クアルコム独自のディスプレイ埋め込み型指紋認証センサー
生体認証関連では、新しいSnapdragonの高度なコンピュータ画像解析処理によって、顔・虹彩認証などのセキュリティ技術がさらに高まることも注目です。また、ディスプレイモジュールに“埋め込む”新しいタイプの指紋認証センサーを、いまクアルコムがディスプレイメーカーと共同で開発していることが明らかになりました。それが「3D Sonic Sensor」です。
↑4K/HDR10+による撮影、ディスプレイ表示にモバイル向けのSoCとして初めて対応しました
ディスプレイにあてがった指のフィンガープリントパターンを、超音波を使って立体的にスキャンする技術です。元は政府・軍事関連施設の警備を目的として開発された高度な指紋認証技術を、Snapdragon 855シリーズからの実装を目指した開発が進んでいます。光学式の埋め込み型指紋認証よりもセキュリティ性能が高く、ディスプレイの焼き付きを起こさない点が強みであるとのこと。
“855搭載スマホ”はいつ出てくるの?
今回のイベントでは実機によるデモなどは行われませんでしたが、いくつかの情報も明らかになりました。まず、本技術を搭載できるディスプレイデバイスはフレキシブルOLEDであること。そして2019年前半に発売を予定するプレミアム・ハイクラスのスマホが一番最初にこの機能を乗せてくることです。
Snapdragon 855シリーズは、すでにBtoB向けの出荷が開催されています。搭載するスマホは2019年前半に各社から登場することになりそうです。ソニーモバイルやシャープなど日本のメーカーもすでに開発に取りかかっているのでしょうか。来年2月末に開催を予定する、モバイルの世界的展示会「Mobile World Congress(MWC)」でまた各メーカーの最新端末が続々と発表されるかもしれません。5Gの動向も含めて賑やかになりそうですね。