パナソニックは6月3日、オンラインで新製品発表会を開催。モバイルPC「Let’s note(レッツノート)」シリーズの新モデル「FV1シリーズ」を6月18日に発売すると発表しました。
製品コンセプトは「大画面なのにコンパクト」。14.0型ディスプレーを搭載しながら、サイズを約W308.6×D235.3×H18.2mmにおさめ、13.3型クラスのノートPCとほぼ同等のサイズを実現しています。軽量設計も特徴で、最軽量モデルでは重量約999gという軽さを実現。同じく14.0型のディスプレーを搭載する同社の「LV1シリーズ」と比較して、フットプリント比で約28%の省スペース化し、携帯のしやすさにもこだわりました。
大画面を搭載しつつフットプリント(接地面積)抑えるために、Let’s note史上もっとも狭いという、約5.3mmの狭ベゼルを採用。狭ベゼル仕様のノートPCは、側面からの衝撃に弱いというデメリットがありますが、同社では新構造を採用し、開発段階で独自基準の耐久テストを実施することで、狭ベゼルと側面からの耐衝撃性能を両立したとのことです。
ディスプレーの解像度は2160×1440ピクセルのQHDで、縦横比3:2のアスペクト比を採用しています。LV1シリーズと比較して作業領域が縦方向に約2cm拡大したことで、JIS規格のA4見開き資料なども閲覧しやすくなりました。
テレワーク向けに、音響機能が充実しているのも特徴。イスラエルのオーディオメーカーWavesの音響効果ソフトウェア「MaxxAudio」と、高い音圧を持つボックス型のスピーカーを搭載し、相手の声が聞き取りやすい音質を実現しました。
さらに、インテルの電源効率最適化技術「インテル Gaussian & Neural Accelerator(インテルGNA)」に対応するノイズ除去機能「COMFORTALK」にも対応。タイピング音やサイレンといった騒音を低減しながら声を相手に伝送でき、騒音下でのウェブ会議でも、自分の声が相手に伝わりやすいといいます。
Let’s noteシリーズの特徴である円形タッチパッドは、直径約63mmの大型のものを採用。「QVシリーズ」の43mmと比較して、約1.5倍大型化しています。キーボードの使いやすさにもこだわり、キーピッチは縦横約19mm、キーストロークは約2mmと、同社の他シリーズ同等の打鍵感を実現しました。
そのほか、インターフェースとしてはHDMI端子(最大出力4K60p)、USB 3.1 Type-C(Thunderbolt 4、USB Power Delivery対応)×2、USB 3.0 Type-A×3、ミニD-Sub 15ピン(VGA)、3.5mmオーディオ入出力端子などを搭載。SDカードスロット、有線LAN、約207万画素のウェブカメラと、Windows Helloに対応した顔認証用カメラ、音声用アレイマイク×2も備え、ワイヤレス通信規格としてはWi-Fi 6 AX201、IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1に対応しています。
個人向け店頭モデルは「CF-FV1GFNQR(Core i7-1165G7、16GBメモリー、512GB SSD、Office Home & Business 2019)」、「CF-FV1FDMQR(Core i5-1135G7、16GBメモリー、512GB SSD、Office Home & Business 2019)」、「CF-FV1FDSQR(Core i5-1135G7、16GBメモリー、256GB SSD、Office Home & Business 2019」、「CF-FV1FDWQR(Core i5-1135G7、8GBメモリー、256GB SSD)」の4種類を用意。
CF-FV1FDMQR、CF-FV1FDSQRの2モデルは約11時間のバッテリー駆動時間、CF-FV1FDWQRは約11.5時間、「バッテリーパックL」が標準で付属するCF-FV1GFNQRのみ約21時間のバッテリー駆動時間を実現しました。また、CF-FV1GFNQRのみ、LTE通信に対応します。
個人向け店頭モデルの価格はオープンプライスで、実売価格は税込24万2000円からになる見込み。なお、法人向け/オンラインストア向けモデルはCPUにCore i7-1185G7またはCore i5-1145G7を搭載し、インテルEvo vPro準拠モデルや、ワイヤレスWAN 5G/ローカル5G対応するモデル、タッチ対応ディスプレーやキーボードバックライトを搭載するモデルも用意されます。
発表会で登壇したパナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社の副社長 坂元 寛明氏は、FV1シリーズ開発の背景について、「コロナ禍に置いて、モバイルワーカーが気持ちよく使え、使っていてワクワクするLet’s noteを作りたかった」と言及。
テレワークがビジネスパーソンに好意的に受け入れられている一方で、さまざまな課題を抱え、仕事に対するモチベーションが下がっている人も多いという話などに触れ、「営業利益や生産効率を求めることも大切だが、それ以上に、ビジネスパーソンの一人一人が、気持ちよく働ける社会を実現したいという気持ちが強い。私が属するモバイルソリューションズ事業部のミッションは、モバイルワーカーが活き活きと働く社会の実現だ」との考えを示しました。
また、2021年度の販売台数目標として、Let’s noteシリーズとTOUGHBOOKシリーズの合計で、前年比107%となる82万台(グローバル市場)を設定していることも明らかにしました。
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