デジタル
2016/5/25 14:38

【レビュー】話題のWindows 10 Mobile搭載! 「VAIO Phone Biz」はiPhoneとどう違うのか?

パソコンではおなじみ、「VAIO」の名を関するスマートフォン「VAIO Phone Biz」が発売されました。注目すべき点は、OSに「Windows 10 Mobile」を搭載しているという点。その使い勝手や、ウリであるWindowsパソコンとの親和性をチェックしてみました。

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スマートフォンのOS(基本ソフト)といえば、「Android」や「iOS」(iPhone)が主流。その中でVAIO Phone Bizは、OSにWindows 10 Mobileを搭載したスマホです。直販サイトでの販売価格は5万9184円~(オプションなどによって異なる)。

 

Windows 10 Mobileは、名前からわかるようにパソコン用の「Windows 10」と高い互換性を持つOS。そのためVAIO Phone Bizは、Windows 10のパソコンを使っている人にとっては、操作性やアプリなどの多くが共通してるというメリットがあります。

 

ここでは、VAIO Phone BizのWindows 10 Mobileスマホとしての側面を重点的にチェックします。

 

独特な形状のSIM/SDカードスロット

まずは特徴的な部分から見ていきましょう。VAIO Phone Bizは、microSIMとmicroSDカードに対応しています。トレイを引き出すとカードをセットする場所が2箇所あり、それぞれにmicroSIMとmicroSDカードを装着できるのです。

 

しかしmicroSDカードのトレイは、nanoSIMも装着できる形状になっています。試しに手持ちのnanoSIMを装着してみると、通信することができました。つまり片方にmicroSIM、もう一方にnanoSIMを装着して、デュアルSIMで使うこともできるわけです。とはいえ公式には明記されていないので、自己責任で使うことになります。また、nanoSIMを装着するとmicroSDカードは装着できなくなるので、あまり実用的ではないかもしれません。

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↑側面からカード用のトレイを引き出したところ。引き出すには付属のピンが必要です

 

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↑microSDカード用のトレイ。このようにセットします。右側はmicroSIMのスロットです

 

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↑このようにnanoSIMもセットできます。ただしmicroSDカードは使えなくなってしまいます

 

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↑設定画面にも「SIM1」と「SIM2」の項目があります

 

USB端子は、最近増えてきたUSB Type-Cではなく、microUSB。USB Type-Cのほうが裏表を気にせず挿せるうえに耐久性も高いとはいえ、手持ちのケーブルや機器を流用できるという点ではまだmicroUSBのほうが便利といえるでしょう。

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↑本体下部のmicroUSB端子。キャップはありません

 

パソコンに近い使い心地の「Windows 10 Mobile」

それでは使ってみましょう。電源ボタンを押してスリープを解除すると、ロック画面が表示されます。デザインやメッセージの未読数が表示される点など、この時点からWindows 10のロック画面とよく似ています。

 

そして、AndroidやiOSのホーム画面にあたる、スタート画面。アプリがタイル状に隙間なく並び、タッチして起動できます。また、タイル上にメールや写真が切り替え表示されたり、メッセージやメールの既読数も表示されます。この部分も、Windows 10のスタート画面とほとんど同じです。

↑ロック画面。メッセージやメールの未読数が確認できます
↑ロック画面。メッセージやメールの未読数が確認できます

 

スタート画面にはアプリがタイル状に並んでいます。アプリによっては、未読数や画像といった情報が表示されます。画面の回転に対応しておらず、横向きにしても横画面にならないのは残念。

↑スタート画面
↑スタート画面

 

↑「すべてのアプリ」画面
↑「すべてのアプリ」画面

 

「Office Mobile」でオフィス文書を閲覧・編集

「VAIO Phone Biz」には、「Office Mobile」がプリインストールされています。パソコンのWord,Excel,PowerPointなどで作成した文書を閲覧したり、編集したりできるのです。ファイルの保存場所としては、OneDriveも利用可能。普段パソコンでOneDriveに文書を保存している人なら、ファイルの転送作業をしなくてもOneDriveのファイルを直接読み書きできるのは快適でしょう。

 

確かにAndroid/iOSのスマホでも、アプリを追加すればOneDriveを利用できることはできます。しかし「VAIO Phone Biz」には最初からOndeDriveが組み込まれており、Officeとも連動している点が便利です。

 

↑Office Mobileの「Word」
↑Office Mobileの「Word」

 

↑「Excel」。グラフが作成したイメージ通りに表示されます
↑「Excel」。グラフが作成したイメージ通りに表示されます

 

↑「Office Mobile」からファイルを開く画面。本体やSDカードだけでなく、「OneDrive」内のファイルを直接指定して開くこともできます
↑「Office Mobile」からファイルを開く画面。本体やSDカードだけでなく、「OneDrive」内のファイルを直接指定して開くこともできます

 

Android/iOSと一線を画すポイント「エクスプローラー」

Windowsパソコンでは、ファイルを管理するソフトとして「エクスプローラー」が使われています。「ドキュメント」フォルダーや「ピクチャ」フォルダーなどを表示するのに使うソフトです。そのエクスプローラーが、VAIO Phone Bizにも搭載されています。
機能はまったく同じではないものの、フォルダーごとにファイルを一覧表示して、選択したファイルを閲覧・編集したりコピーしたりできるという点は共通しています。

 

このエクスプローラーこそが、Windows 10 Mobileを搭載したVAIO Phone Bizと、他のAndroidやiOSを搭載したスマホの使い勝手を大きく分ける点だと感じました。AndroidやiOSでは、「画像の閲覧」や「文書の編集」など、なにかをしたいときにはまず「アプリ」を起動します。そしてそのアプリから、閲覧・編集したいファイルを選ぶわけです。

 

それに対してVAIO Phone Bizは、エクスプローラーを起動してから閲覧・編集したいファイルを選ぶことで、そのファイルに適したアプリが起動します。

 

たとえば、なにかファイルを閲覧・編集したいというときに、Android/iOSでの意識の流れは
1.閲覧したいファイルの種類は? 音楽ファイルだ

2.音楽アプリを起動しよう

3.音楽アプリから、聴きたい音楽ファイル(曲)を選んで再生しよう
となります。

 

これがWindowsパソコンや「VAIO Phone Biz」の場合は、
1.(エクスプローラーを開き)この曲が聴きたいのでタップしよう

2.音楽アプリが起動して曲が再生される
という流れになります。

 

どちらの方法が良いかは人によるでしょうが、Windowsパソコンを使っている人は、後者の方法に慣れているのではないでしょうか。筆者も、「開きたい(閲覧・編集したい)ファイルの種類がなんなのか?」とか「それをどのアプリで開くか?」を考えずに、とにかくファイルの一覧から開きたいものを選ぶだけ、というWindowsパソコンのほうが使いやすい気がしています。

 

残念だったのは、エクスプローラーからはOneDrive内のフォルダーを開けない点。別途OneDriveアプリで開く必要があります。この点は、パソコンのWindowsでも当初は別だったOneDriveがエクスプローラーに統合されたので、Windows 10 Mobileもそうなることを期待します。

 

 ↑「エクスプローラー」の画面。本体やSDカード内のファイルを一覧表示でき、ファイルをタップすると適切なアプリが起動して読み込めます。パソコンに近い使い勝手といえるでしょう
↑「エクスプローラー」の画面

 

↑アイコン表示にしたところ。横画面にも対応しています
↑アイコン表示にしたところ。横画面にも対応しています

 

パソコンと同系統のOSを使う心地よさ! アプリの充実が課題

Windows 10 MobileスマホとしてのVAIO Phone Bizは、確かにWindowsパソコンに似た使い勝手の良さがありました。

 

これまではスマホを使うときに、「これはスマホだから」という意識を持って、パソコンと違う操作をするのを当たり前だと思ってきました。しかしVAIO Phone Bizを使ってみると、「これはパソコン」「これはスマホ」という意識の切り替えなしに、ある程度共通の感覚で操作できる快適さに気付かされました。

↑Windows 10と共通の操作性やアプリで、まるでパソコンのように使えるのが魅力です(キーボードは私物)
↑Windows 10と共通の操作性やアプリで、まるでパソコンのように使えるのが魅力です(キーボードは私物)

 

アプリに関しても、Windows 10 Mobile用のアプリは「ユニバーサルアプリ」(ストアアプリとも)といってWindows 10と共通で使えるものがあります。ただし、パソコンでWindowsを使っている人は、従来のWindows XPやWindows 7で使われてきた「デスクトップアプリ」を主に使っている人がほとんどでしょう。Windows 10 Mobileではデスクトップアプリを使うことはできません。

 

ユニバーサルアプリが充実して、パソコン(Windows 10)とスマホ(Windows 10 Mobile)ですべての作業を同じアプリでこなせるほどになればVAIO Phone Bizの魅力も一層増すだろうと感じました。

 

アプリを入手できる「ストア」。基本的にはWindows 10パソコンと共通のアプリが使えます(必要な条件を満たしていない機種では「!」が表示されて使えないことがあります)

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↑アプリを入手できる「ストア」。基本的にはWindows 10パソコンと共通のアプリが使えます

 

【URL】
VAIO http://vaio.com/
VAIO Phone Biz製品情報ページ http://vaio.com/products/phone_biz051/

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