レノボの「Yoga Book C930」は、Windows 10搭載のノートパソコン。最大の特徴は、キーボードがモノクロディスプレイになっていること。パソコンの使い方の幅を広げる、面白いモデルなんです。
「キーボードがディスプレイ」ってどういうこと?
つまり、キーボードを表示する、“もう1枚の画面”があるということ。この画面は電子ペーパー(E-Ink)で、タッチパネルも装備しています。キーボードや手書きメモボードとして使えます。
上下ともディスプレイにしたことで、外観は平らな板を2枚貼り合わせたような形状に。ヒンジ(開閉時のつなぎ目)は「巻きす」のようなデザインで、スムーズに開閉できます。ディスプレイをくるっと360度回転させて、タブレットスタイルで使うこともできます。
ディスプレイを閉じたとき、板2枚がぴったりとくっつきます。スマホよりちょっと厚いくらいで、書類ケースよりは薄いくらい。持ち運びもラクラクです。
シンプルなデザインですが、使う上では気になることもあります。ぴったりと閉じた状態では指を引っかける場所がなく、机の上に置いた状態で開けるのは至難の業です。
そこで用意されているのが、「ノックで開ける」機能。天板を「トントン」と軽く叩くと、パカッと少しだけ開きます。まるで「開けゴマ」の呪文でドアを開けるアリババのように、トントンと叩く瞬間は独特の愉快さがあります。ちなみに、本体右側の電源ボタンを押せば、ノックしなくても開くことはできます。
キーボードは脳をダマして使いこなせ
電子ペーパーに表示されるキーボードは、さすがに「快適に打てる!」と言えるほどではありませんが、コツをつかむと、かなり快適に使えます。打鍵感は、iPadなどのタブレット端末に画面内キーボードに近く、キーを押したときに跳ね返ってくる感覚がないため、不安定な感じ。キーを力強く打ったら肩がこりそうなので、ソフトタッチを心がけて打つと良さそうです。
キーボードを使いこなすコツは、「キーボードバイブレーション」の機能をオンにすること。キーが押されたときに振動するようになり、これだけでもかなり打鍵感が改善されます。
また、キーを押すと、アニメーション表示があります。キーボードの表示を見ながら打つと、まるで本当にキーボードを打っているかのように錯覚します。慣れるまではキーを見ながら打つようにして、脳をダマしていけば、物理的なキーボードまではいかなくても、Macbookの薄型キーボードに近い感覚でタイピングできるようになるでしょう。