DJIは、5月26日に手の動き(ジェスチャー)だけで操作ができる小型ドローン、DJI SPARKを発表しました。本機は手ごろな価格・サイズ感ながら上位モデル譲りの機能を備えており、その性能は小型ドローンでは最高峰。手軽に本格的な空撮を楽しむことができます。
ジェスチャーやアプリでの操作に対応
DJI SPARKには操作方法が3つ用意されており、それによって飛行距離も変化します。
まずは、直感的に操作ができる「ジェスチャー操作」。手を左右に振ると左右に移動し、指で四角を作ると撮影をしてくれるなど、ドローンを一度も触ったことがない人でも簡単に操作できるのが魅力。操作可能距離は3メートルです。
次にスマホのアプリでの操作。ロケットが発射するように上昇しながら動画を撮影する「ロケット」、被写体から斜め方向に上昇しながら撮影する「ドローニー」、被写体を中心に回転しながら撮影する「サークル」など、さまざまな空撮演出がボタンひとつで行えます。撮影した動画はアプリで編集することができ、すぐにSNSなどにアップロードが可能。操作範囲は100メートルです。
最後に送信機を使用しての操作です。いわゆるドローンやマルチコプターの操縦するプロポを使うことで、本格的なドローンとしての操作ができるようになり、操作範囲も2キロまで広がります。
屋内・屋外ともに抜群の安定性
DJI SPARKはわずか300gの小型ボディながら、上位モデルであるPhantom 4と同様の空中制御システムを搭載。GPSやビジョンポジショニングシステム、メインカメラ、3次元認識システム、高精度慣性測定ユニット、そしてそれらを制御する高性能プロセッサーにより、屋内・屋外を問わず、非常に安定した空撮が可能です。特に空中でのホバリング能力は高く、風が吹いたり、多少手などが触れたりしても、同じ場所に居続けようと自動で制御します。
ほかにも上位モデル譲りの機能として、GEOシステムとNFZジオフェンスシステムが組み込まれているので、飛行禁止エリアや安全上飛行に問題のあるエリアに関する最新の状況を知らせ、誤って飛行禁止区域に入ってしまう事態を防ぎます。また、前方の3次元認識システムにより、障害物を感知し、それを自動で避けて飛行することができます。ホームポイント(離陸した場所など)への自動帰還機能も搭載していますが、その際も障害物を避けつつ最短ルートで帰還してくれます。
ブレの少ない空撮が可能
カメラは1200万画素の1/2.3インチCMOSセンサーを搭載。動画は1080p/30fpsで撮影でき、2キロ離れた場所からでも720pの動画伝送をリアルタイムで行うことができます。
カメラ部にはメカニカルジンバルスタビライザーが搭載されており、強風や急旋回など、激しい動きのなかでも安定した動画の撮影が可能。このあたりの機構も上位モデル並の装備となっており、誰でも安定した空撮が楽しめます。
本機は、小型ドローンとしては最高峰の性能を誇るモデルです。惜しむらくは200g以上のため改正航空法の適用対象となり、飛行する場所が限定されてしまう点。本格的なドローンだけに、安全に使うためにはやむなしといったところでしょうか。
しかしながら、昨年発売された同社のMavic Proよりサイズも重さも価格も半減したので、ドローンが本当に手軽に、身近になりました。個人的には買わない理由を探すほうが難しいくらいの製品なので、ガジェット好きなら夏のボーナスでの購入を検討する価値アリですよ。