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2021/4/1 20:00

ノンアルにはない飲みごたえ!“0.5%の微アル”が決め手の新作「アサヒ ビアリー」は製法も前代未聞

3月30日に首都圏・関信越エリアの1都9県で先行発売された、アサヒビールの新商品「アサヒ ビアリー」。アルコール度数1%未満の“微アル”という、消費者のライフスタイルの変化に合わせた新しい提案です。本稿では、「アサヒ ビアリー」のスペックや開発された背景、そして実際に飲んでみた、味わいをレポートしていきます。

 

↑微アルコールの新カテゴリーを打ち立てた「アサヒ ビアリー」。希望小売価格は税抜181円です

 

「脱アルコール」の新製法で本格的な味わいを実現

2020年12月から、アサヒビールでは「スマートドリンキング」を提唱しています。これは2021年6月までに各商品の純アルコールグラム量を開示するほか、2025年までにアルコール度数3.5%以下の商品構成比20%を目指すという具体的なアクションとともに、お酒の飲み方の多様性を提案する取り組みのこと。

 

同社が目指すのは、お酒を飲める人、飲めない人、あえて飲まない人など、誰もがそれぞれのシーンや気分に合わせて、自分のペースでドリンクを楽しめる世界の実現。その取り組みの背景には、お酒に関しての世界的な潮流も影響しています。

 

↑様々な人々の状況や場面における “飲み方”の選択肢を拡大。多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進していくとか

 

さらに海外では、自らすすんで低アルコール・ノンアルコールを選ぶ「ソバーキュリアス」がトレンド。健康志向をはじめとする多様な考え方を受け入れ、「節度を持って自律的にアルコールと向き合う」というスタイルは、今後日本でも広がっていくことが予想されます。とある統計によると、すでに日本人の成人のうち半分はお酒を飲まないとか。そこには下戸で飲めない人だけでなく、飲めるけど自主的に飲まない人も多く含まれています。

 

↑アジアにおけるアルコール0~0.5%のボリュームは、まだ欧州と比べれば小さいものの、順調な伸長率で今後の成長が期待できるそうです

 

ただ、日本でソバーキュリアスが一般的になるには、課題があります。それは、日本国内で現在発売されているノンアルコール飲料・低アルコール飲料の満足度の低さ。アサヒビールの調査によると、およそ8割もの人が「ノンアルコール飲料」に味や飲みごたえで物足りなさを感じているという結果が出たそうです。そこで、低アルコールを実現しつつも、高い満足度を得られる商品として、「アサヒ ビアリー」が開発されたのです。

 

↑本格的なビールのおいしさと“微アル”を両立させた革新的な商品です

 

「アサヒ ビアリー」の商品コンセプトは、本格的なビールのようなおいしさを、シーンやペースに合わせて自由に楽しめる、ということ。そのために「脱アルコール」という新しい技術が採用されています。ざっくりいうと、普通のビールから、アルコール分だけを取り除くという製法です。

 

↑ビールらしい香味を残したままアルコールを除去するために、温度・圧力を変更しながら蒸溜試験を重ねること約100回。試行錯誤と試験製造を経て、最適な製造方法を見出したとか

 

まずは100%ビール由来原料を使用して、香り豊かでコク深いビールを醸造します。それからじっくりと時間をかけて、アルコール分だけを蒸溜して除去していくのです。そうすることで、ビールが本来持っている発酵による複雑な香りや、本格的な麦のうまみをキープ。きめ細かな泡もそのままで、上質なビールの飲みごたえを楽しめます。

 

ちなみに「アサヒ ビアリー」は法律上の区分では、ビールではなく炭酸飲料。アルコール度数を0.5%にした理由は、試作段階でいろいろと飲み比べた結果、味の評価が最もよかったからだそうです。

 

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