デジタル
2017/11/28 23:05

似ているようで実は違う! プロが教える2in1タブレットの選び方

近年、ビジネスシーンで主流だったノートPCに代わって、キーボードも備えた2in1タブレットがメーカー各社から次々に発売されています。特に、スマホやタブレット、PCといった異なる端末間でも違和感なく使えることを目指したWindows 10の登場以降、これまでのノートPCのような感覚で使えるWindowsタブレットの存在感が増しています。そこで今回は、デジタル製品に詳しいライターのナックル末吉さんに、2in1タイプのWindowsタブレット4機種を実際に使ってもらい、選び方のコツを解説して頂きました。

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↑ナックル末吉さんが実際に使ってチェック

 

【比較機種】

1.アルミボディ採用のエントリーモデル

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ASUS「TransBook T101HA」
実売価格3万2460円

アルミボディを採用したクラムシェル型ノートPCのようなスタイルが特徴。180度回転するヒンジにより、様々なスタイルで使うことができます。充電端子はマイクロUSBなので、モバイルバッテリーから給電することも可能。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 2GB、ストレージ:eMMC 64GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1280×800ドット)●インターフェイス:USB 2.0×1、マイクロUSB×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン●バッテリー:約13.6時間●サイズ/質量:261×175×20mm(キーボード装着時)/約580g(本体のみ)、約1080g(キーボード含む)

 

2.ビジネスでもプライベートでも活躍する2in1

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Lenovo「ideapad Miix 320」
実売価格3万8670円

堅牢なキーボードを備えたクラムシェル型スタイルの2in1タブレット。広い視野角のIPSディスプレイや、迫力のサウンドを再現する「Dolby Advanced Audio」を搭載し、ビジネスでもプライベートでも活躍します。本体にUSB Type-Cを装備するほか、キーボード部にフルサイズのUSB端子を2ポート備え、拡張性も優れています。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 4GB、ストレージ:eMMC 64GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1920×1200ドット)●インターフェイス:(本体)USB Type-C×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン、(キーボード)USB 2.0×2●バッテリー:約11.3時間●サイズ/質量:249×184×17.6mm(キーボード装着時)/約550g(本体のみ)、約1020g(キーボード含む)

 

3.持ち運びやすいキーボード一体型カバーを採用

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富士通「arrows Tab QH35/B1」
実売価格4万6380円

キーボード一体型の専用カバーが付属する2in1タブレット。カバーを折りたたんでスタンドにすることも可能。日本語入力の使いやすさに定評のあるATOKや、簡単な文章の作成・編集が可能なOffice Mobileもプリインストールしています。

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●OS:Windows10 Home(32bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 2GB、ストレージ:eMMC 128GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1280×800ドット)●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 2.0×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン×1●バッテリー:約7.5時間●サイズ/質量:270×190×20mm(キーボード装着時)/約620g(本体のみ)、約999g(キーボード含む)

 

4.スタイリッシュな大画面型モデル

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Huawei「MateBook E」(Core i5モデル/オフィスなし)
実売価格12万1672円

2K解像度の12型ディスプレイを備えたスタイリッシュモデル。付属のキーボード一体型カバーは高級感のあるレザー調で、背面のヒンジによりディスプレイ角度の調整も可能。静電容量式のペンに対応しており、オプションのMatePenを使えば繊細なイラストなども描くことができます。パワフルなCore i5搭載モデルのほか、モバイル向けのCore m3搭載モデルも用意し、用途に応じて選択可能。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Kaby Lake Core i5(m3モデルもあり)●メモリ: 8GB(m3は4GB)、ストレージ:SSD 256GB(m3は128GB)●ディスプレイ:タッチ対応12型IPS(2160×1440ドット)●インターフェイス:USB Type-C×1、ヘッドホン●バッテリー:約9時間●サイズ/質量:278.8×194.1×6.9mm(本体のみ)/約640g(本体のみ)、約1100g(キーボード含む)

 

①クラムシェル型かカバー型か

今回用意した2in1モデルは大別すると、堅牢なキーボードの「クラムシェル型」と、専用カバーにキーボードがついた「カバー型」に分かれます。ナックル末吉さんによれば、どちらのタイプを選ぶべきかは、ノートPCのように使うことが多いのか、タブレットとして使うことが多いのか、その使い方によるそうです。

 

「クラムシェル型はノートPCのように接続部にヒンジを搭載しているので、自由に画面の角度を変えられることが特徴。また、スタンドを必要としないので、膝の上で広げたり、新幹線のテーブルのような狭いスペースでも使うことができたりします。デメリットは、キーボード部としっかり接続するため、カバー型に比べてディスプレイが外しにくいこと。そのため、基本的にはキーボードを付けた状態で使うことが多くなります」(ナックルさん)

 

「一方、カバー型はキーボードがついたままでもタブレットとして使いやすく、キーボードの脱着も容易。タブレット主体で使いたい人にオススメです。デメリットは、ノートPCのように使う際はディスプレイを支えるためにスタンドが必要なので、クラムシェル型に比べて場所をとること。十分なスペースがないと広げることができない場合があります。また、安定性に欠けるので、電車の座席に座って膝の上に広げることも難しいでしょう」(ナックルさん)

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↑カバー型はスタンドの分だけスペースが必要になる

 

②解像度はフルHD以上がオススメ

ディスプレイの解像度も購入前にチェックしたい項目のひとつ。

 

「ビジネス用として使用するなら、ディスプレイの解像度はフルHD以上が望ましいでしょう。解像度が低いと、2画面を並べて表示したときに表示領域が狭くなります。例えば、2つのエクセル画面を並べて見比べたり、片方の画面を見ながら書類を作成したりする場合、HDとフルHDでは作業効率が変わってきますよ」(ナックルさん)

 

今回比べた4モデルでは、フルHD以上の解像度を備えているのはLenovo「ideapad Miix 320」とHuawei「MateBook E」の2機種となります。

 

③キーボードの使い勝手は?

ナックルさんが2in1機やノートPCを使う際に、もっとも気にするポイントは「キーボードの使いやすさ」。キーピッチや打鍵感にもこだわっているそうです。

 

ASUS「TransBook T101HA」

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「キーはやや横長の形状で慣れが必要ですが、タッチは悪くありません。配列は一般的。キーボードが少したわむので、ハードパンチャーは事前に打鍵感をしっかり確認しておきましょう」(ナックルさん)

 

Lenovo「ideapad Miix 320」

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「キーの形状は正方形に近く打ちやすいです。配列は、上部にファンクションキーがない5列タイプなので、ショートカットを多用する人は注意。タッチは、ストロークが浅いものの打鍵感はしっかりあります」(ナックルさん)

 

富士通「arrows Tab QH35/B1」

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「キーピッチは17mmで、ほかに比べると少し狭いですね。配列は一般的ですが、右のShiftキーの下に余計なキーを詰め込んでいないレイアウトは好感が持てます。タッチは浅めですが打鍵感は悪くありません」(ナックルさん)

 

Huawei「MateBook E」

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「これだけ12型サイズということもありますが、19mmのフルピッチでとても打ちやすいです。配列は及第点。タッチは浅めですが打鍵感はあります。タッチパッドが広くて使いやすいのがいいですね」(ナックルさん)

 

④SDカードスロットや電源もチェック

ディスプレイやキーボードといった項目以外にも、チェックしておくべきポイントはあるのでしょうか?

 

「まず確認したいのは電源です。USB経由で給電できるタイプは、専用のACアダプターを持ち歩かなくて済むので荷物を減らすことができます。4モデルのなかでは、ASUS『TransBook T101HA』がマイクロUSB、Huawei『MateBook E』がUSB Type-C経由で給電可能となっています」(ナックルさん)

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↑ASUS「TransBook T101HA」は充電端子にマイクロUSBを採用しています

 

「また、低価格な2in1モデルは内蔵ストレージ容量が少なく、外部ストレージであるSDカードに頼るシーンも多くなります。マイクロSDカードスロットを備えた3機種のうち、ASUS『TransBook T101HA』と富士通『arrows Tab QH35/B1』は本体やキーボードドックの側面にスロットを備えており、手軽に抜き挿しできるようになっていますが、Lenovo『ideapad Miix 320』はキーボードドックの接続端子側にカードスロットを備えているので、キーボード接続時はマイクロSDカードを抜き挿しできず、基本的には挿しっぱなしで使うことになるでしょう。内蔵ストレージの補助としてマイクロSDカードを利用するなら挿しっぱなしでも問題ありませんが、頻繁にカードを入れ替えるような使い方をする人は注意が必要です」(ナックルさん)

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↑富士通「arrows Tab QH35/B1」は本体側面にマイクロSDカードスロットを備えているので、キーボード使用中も抜き差し可能

 

PCとして使うかタブレットとして使うか

今回試した4機種のなかで、ナックルさんが気になったモデルはあったのでしょうか?

 

「ほかのモデルと価格帯が異なるので仕方ないですが、Huaweiの『MateBook E』は、Core i5を積んでいたり、大容量SSDを搭載していたりと、ノートPCと同じように使える性能の高さが気に入りました。ディスプレイも明るく精細で、タブレットとして使っても優秀なモデルです」(ナックルさん)

 

「ASUS『TransBook T101HA』は、4機種中唯一の2016年モデルということでスペック的にはやや見劣りしますが、マイクロUSB給電ができる点は魅力。ACアダプターは以外と重くて荷物になりますからね。富士通『arrows Tab QH35/B1』は国内メーカーらしく、Office MobileやATOKといったソフト面が充実しているので、これらが必要な人にとってはコスパが高いといえるでしょう。Lenovo『ideapad Miix 320』は低価格ながらフルHDディスプレイを搭載しており、USB Type-Cも備えているところがポイントです」(ナックルさん)

 

最後に、2in1タイプのタブレット端末を選ぶ際のポイントを伺いました。

 

「2in1のWindowsタブレットを選ぶときは、自分がノートPCのような使い方をメインにするのか、それともタブレットとして使うことが多くなりそうなのか、しっかりイメージしておくことが重要です。もしタブレット機能がそれほど必要でないのであれば、従来のノートPCタイプも選択肢に入ってきますので、どのように使うのかよく考えて選びましょう」(ナックルさん)

 

次回は、これまでのタブレット8機種をまとめて一挙に紹介します。お楽しみに!