デジタル
デジタル周辺機器
2018/2/23 19:00

「ドローンそろそろ派」に朗報! 入門ドローンの筆頭・KUDRONE「4K Nano Drone」を飛ばしてみた

空撮映像が手軽に撮れるアイテムとして、すっかり定着したドローン。ただ、実際に飛ばそうとすると、航空法で飛行禁止区域が定められていたりと多くの規制が存在し、なかなかハードルが高いのが実情です。そんな中、注目を集めているのが“トイ・ドローン”などと呼ばれる軽量なドローンです。200g以下の機体は航空法の飛行許可申請の対象外となるので、 比較的自由に飛ばせるのがその理由になります。

 

こうしたトイ・ドローンはカメラが付いていても、低解像度であることが多いのですが、KUDRONEの「4K Nano Drone」(実売価格:2万7400円)という製品は、その名の通り4K解像度での撮影が可能。どんな感じで使えるのか、試してみました。

 

180213tama09

 

クラウドファンディングサービス「Indiegogo」で瞬く間に目標金額を突破し、製品化された4K Nano Drone。こんな感じのケースに入っているので、アウトドアに持ち出して飛ばすのにも便利です。

 

↑ケースも片手で持ち運びできるサイズ感で便利
↑ケースも片手で持ち運びできるサイズ感で便利

 

早速飛ばすための準備をします。本体にバッテリーとmicroSDカードを挿し込みます。バッテリー込みでの本体重量は86gと軽量。USBで接続するコンパクトな充電機も付属しているので、モバイルバッテリーでも充電できます。この種のトイ・ドローンはバッテリーの持続時間が短く(このモデルは最長8分)、撮影しながら飛ばしているとすぐにバッテリーが切れてしまうため、手軽に充電できる機能は必須です。

 

↑文字通り手のひらサイズ。目のように光る青色LEDがカッコいい
↑文字通り手のひらサイズ。目のように光る青色LEDがカッコいい

 

↑スマホで本体を操作する。「Kudrone」のアプリをダウンロードし、Wi-Fiでドローン本体と接続しておけばOK。2回目からは、アプリを起動すると自動接続する
↑スマホで本体を操作する。「Kudrone」のアプリをダウンロードし、Wi-Fiでドローン本体と接続しておけばOK。2回目からは、アプリを起動すると自動接続する

 

↑アプリを起動して、画面の右上にある自動離陸ボタンをタッチするとプロペラが作動。画面上のバーをスワイプすると離陸が始まる。勝手に離陸してしまわないように配慮されている
↑アプリを起動して、画面の右上にある自動離陸ボタンをタッチするとプロペラが作動。画面上のバーをスワイプすると離陸が始まる。勝手に離陸してしまわないように配慮されている

 

↑飛んだ飛んだ!
↑飛んだ飛んだ!

 

↑小さな機体ですが、GPSとジャイロセンサーを搭載しているので、機体は精密に自動制御される。ただ、なにぶん軽量なので風の影響は受ける様子。
↑小さな機体ですが、GPSとジャイロセンサーを搭載しているので、機体は精密に自動制御される。ただ、なにぶん軽量なので風の影響は受ける様子。

 

ソニー製の4K対応カメラを搭載しているだけあって、映像はなかなかキレイです。以下の動画を観てもらえればわかりますが、飛ばしながら撮影しても映像がブレることもなく、遊具の色も精細に再現されています。速度が上がると、周辺部にややブロックノイズが入っているように感じられますが、気になるレベルではありません。このクオリティであれば、手軽に空撮体験ができそう。ただ、感度はあまり高くないようで、日が暮れてくると撮影は厳しい感じでした。

 

 

動画だけでなく、静止画を撮影することもできます。ただ、静止画を撮影する際は、ドローンを動かしながらだとブレてしまうため、一度動きを止めてから撮影したほうが良さそう。機体が静止していれば、きちんとピンの合った写真が撮れます。カメラの映像は、スマホの画面に常に表示されているので、それを確認しながら画角が決められるのも便利でした。

 

↑撮影した静止画。草木も明瞭に撮影できている
↑撮影した静止画。草木も解像度高く明瞭に撮影できている

 

本当は趣味の自転車で走っているところなどを撮影したかったのですが、動くものを追従しながら撮影するには、機体のコントロールをきちんと練習したほうが良さそう。基本的な動きを身に付けるには、風の影響を受けない屋内で練習するのが良さそうです。屋内でも飛ばしてみましたが、風に流されることがないので、とても安定していて、コントローラーから手を離せばその場に静止してくれるので、初心者でも安心して飛ばすことができます。

 

空撮用のドローンとしては、DJIの「Phantom」シリーズや「Mavic」シリーズが有名ですが、導入には初期投資が大きいのが悩みどころ。冒頭に触れたように飛ばす場所が限られてしまうのもデメリットです。手軽に飛ばせてそれでいて高画質の撮影が楽しめる、4K Nano Droneのようなモデルはドローン入門用にはうれしい存在になりそうです。

 

実際に空撮を手がけている本職のドローン・パイロットの人たちに聞いても、軽量なトイ・ドローンは機体をコントロールするテクニックを練習するには適しているとのこと。「Phantom」シリーズなどの高級機には多くのセンサーが付いていて、風の中でも機体を制御してくれますが、ドローンを自由に操る技術を身に付けるには、そうした制御がないモデルで練習しておく必要があるようです。手軽に空撮を楽しみながらテクニックを身に付ける。そんな使い方がマッチしているように感じました。