日本を代表するビールのひとつ「アサヒスーパードライ」が、誕生36年目(1987年より発売)にして初のフルリニューアルを行ったことをご存知でしょうか? 2022年2月21日から新バージョンが全国出荷されています。
そこで、旧バージョンと比較しながらどこがどう進化したのか、どんな料理が合うのかをレポートします。
“辛口”らしさはそのままに、明るく鮮やかな爽快感!
やはり一番気になるのは味。ということで、まずは新旧で飲み比べてみます。事前情報によると、中味の処方を初めて変更し、キレのよさは維持しながら飲みごたえを向上させたとか。
また、麦汁の煮沸が終了する直前にホップで苦味と香り付けをする「レイトホッピング製法」の採用により、ほのかなホップの香りを新たに付与。さらに発酵開始時の酸素量を制御し、酵母の働きを調整することで発酵由来のビールらしい香りを向上させたのが主な変更点です。
新旧飲み比べた第一印象は、晴れ渡るような爽快さです。ドライでシャープな辛口の魅力はそのままに、新しいほうはホップの苦みに加えてすがすがしい香りがくっきり。また、ゴクッと飲んだときのアタックに厚みが増し、このボリューム感が余韻のスカッとしたキレをいっそう強く感じさせてくれます。
味わいのあとはデザインの変更点をチェック。新バージョンは、マットとツヤありの異なる質感のメタリックでシルバーを表現。そのうえで文字情報を減らしつつ、ロゴなどはサイズの大小でメリハリをつけることで、「Asahi」と「SUPER“DRY”」の視認性を向上させています。
また、新バージョンの裏ラベルには「新スーパードライ、始まる。」というメッセージとともに、味わいを視覚的に表現したグラフが描かれていることも特徴。このグラフは「辛口カーブ」というものだそうで、アサヒビールの一般的なビールとの違いもわかりやすく説明しています。
意外な組み合わせ、「海鮮丼」や「チョコケーキ」との相性をチェック!
「アサヒスーパードライ」といえば、日本で最も飲まれているビール。いわば、“最も間口が広い”ともいえそうですが、あえてビールのアテっぽくない料理でもしっかり合うのかチェックしました。
ひとつはサーモンとイクラの親子海鮮丼。この時季、ひなまつりのお祝いでちらし寿司を食べる家庭はあると思いますが、濃厚かつ魚介の風味も強いサーモンイクラは「アサヒスーパードライ」とマッチするのでしょうか?
合わせてみると、しっかりマッチすることを再確認。クリアな爽快感で魚や魚卵のうまみと酢飯の甘みを感じさせながら、油っこい部分はドライな辛口がリセット。魚介の香りもホップの苦みとシャープなキレが抑えるので、双方のおいしさだけを楽しめます。
もう一品はスイーツ。ホワイトデーを控えた時季でもあるので、チョコレートケーキを合わせてみます。チョコレート系にはそもそも、ロースト麦芽を使った黒ビール(ビアスタイルは「ポーター」や「スタウト」など)が合うのですが、通常の麦芽を使った黄金の「ピルスナー」スタイルである「アサヒスーパードライ」はどうでしょうか?
おお、これもアリです! 甘やかでコク深い黒ビールとは相性のフィット感が違うものの、チョコレートクリームの濃くオイリーな甘さを、「アサヒスーパードライ」の爽快感がシュワッとカット。次のひと口をスタート地点に戻してくれます。
さすがは日本が誇る大定番ビール。「アサヒスーパードライ」はビールらしい苦みや爽快感があり、辛口ならではのキレによって料理ともよく合います。新旧の切り替え時には旧バージョンを販売しているお店もあるはずなので、ぜひ両方買って実際に飲み比べてみてはいかがでしょうか?