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2020/9/11 22:00

AQUOSスマホ新ラインナップ発表! 5Gをもっと身近にする「zero5G basic」「sense5G」に大きな期待

シャープは9月11日、2020年冬〜2021年春に向けた新スマホ4モデルを発表しました。5Gスマホではゲームユーザー重視の「AQUOS zero5G basic」 、低価格な「AQUOS sense5G」を展開。4G LTEスマホでは「AQUOS sense 4」と「AQUOS sense4 plus」を用意します。

 

4機種とも正式な販路や価格は未定ですが、今後、大手携帯キャリアやMVNOが取り扱いを発表する見込みです。

 

ゲーム向きの5Gスマホ「AQUOS zero5G basic」

AQUOS zero5G basicはエンタメに特化したスタイリッシュなスマホです。特にゲームを長時間・快適に遊べるように設計されています。

 

厚みのあるボディデザインはAQUOS zero2よりもAQUOS R5Gに近い形状となり、AQUOS zeroシリーズがこれまでアピールしていた「軽さ」の追求は控えられています。

↑AQUOS zero5G basicでは“ゲーム向けスマホ”のイメージを踏襲。5G対応の一方で「軽さ」は重視されていない

 

↑形状はAQUOS zero2よりもAQUOS R5G(右)に近い

 

↑前モデルより厚みはあるが、3眼カメラへの進化や、microSDやイヤホンジャックの搭載が追加されている

 

AQUOS zeroシリーズはもともと“世界最軽量”をスローガンにしていましたが、今回は5G対応もあり最軽量ではありません。一方でAQUOS zero2で搭載した4倍速駆動の有機ELディスプレイを備えていて、熱を上手に逃がす機構設計も引き継いでいます。

 

AQUOS zero2までのzeroシリーズはシャープにとってAQUOS Rシリーズと並ぶフラッグシップで、最高峰の性能を持つチップセットを搭載していました。一方、今回のAQUOS zero5G basicはチップセットにクアルコムの準ハイエンド「Snapdragon 765 5G」を搭載するなど、“最高峰”の仕様は採用されていません。しかし、3Dゲームで必須のグラフィック性能はしっかり確保しています。

 

ディスプレイは6.4インチと大きめなシャープ製有機ELパネルを採用。zero2と同様に、4倍速駆動が目玉となっています。ゲーム画面を120Hzで表示し、さらにフレーム間に黒画面を挿入して、フレームレート240Hz相当で滑らかな表示が可能。FPSなど俊敏な画面表示が求められるゲームに適しています。

 

プロのeスポーツチーム「Detonation」が実際に使い勝手を確かめており、「レスポンスこそフラッグシップ機にはかなわないが、持続力はすばらしく、ゲーミングPCのようにプレイできた」というコメントを得ています。

↑ゲームを“4倍速”の滑らかな表示でプレイできる

 

10億色のHDR表現(10ビットカラー)も対応。また、ディスプレイ内に指紋認証センサーを備えています。ゲーム向けの機能「ゲームランチャー」では、タッチパネルの操作を一時的に無効にするモードを新搭載。いわゆる「放置ゲーム」が遊びやすくなっています。

 

一方、前世代のAQUOS zero2で「軽さ」のために犠牲になっていた要素も、AQUOS zero5G basicには盛り込まれています。たとえばメインカメラはトリプルカメラ(3眼)になり、 超広角や光学3倍相当のズームが使えるように。また、AQUOSシリーズとしては初めて、ナイトモードに対応し、暗い場所で目で見るより明るく撮れるようになっています。

 

AQUOS zero5G basicは2020年秋〜2021年冬に発売予定。価格は明らかにされていませんが、5G第一弾の「AQUOS R5G」よりはお手頃な価格帯のモデルで、およそ6〜7万円前後となる見込みです。

 

 

 

SPEC ●ディスプレイ:6.4インチフルHD+(2340×1080ドット)有機EL●チップセット:Snapdragon 765 5G 2.3GHz+1.7GHz オクタコア●OS:Android 10●メモリ・ストレージ:8GB RAM/128GB ROMまたは6GB RAM/64GB ROM●microSDカード:対応●メインカメラ:トリプルカメラ(4800万画素+1310万画素 125度広角+800万画素 望遠)
●インカメラ:1630万画素●Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac●バッテリー:4050mAh●その他機能:顔認証、画面内指紋センサー/防水・防塵/おサイフケータイ●サイズ:約161×75×9.0mm(H×W×D)●重量:約182g●カラー:ブラック、ホワイト、ブルー

 

お手頃価格の5Gスマホ「AQUOS sense5G」

高嶺の花だった5Gスマホですが、購入しやすい価格帯のモデルがぽつりぽつりと出始めています。ベストセラー「AQUOS sense」シリーズからは、AQUOS sense5Gとして初の5G対応モデルが登場します。

↑AQUOS sense5G。AQUOS sense4と共通設計の「お手頃5Gスマホ」だ

 

4G LTEスマホ「AQUOS sense4」と共通のデザインを採用し、価格を抑えつつ5Gに対応しています。ずばり、みんなが使いやすい5Gスマホというコンセプト。尖った性能はありませんが、イマドキのスマホに求められる要素はしっかり抑えています。

 

チップセットはクアルコムが発表したばかりのSnapdragon 690 5Gを搭載。メモリやストレージには高速な新規格を採用しています。これまでのsenseシリーズ同様に、ホームボタンでの指紋認証や、防水や防じん、耐衝撃、おサイフケータイも対応します。

↑メタルボディで耐衝撃性能も備えている

 

新機能では、家に帰るとテザリングを自動で有効にする「テザリングオート」という機能が追加されました。5Gの使い放題プランを生かして、家では固定回線代わりに使う人に便利な機能です。また、ホームボタン長押しでスマホ決済を起動する機能「Payトリガー」も備えています。

 

カメラはトリプルカメラで、光学ステップズームやナイトモードに対応。サイズは前モデルAQUOS sense3からほぼ変わらず、H148mm、W71mmに抑えています。

 

AQUOS sense5Gの発売は2021年春ごろと少し先ですが、AQUOSシリーズでは初めて「Android 11(Android R)」が初期搭載されたスマホとして出荷されます。5Gスマホとしては手頃な4万円前後で販売される見込みです。

 

 

SPEC ●ディスプレイ:5.8インチフルHD+ (2280×1080ドット)IGZO液晶●チップセット:Snapdragon 690 5G 2.0GHz+1.7GHz オクタコア●OS:Android 11●メモリ・ストレージ:4GB RAM/64GB ROM●microSDカード:対応●メインカメラ:トリプルカメラ(1200万画素+1200万画素 121度広角+800万画素 望遠)●インカメラ:800万画素●Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac●バッテリー:4570mAh●その他機能:顔認証、指紋センサー(ホームボタン)/防水・防塵/おサイフケータイ/サイズ:約148×71×8.9mm(H×W×D)/重量:未定/カラー:ライトカッパー、オリーブシルバー、ブラック

 

お手頃価格の4Gスマホ「AQUOS sense4」

Androidスマホとしては8か月連続で販売数1位を記録し、出荷台数は300万台に迫るAndroid sense3。その正当後継モデルが「Android sense4」です。2020年秋冬モデルとして発売。3万円台前半という前機種に近い価格帯で販売される見込みです。

 

5Gには対応しないものの、AQUOS sense5Gと同じ形状、耐衝撃対応のメタルボディを採用。スマホケースも両機種共通で使えます。チップセットはSnapdragon 720Gを搭載。4250mAhのバッテリーで1週間の電池持ちを謳います。

↑AQUOS sense5Gとsense 4はほぼ同じボディだが、違いが一か所だけある。背面フチのアンテナ用にプラスチックになっている部分がsense5G(左)では左右にまで伸びている

 

 

SPEC●ディスプレイ:5.8インチフルHD+ (2280×1080ドット)IGZO液晶●チップセット:Snapdragon 720G 2.3GHz+1.8GHz オクタコア●OS:Android 10●メモリ・ストレージ:4GB RAM/64GB ROM●microSDカード:対応●メインカメラ:トリプルカメラ(1200万画素+1200万画素 121度広角+800万画素 望遠)●インカメラ:800万画素●Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac●バッテリー:4570mAh●その他機能:顔認証、指紋センサー(ホームボタン)/防水・防塵/おサイフケータイ●サイズ:約148×71×8.9mm(H×W×D)●重量:約176g●カラー:ライトカッパー、シルバー、ブラック

 

シャオミキラー? 「AQUOS sense4 plus」

AQUOS sense4と同じく4G LTEスマホながら、「AQUOS sense4 plus」は独自の要素を採り入れた一台。特にスペックを重視してスマホを選ぶ人にアピールする要素を詰め込んでおり、シャオミのようなコスパ重視の中国メーカー製スマホに対抗するモデルと位置づけられています。

 

6.7インチ液晶とAQUOSシリーズ最大サイズで、senseシリーズとしては初めて90Hzの高速駆動に対応。SNSアプリなどでの画面送りを滑らかに表示します。チップセットはsense4と共通のSnapdragon 720Gですが、メモリは8GB、ストレージは128GBと多めに搭載。

↑AQUOS sense4 plusはやや毛色の違う存在。縦長の大画面や多眼カメラを備えた「スペックで張り合う」モデルだ

 

↑上下のフチを狭めた縦長画面。横幅は7.8mmとsense4に近く、持ちやすい

 

↑ディスプレイの没入感を高めるため、指紋センサーは背面に搭載している

 

背面カメラはクアッドカメラ(4眼)で、4800万画素の高画素カメラを中心に、超広角、マクロ用、深度計測用カメラを搭載。深度カメラによって、ポートレートモードなどでより深みのあるボケ表現が可能となっています。

 

なお、AQUOSスマホといえばシャープ製のディスプレイでお馴染みですが、このモデルではシャープ製ではない液晶パネルを使用。チューニングによってAQUOSらしい画質を表現しているとのことです。

 

SPEC●ディスプレイ 6.7インチフルHD+ (2400×1080ドット)液晶●チップセット:Snapdragon 720G 2.3GHz+1.8GHz オクタコア●OS:Android 10●メモリ・ストレージ:8GB RAM/128GB ROM●microSDカード :対応●メインカメラ:トリプルカメラ(4800万画素+500万画素 115度広角+200万画素 マクロ+200万画素 深度カメラ)●インカメラ:800万画素●Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac●バッテリー:4120mAh●その他機能:顔認証、指紋センサー(ホームボタン)/防水・防塵/おサイフケータイ●サイズ:約166×78×8.8mm(H×W×D)●重量:約198g●カラー:パープル、シルバー、ブラック

 

5Gスマホも4Gスマホも“コスパ重視”に

3月には最高峰のスペックを持つ5Gスマホ「AQUOS R5G」を発売したシャープ。5Gスマホではよりお手頃な価格の「AQUOS zero5G basic」と「AQUOS sense5G」でバリエーションの充実を図ります。一方でまだ5Gは不要という人には、AQUOS sense4を用意。よりコスパを重視する人に向けて「AQUOS sense4 plus」で展開します。

 

↑5Gスマホ2モデル、4G LTEスマホ2モデルで低価格帯までカバーする

 

総務省のスマホ値引き制限によって高価格なスマホが売りづらくなっている中で、自分にピッタリな一台を吟味して買うような動きが広がっています。シャープの今回の機種展開は、それに応えるような構成と言えるでしょう。

 

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