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2018/7/19 19:30

やっぱり「LTE搭載PC」は便利すぎる! 選び方の決め手は「入力方法」にあり

パソコン本体だけでインターネット通信が可能なLTE搭載パソコンの代表的なモデル「ThinkPad X280」と「Surface Pro」について2回に渡ってご紹介してきました。完結編となる本編では、どちらを選ぶべきかなどのポイントをまとめてみたいと思います。

↑レノボ「ThinkPad X280」(左)、マイクロソフト「Surface Pro」(右)

 

無難なのはクラムシェル型の「ThinkPad X280」

ThinkPad X280は、皆さんがイメージしているとおり、ノートパソコン然としたクラムシェル型。使用時にはディスプレイ部を開いて使用します。特に、パソコンとタブレットを兼用して使うなどのシチュエーションがなければ、クラムシェル型は無難な選択といえます。

↑ThinkPad X280

 

最大の特徴は、ThinkPadシリーズのウリである“キーボード”です。しっかりとした打鍵感があるのはもちろん、マウスなしでもカーソルを自在に動かせる「トラックポイント」により抜群の操作性を誇っています。

↑多くのユーザーに支持されているThinkPadのキーボード。赤いボタンのようなものが「トラックポイント」

 

また、USB Type-Cだけでなく、USB3.0やHDMIなどのコネクタ類を本体に搭載しているため、拡張性にも優れています。この辺りは、純然たるノートパソコンといえるので、特にこだわりがない人でも問題なく使えると思います。

 

主な購入先は、公式オンラインショップから。10万円強で最廉価のベースモデルが購入できるほか、各種仕様を自分流にカスタマイズして発注することが可能です。CPUはCore i3、i5、i7から、メモリは4/8/16GBから、SSDは128~512GBから選択が可能となっています。LTEの有無もカスタマイズ可能ですが、せっかくThinkPadを購入するのですから、ここはぜひLTEを選んで欲しいところ。LTEを搭載すると、価格が1万6200円ほど上乗せされますが、LTE搭載の恩恵は計り知れず、コストパフォーマンスは間違いなく高いと感じるはずです。

↑公式オンラインストアでカスタムすると+1万6200円でLTE対応に

 

手書き入力派には「Surface Pro」

Surface Proのメリットといえば、なんといっても専用ペンによる手書き入力。筆者のようにイラストを描く人はもちろんのこと、そこまで本格的に絵なんて描かないという人でも、手書き文字でメモを取ったり、アイディアを手書きでまとめるような使い方をする人には適しています。

↑マイクロソフト「Surface Pro」

 

↑別売のSurfaceダイヤル(左)とSurfaceペン(右)

 

↑紙と同等とまではいきませんが、なかなかの描き味

 

ペーパーレスはもちろんですが、手書きしたメモがそのままデジタルデータとしてクラウドに保存され、後でスマホやタブレットで読み返すなど、データの機動性はピカイチ。OneNoteなどのノートアプリが真に活躍するシチュエーションでもあるといえるでしょう。もちろん、手書き入力だけでなく2736×1825ドットの超高解像度ディスプレイや顔認証など、作業用パソコンとしても十分な威力を発揮します。

 

さらにSurface Proは、キーボードを外すことによってタブレットとしても機能する2-in-1パソコンでもあります。WEB閲覧や電子書籍など、キーボードを必要としない作業にはタブレットモードをオンにして、手に持ったまま使用するスタイルも可能。スマホの他にタブレットとPCを別々に所有するのではなく、1台で済ませたい人に適しているのが2-in-1パソコンのメリットです。

↑縦ポジションでWEBページや電子書籍の閲覧もGood

 

ただし、Surface Proはキックスタンドを採用しているため、クラムシェルに比べてデスク上の面積を多く占有します。オフィスや会議室であれば問題ありませんが、カフェや旅客機などの狭いテーブルだと少々窮屈。加えて、ヒザ上で作業するには不安定な体勢になるため、注意が必要です。

↑キーボード + キックスタンドの面積を要します

 

↑かなり手前に寄せないとキックスタンドが滑落する恐れも

 

Surface Proは、Core m3~i7のモデルがラインナップされていますが、LTE搭載モデルはCore i5、メモリ8GB、SSD256GBで仕様が固定されており、実勢価格は17万4744円となっています。

 

どちらを選ぶかは使い方次第

ThikPad X280とSurface Proのどちらを選ぶかは、先述した双方のメリット・デメリットを考慮した上で、決めるのが妥当でしょう。加えて、本企画の骨子でもある「LTE搭載はマスト」という考えも、自宅やオフィスなどのWi-Fiが届く場所以外では絶対に使わないのであれば、実はマストではありません。

 

ただ、そうはいっても軽量なモバイルPCだけあって、ちょっと気分を変えるためにカフェやレストランで作業することもあるかもしれません。そんな時、LTE機能は心強い味方となってくれます。ふと思い立ったら、パソコンの本体”だけ”を小脇に抱えて、オフィスの近くにある公園のベンチへGOなんていうことも、もちろん可能になります。

↑Surface PROLTEモデルに搭載されるSIMトレイ

 

筆者的には、この2台は甲乙つけがたい性能だと感じますが、キーボードの打鍵感とクラムシェル型を採用している点で、もし、どちらかを購入するとしたらThinkPad X280を選択すると思います。Surface Proでイラストを描くことも捨てがたいのですが、ガチで記事を書くような際は、やはり打鍵感がものをいいますので、キーボードが秀逸なThinkPad X280に個人的には軍配を上げたいですね。