グルメ
2021/12/31 19:00

2021年流行って、2022年も続く「グルメトレンド」。5つのキーワードで総括

コロナ禍によって大変革を迫られたグルメシーン。2021年のトレンドはどうだったのでしょうか。GetNavi webで取材・掲載した記事を振り返りながら、5つのキーワードで紹介します。

 

↑外食における大きなトピックのひとつが、チキンバーガーの覇権を巡る戦い。こちらは鳥貴族の「トリキバーガー」

 

【その1】プラントベースドフードの躍進

グルメ業界全体で、昨今大きなテーマとなっているのが「フードテック」です。これはフードのDX、つまりテクノロジーの力でグルメ・フードに変革を起こそうとするムーブメントであり、長期的なトレンドになるといえるでしょう。

 

なかでも身近かつわかりやすい分野がプラントベースドフード(プラントベースフード)。2021年は、4月に3店舗とオンラインショップを同時にグランドオープンし、カゴメとの業務提携も発表した「2foods(トゥーフーズ)」が印象的でした。

 

↑渋谷ロフトの2階にオープンした、プラントベースドフードカフェ「2foods」と「フードテックパーク」

 

同社が4月の開業時に併設オープンした「フードテックパーク」もその理由です。ここは、2020年の日本出店以降注目度が増す「b8ta」のフードテック専門版ともいえる店舗で、日本未発売のプラントベースドフードを展示している点が他にない魅力。

 

プラントベースドフードは代替肉を中心に語られがちですが、2021年はキユーピーが代替卵を、業界最有力のネクストミーツ社が代替ツナを商品化するなどバリエーションも増えています。まだまだ、日本での浸透は道半ばですが、だからこそ伸びしろは無限大。2022年も「フードテック」分野の躍進から目が離せません。

 

↑2021年に取材した「相模屋食料」は昨秋、「肉肉しいがんも~INNOCENT MEAT~」を発売。大手企業の積極展開が、一般認知の近道

 

【その2】ネオン酒場

外食では数年前から大衆酒場が一大トレンドになっています。一方、ご存知の通り外食はコロナ禍で最も逆風が強かった業界。大手を中心にコロナに強いファストフードや焼肉、寿司へ業態転換するなどの動きが目立ちますが、既存トレンドだった酒場はまた違った進化を遂げています。それが「ネオン酒場」

↑こちらはネオンの装飾以上に、サウナに入れるという要素が新しい、2021年9月オープンの「恵比寿サウナー」

 

ネオンを用いる手法には、“ニュートロ=ニュー+レトロ”という韓国若者カルチャーや音楽界で語られがちなシティポップなどにも関連性があり、一方でOfficial髭男dismの「Pretender」、King Gnuの「BOY」といった日本の人気若手バンドのPVでも使われています。大衆酒場自体がもともと、レトロ礼賛の産物であり、そこにネオンが用いられるのは自然なことなのかもしれません。

 

「ネオン酒場」自体は以前からありましたが、2021年9月に、元祖といわれる大阪の「大衆食堂スタンド そのだ」が東京・五反田に出店したのが象徴的でした。また、コロナで渡航がはばかれるなか、アジアの屋台をイメージした「夜市酒場」も増えていて、その多くでもやはりネオンが採用されています。外食における酒場シーンは2022年、どう進化するか。引き続き追っていきたいと思います。

 

↑「夜市酒場」で特に勢い激しいのが「台北餃子 張記」。写真は西荻窪店で、ほかにも大阪や東京で数店舗、トレンド業態を得意とする企業が運営しています

 

【その3】Get Back消費

筆者のような若輩者がThe Beatlesを語るのはおこがましいのですが、名曲「Get Back」には“戻ろうよ”という想いが込められています。ある意味、それは過去の良き時代への回顧。前述したネオンやシティポップも同様に、令和型の昭和・平成礼賛が、至るところで再解釈されトレンドにあらわれています。

 

その文脈をまとって2021年にヒットした商品の一例が、「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)。1986年にデビューし、やがて業務用にシフトしていたビールを世界観ごとリブランディングして新発売し、一時休売するほどの大ブレイクとなりました。

↑左が「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)。右はマルエフ集中のため発売延期となっている「アサヒ生ビール黒生」(2015年の終売から復活)です

 

さて、2021年に最もアグレッシブだったコンビニは40周年だったファミリーマートです。同社も「40のいいこと!?」という画期的な施策を打ち出すなか、Get Back消費文脈で「懐かしの看板商品復活祭」を開催。大きな話題となりました。

 

↑「懐かしの看板商品復活祭」は2021年の秋に開催されました

 

2021年春に新装した「西武園ゆうえんち」も昭和レトロがテーマであり、そのほか「ハトヤホテル」といった昭和的ホテルや銭湯も再評価されています。街中華の人気もこの流れでしょう。マルエフのような復刻ヒット商品が2022年も出てくるのか、こちらにも注目です。

 

【その4】チキンバーガー

ネオン酒場のところで「大手を中心にコロナに強いファストフードや」と述べましたが、2021年の新興ファストフードカテゴリーといえば「チキンバーガー」です。その背景には「テイクアウトやデリバリーの需要増でファストフードは追い風」「チキンはほかの肉より安価」「チキンは宗教的な制約が少なくグローバル化の日本に向いている」「チキンバーガーはKFCの一人勝ち」といった要素が挙げられます。

 

↑業界で最注目されていた「トリキバーガー」は、2021年8月23日に1号店を東京・大井町に開業

 

上記は唐揚げ専門店が増えている理由にも当てはまりますが、2021年は大手を中心にチキンバーガーの新業態が続々誕生。ロイヤルは「ラッキーロッキーチキン」(厳密にはバターミルクフライドチキン専門店)、ダイニングイノベーション(焼肉ライク)は「ドゥーワップ」を、そして鳥貴族は「トリキバーガー」をオープンさせました。

 

↑「ドゥーワップ」の1号店は2021年7月20日オープンの代官山店。10月には2号店を渋谷に開業

 

ワタミは韓国から日本へ2018年に引っ張ってきた「bb.qオリーブチキンカフェ」を店舗拡大。また、天ぷら老舗の「天ぷら新宿つな八」は鶏天専門ブランド「ちきてんTOKYO」を中目黒にオープンするなど、2022年もチキンは見逃せない業態です。

 

【その5】アウトドア スパイスソルト

コロナ禍で、もともとの人気にいっそう拍車がかかった分野がキャンプです。そして、キャンプめしの定番であるバーベキューに変化をもたらしているのが調味料。なかでも、数種の香辛料をブレンドした「アウトドア スパイスソルト」は好調に売れています。

 

GetNavi webでは「クレイジーソルト」「マキシマム」「ほりにし」「黒瀬のスパイス」「GABANハーブリッチブレンド」の5つを紹介しましたが、2021年発売のニューフェイスとしては、お笑いコンビ「バイきんぐ」西村瑞樹さん監修の「バカまぶし」や、有名アウトドアブランド・ロゴスの「LOGOS LAND BBQスパイス」などがあります。

 

↑「LOGOS LAND BBQスパイス」は、満を持して今冬に新発売

 

アウトドアシーンで人気の調味料は「アウトドアスパイスソルト」のほかにも。たとえば、「ゴールデンマスタード」は料理のプロだけでなくキャンプファンにも愛されている一品。

 

↑人気のアウトドアブランド「muraco」の「FACTORY BRANCH」では、「ゴールデンマスタード」が販売されています

 

キャンプはもともと人気だっただけに、コロナの終息後も好調は続くでしょう。そのなかでキャンプめしのレベルは全体的に底上げされ、調味料もより本格志向になるはず。そしてアウトドアからは、また新たなヒットも生まれるでしょう。

 

【まとめ】

2021年で最も瞬間風速の強かったグルメは「マリトッツォ」だと思いますが、この熱はピークを過ぎたと思います。スイーツは移り変わりが激しいので仕方ないのですが、今回取り上げた5つのカテゴリーは今後さらに拡大していくものばかり。注目です。

 

なお、来年初頭には「2022年のグルメトレンド予測」的な記事の掲載も予定。そちらもぜひチェックしてみてください。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

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