6月上旬のWWDC 2018で発表された「macOS Mojave(モハベ)」。砂漠の名を冠した新バージョンでは、どんな機能が使えるようになるのでしょうか。速報を見逃した人のために、今回は秋に控える9つの更新について、概要をおさらいしていきたいと思います。
1)黒を基調にした画面デザインも選べる
macOS Mojaveでは、デスクトップを暗い色調にする「ダークモード」が登場します。標準のアプリケーションもすべてこのモードに対応。ツールバーとメニューが目立たなくなり、表示されるコンテンツに集中できます。
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また、時刻に合わせてデスクトップ画像を変更する「ダイナミックデスクトップ」機能も実装。砂漠の昼から夜への移ろいが再現されます。
2)ごちゃごちゃした画面とおさらば
しばらく使っているうちにデスクトップがごっちゃごちゃ―—。そんな経験をお持ちなら、新搭載の「スタック」機能が大活躍するかもしれません。
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スタック機能を活用すると、自動的にファイルがフォルダに振り分けられます。どのように振り分けるのかというルールは、ユーザーがカスタマイズ可能。日付やタグなどのファイル属性に基づいて、ファイルを分類できます。例えば、種類ごとに分類した場合、画像や、書類、スプレッドシート、PDFなどで仕分けが実行されます。
3)ファイル管理や編集はスムーズに
Finderには、新たに「ギャラリー表示」が追加されます。プレビュー表示の視認性が高まり、ファイルのメタデータをすべて表示可能に。
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クイックアクションでは、画像の回転やパスワードによる書類保護などを素早く行えます。また、ファイルを指定してスペースバーをタップすると起動する「クイックルック」では、トリミング編集やマークアップ操作などをその場で実行可能。
4)iOSでおなじみのアプリケーションが登場
iOSで提供されていた「News」「株価」「ボイスメモ」「ホーム」などのアプリが使えるようになります。インタビューを録音したり、家電のコントローラーとして活用したりするなど、より便利になる予感。
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なお、2019年後半には、こうしたフレームワークがデベロッパ向けにも提供されます。iOSのサードパーティ製アプリがMac上でも動くようになる日は近そうです。
5)「Group FaceTime」に対応
iOS 12のアップデートでも紹介された「Group FaceTime」をサポート。最大32人でビデオ通話を行えます。話している人が大きく表示されるなど、画面は動的に変化します。
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ちなみに、iPhoneやiPadを使う相手とも通話可能。Apple Watchはオーディオのみの対応となります。
6)Mac App Storeのアップデート
App Storeのデザインが刷新されます。 左端にタブが表示され、目的にあったアプリケーションを検索できるように。タブは、「Discover」 「クリエイティブ」 「仕事効率化」 「ゲーム」 「開発」などに大別されます。
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また、ビデオによる紹介も掲載されるので、ダウンロード前の動作のチェックも可能になります。
7)「いいね」ボタンを表示しない
safariのプライバシーとセキュリティ対策が強化されます。許可なくユーザを追跡するソーシャルメディアの「いいね」ボタンや「シェア」ボタン、コメントウィジェットをブロックできるようになるのがトピックです。
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また、システム構成に基づく追跡防止や、パスワードの自動作成、パスワードの使い回し警告機能なども搭載。さらにカメラやマイクの使用や、メールやメッセージなどへのアクセスには、ユーザの許可が必要になります。
8)動画で画面を録画しやすくなる
スクリーンショットのオプションも充実します。例えば、画面上の一部分を動画で記録できるように。
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スクリーンショットを撮ると、サムネイルが画面の隅に表示されるようになります。そこをクリックするとメニューが表示される仕組みです。
9)iPhone・iPadのカメラを連携
iPhoneのカメラを連携する機能も登場します。「連携カメラ(Continuity Camera)」と表現された同機能では、Macの近くにあるiPhone・iPadのカメラを利用して、撮影やPDFスキャンを実行可能。
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なお、連係カメラは、「メール」「メモ」「Pages」「Keynote」「Numbers」などに対応します。利用するには「編集」メニューで「写真を挿入」を選択すればOKです。
以上、macOS Majaveで注目したい9つのアップデートでした。ちなみに、メールで絵文字の追加が簡単に行えるようになり、日本語発音による英単語入力の対応など、その他の改良もありますので、リリースされたら一通り試してみてくださいね。