デジタル
2020/2/3 20:10

「家で思う存分ギター弾けない」時代終了! BOSS「WAZA-AIR」はあなたをまたギタリストにしてくれます

 

まるでステージに立っているかのような臨場感を生む、専用アプリ「BOSS TONE STUDIO」

まだまだ語りたいWAZA-AIR! 製品の持つ「新しさ」は先述の通りですが、実は最大の特長はソフトウェアの部分。専用アプリ「BOSS TONE STUDIO」で、3種類の音場から演奏環境を選択できるというところです。

 

「SURROUND」「STATIC」「STAGE」の3種類の音場が用意されており、「SURROUND」ではアンプをスタジオで鳴らしているかのような部屋鳴りを再現し、常にプレイヤーの前方でアンプが鳴っているように聴こえます。

 

↑「TYPE」のスイッチで音場を切り替え

 

「STATIC」もアンプサウンドが前方から聞こえるように設定されているのですが、こちらは本体に内蔵されたジャイロセンサーがプレイヤーの頭の動きを感知して、頭の位置や角度によってアンプサウンドの聴こえる方向が変化していきます。本当にその部屋にアンプを置いて鳴らしているかのようです。

 

3つ目の「STAGE」ではステージに立った時のようにプレイヤーの後方からアンプサウンドが聴こえる設定になっています。WAZA-AIRはBluetoothで接続した機器からの音楽再生もできるのですが、この「STAGE」モードでは、Bluetoothオーディオで再生した楽曲をギターサウンドと同時に流すことができ、プレイヤーの頭の動きに合わせてオーディオサウンドとギターサウンドの聴こえる方向が同時に変化していきます。まるで憧れのバンドとステージで一緒に演奏しているかのような臨場感を味わえるのです。

 

↑ステージを感じさせるサウンドの動きを楽しみました

 

この機能はとても画期的で、まさに全てのプレイヤーが望んでいた機能ではないでしょうか。バンドにおいて、ステージで演奏できる時間というのは限られています。さらに、実際のステージで練習するとなると、費用の問題も出てきます。WAZA-AIRを使えば、録音した自身のバンドの楽曲に合わせてステージで演奏しているかのような音場を再現して練習することも可能です。それも自宅で。我々プレイヤーが半ば諦めかけていた機能がここに実現したのです。

 

専用アプリは高品位なアンプサウンドと豊富なエフェクトも楽しめる

WAZA-AIRは、ステージ用アンプとして定評のあるBOSS「KATANA」シリーズからサウンドや機能を継承し、5種類のアンプタイプを搭載しています。クリーンからハイゲイン、アコースティックやベースにも対応したレンジの広いタイプまで、幅広いスタイルに対応しています。BOSSにより作られた安心のサウンドが搭載されているのがうれしいです。

 

↑アンプの切り替えとイコライジング

 

また、ディストーションやモジュレーション、ディレイ、リバーブなど50種類以上のエフェクトが内蔵されており、設定したエフェクトを6個までメモリーに保存でき、イヤーパッド側面のボタンからワンタッチで呼び出すことができます。エフェクトはもう言わずもがな、ギタリストならどれかお世話になったサウンドが必ずあるでしょう。

 

↑豊富なエフェクトの種類。T-SCREAMはIbanezのチューブスクリーマーでしょうか? 編集部の玉造は、チューブスクリーマーをこよなく愛しているそうですが…

 

音色の切り替えやボリューム調節など、簡単な操作は本体側のスイッチで行い、アンプのイコライジングや空間の広さなど細かな調整はBOSS TONE STUDIOを本体に連携させ、スマートフォンやタブレット上で行うようになっています。

 

↑本来はギターアンプにエフェクターと、室内であちこち動いて設定する音作りを片手でできてしまう

 

前述した3種類の音場の切り替えはもちろん、アンプを鳴らしている空間の広さやアンプを置く位置まで、細かく調整可能です。空間の広さは10畳ほどのスタジオ小部屋から、最大でアリーナクラスのステージまで調整可能です。アリーナクラスの音場で鳴らす音はまさに壮大!

 

「BOSS TONE STUDIO」の中にはチューナーもセットされていて、スマートフォンの画面上でそのまま楽器のチューニングもできるようになっています。

 

↑チューナーも付いてます。助かります

 

この機能は意外にとても重要で、どんなに本体がストレスフリーに設計されていても、いざ弾こうと思った時にいちいちチューナーを引っ張り出して来ないといけなかったりしたら意味がありません。そして必要な時に何故か見つからなくなるのがチューナーというものなのです(笑)こういったところまで気を使っていただけるのはプレイヤーからしたらとても助かるところですね。

 

進化を続ける音楽と機材

近年の音響機器の進化は本当に目覚ましく、数年前には予想もしていなかった機材が次々と生み出されています。まさに、今回紹介したWAZA-AIRもそうです。それに伴ってプレイする側の選択肢もどんどん増えていきます。しかし思うのは、機材とともに我々プレイヤーも進化する努力を怠ってはならないということです。

 

これは、いちプレイヤーの我儘ですが、WAZA-AIRで自分が普段使っているアンプをシュミレートできたらどんな音作りができるだろう。ダウンロードコンテンツで音色がカスタマイズできたりしたら面白い。あくまで私の勝手な想像ですが、夢がどんどん広がっていきます。

 

バンドをやっている私はWAZA-AIRに驚くばかりですが、何も精力的に音楽をやっていなければ楽しめない代物ではありません。むしろ、昔はギター弾いてたけど家族のいる身で思いっきり家でギターを鳴らせない…そんな元ギター小僧にこそ、まずは試してほしいです。昔立ったライブハウスのステージ、夢見たアリーナは4万4000円で手に入りますよ?

 

↑楽器の未来を見つめる川野もギター小僧です

 

撮影/我妻慶一

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