸田さんの使う道具は種類ごとに分けてケースに収納。使いたいものがどこに入っているのかすぐにわかります

 

↑調理台に使用する調味料がズラリと並びます

 

だいたいの目安として、お肉は1人あたり150~250gくらいの量になるようにしましょう。あと、比較的お腹にたまりやすく、保存がきくフランスパンなどを中心にメニューを構成するといいですよ。

 

適切なタイミングで料理が出てくれば、食べ過ぎることなく、最後までバーベキューを楽しめるので、まずは段取りよく作っていくことを考えましょう。

 

――続いて、「バーベキューはどうしても肉がメインになってしまい、野菜は添え物になってしまいます。野菜をおいしく食べるにはどうしたらいいでしょう?」というお悩み。

 

丸田:よくあるのは、人参や玉ねぎをスライスして焼いてるパターンですね。薄くスライスすると中まで火が通りやすいのですが、同時にコゲやすくもなります。また、野菜の水分が抜けてパサパサになってしまい、せっかくのうまみも逃げてしまっています。

 

野菜は焼く前にオリーブオイルを表面に塗るとよいでしょう。油分でコーティングすると水分が抜けにくく、うまみも閉じ込められるので、野菜本来の甘みが凝縮されておいしく食べられますよ。

 

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また、タレやマヨネーズだけでは飽きてしまうので、はじめにディップソースを作っておき、野菜やクラッカーなどに添えて自由に食べられるようにしておくと、料理ができるまでのおつまみになってくれます。

 

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――これもよくあるお悩みですが、「バーベキューといっても、肉を焼いて焼肉のタレをつけて食べるだけ。タレの種類を増やしても飽きちゃいます。なにか違った食べ方ありませんか?」。これについてはいかがでしょうか?

 

丸田:わたしは以前から、日本のバーベキューは“屋外焼肉パーティー”だと言っていました。ただ肉や野菜を焼くだけで終わってしまうのは非常にもったいないと思います。せっかく外で食べるなら、おいしい料理を食べてほしい。そこで、バーベキューで手軽に作れる簡単レシピを紹介したいと思います。

 

今回は、アウトドアで人気の「燻製」の風味が手軽に楽しめる燻製調味料「+KUN」(プラスクン)シリーズを加えて、アレンジしてみました。こちらは、現在Makuakeで支援を募集しており、4月より一般販売される予定とのこと。バーベキューだけでなく、日常の料理にも使えます。

↑入れるだけで燻製の風味を加えられる調味料「+KUN」シリーズ。左からBBQソルト、オリーブオイル、たまり醤油、濃口醤油

 

その1.お手軽タンドリーチキン

こちらはスパイシーなタンドリーチキンが簡単に作れるレシピ。まず、密閉できるポリ袋にヨーグルトとシーズニングスパイス(スパイスやハーブに、塩や調味料が配合されたもの)を入れてよく混ぜ、そのなかに手羽元を入れて1時間ほど漬け込みます。前日などにあらかじめ漬け込んでおいてもよいでしょう。

↑タンドリーチキン

 

調味液に燻製醤油を足せば、いぶしたような燻香も楽しめます。もっと燻香をつけたいときは、焼き上がりに燻製醤油をスプレーすると、より燻製のフレーバーが感じられるようになります。

 

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2.和風ポークソテー

こちらもタンドリーチキンと同様、ポリ袋に味噌とヨーグルトを入れて混ぜ、豚肉を漬け込んで焼くだけ。ヨーグルトにはお肉をやわらかくする効果もあるので、しっとりジューシーな焼き上がりになります。

↑和風ポークソテー

 

味噌だけでもおいしいのですが、アクセントをつけたいときは燻製醤油を足してもよいでしょう。

 

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3.焼きアボカド

アボカドを焼くと、とろみとホクホクとした食感が楽しめます。作り方は、半分に切って種を取り除いたら、そのまま焼くだけ。アボカドは油分が多く含まれているので、オイルを塗らなくてもOK。最後に、ガーリックバターを乗せて出来上がり。仕上げに燻製醤油を加えると、より大人の味にすることができますよ。

↑焼きアボカド

 

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4.燻香スペアリブ

こちらはメインディッシュにおすすめの、見た目にもボリューム感のあるメニュー。市販のスペアリブに、焼き鳥のタレと燻製たまり醤油を混ぜたタレを塗り、フタをしたグリルで2~4時間ほどじっくり焼き上げます。焼くのに時間がかかるので、バーベキューでは最初に仕込んでおくとよいでしょう。

↑インパクトのあるスペアリブはメインディッシュにピッタリ

 

燻香は熱で飛んでしまいやすいので、食べる直前にもタレを塗り込むと、燻製のスモーキーなフレーバーがしっかり楽しめますよ。

 

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バーベキューは、仕込みや段取りなどにちょっとした工夫を凝らすだけで、そのバリエーションは一気に広がります。また、燻製調味料などを利用して、味にアクセントをつけるのも手軽でオススメです。バーベキューはもう飽きた、という方は、今回丸田さんから教えて頂いたレシピや調理方法を、ぜひ試してみて下さい。

 

【インフォメーション】

今回、燻製調味料「+KUN」シリーズを提供頂いたふじみやの山際敦己さんによれば、現在ラインナップしている4種類以外に、燻製マヨネーズやドレッシングなども開発中とのこと。また、4月以降、地元である東京・青梅市の飲食店などでも販売を開始するほか、コラボメニューなども予定されれているそうです。

↑ふじみやの山際敦己さん

 

3月29日までのMakuakeでの支援申し込みで、4月中には商品が発送される予定とのこと。バーベキューだけでなく、毎日の料理にも燻製の風味を手軽に加えられる燻製調味料「+KUN」シリーズを、ぜひお試しあれ。

 

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