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2021/9/9 20:20

ドコモとauが「Galaxy Z Fold 5G/Z Flip 5G」を予約開始! 折りたたみスマホ初の防水・おサイフ対応

サムスン電子の第三世代の折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold3 5G」と「Galaxy Z Flip3 5G」が日本向けに発表されました。

↑Galaxy Z Fold3 5GとGalaxy Z Flip3 5G

 

前作まではau独占モデルでしたが、今年はNTTドコモでも取り扱われます。両キャリアでは9月8日より購入予約の受付を開始。それぞれ10月上旬以降に発売予定としています。

 

おサイフケータイと防水に初対応

Galaxy Z Fold3 5G/Galaxy Z Flip3 5Gの両機種は、折りたたみスマホとしては初めてとなる「防水」と「おサイフケータイ」に対応。これまでのGalaxyスマホと同じように、水回りで使ったり、Suicaなど電子マネーが使えるようになっています。

 

縦折り型のGalaxy Z Fold3は、折りたたんだ状態でも縦長のスマホとして使える上に、広げるとタブレットのような大画面で使えるという変幻自在な折りたたみスマホです。

↑Galaxy Z Fold3 5G。今年はNTTドコモとauの2キャリアで販売されます

 

↑内開きのフォルダブル(折りたたみ)ディスプレイに加えて、外型にも縦長のディスプレイを装備

 

今回新たにメインディスプレイで「Sペン」に対応。これまでのGalaxy Noteシリーズのように、手書きでメモを取ったり、スケッチしたりできるようになりました。

↑折りたたみスマホ初のSペン対応。画面を傷つけない新型Sペンが開発されました

 

このSペンはGalaxy Z Foldシリーズのために新開発されたもので、ペン先が柔らかく、画面を傷つけない形状になっています。

 

メインディスプレイはサイズは6.7インチで、縦横比は比22.5:18と、正方形に近い画面比率を採用。ちょうど新書版の見開きほどの大きさで、電子書籍は見やすく表示できるでしょう。リフレッシュレート(画面書き換え数)は10Hz~120Hzの可変駆動に対応し、画面を流し見したときに残像を感じにくく、目への負担が軽減できます。

 

閉じたときに使う外側のディスプレイは6.2インチで24.5:9とかなりの縦長。120Hzの高速駆動にも対応しています。なお、外側ディスプレイではSペンは使えません。外側のディスプレイでアプリなどを操作している時に端末を開くと、内側のメインディスプレイに表示が切り替わり、スムーズに使い続けられます。

 

さらに、メインディスプレイは大きい画面で使えるというだけにとどまりません。3つのアプリを同時に開ける、独自のマルチタスク機能を備えています。例えば、画面の左半分にメールアプリを開きつつ、右半分にはカレンダーと地図を上下に表示するといったように、複数のアプリを自由自在に展開できます。Windowsでいうタスクバーのような機能もあり、よく使うアプリの組み合わせを登録して、一度に開くように設定できます。

↑3つのアプリを同時に展開。講演を録音しながらメモを取り、さらに調べ物もできそう

 

マルチウインドウの呼び出しの操作はややクセがあり、使いこなすには慣れも必要です。ただし、表示の切り替えは敏捷で、3つのアプリを同時に開いても軽快に動作していました。例えば、メールや地図とカレンダーをいったり来たりしながら使うようなタスクには、このスマホを使い込んでいけばスムーズにこなせるようになりそうです。

 

また、一部のアプリでは、Galaxy Z Foldの画面の形にあわせた表示にも対応しています。例えば、Galaxy純正のメールアプリでは、画面の左半分にメッセージ一覧を表示して、右半分にトーク画面を表示するといったように、大きな画面を有効活用できます。

 

画面の形にあわせた表示は、ChoromeやGmail、YouTubeといったGoogle系のアプリや、Microsoft OfficeやOutlookなどのマイクロソフト製のアプリでも対応が進んでいます。Google Playの人気アプリのトップ100のうち、半数ほどで対応できる見込みとしています。

↑フレックスモードでYouTobeを表示すると、上画面に動画、下部にコントローラーという形に

 

背面カメラは望遠、広角、超広角の3眼を装備。ただし、背面カメラのハードウェア自体は前世代のGalaxy Z Fold2 5Gから変わっていません。

↑メインカメラは超広角、広角、望遠の3眼仕様。性能は前モデルとほぼ同等

 

フォルダブルディスプレイ側のインカメラは、Galaxyとしては初めて画面下インカメラを装備しています。使わないときはディスプレイに埋もれて目立たなくなるという仕掛けですが、実機を見るとインカメラの部分はやや粗目な表示になっており、完全に隠れているわけでもありません。

↑メインディスプレイには「ディスプレイ下インカメラ」を内蔵し、カメラを目立ちにくくしています

 

モバイル通信では、5Gのミリ波帯にも日本向けのGalaxy Z Foldシリーズとして初めて対応。5Gのミリ波帯は提供エリアが限られていますが、エリアに入れば超高速な通信ができるという特性があります。

 

なお、Galaxy Z Fold3を含め多くのAndroidスマホでは、販売キャリアの提供するネットワークに最適化されています。5Gの通信性能を最大限に生かしたいと思うなら、NTTドコモ網で使うならドコモ版を、au網で使うならau版を選ぶのをおすすめします。

 

折りたたみスマホの初代モデル「Galaxy Fold」は画期的なスマホであったものの、防水に非対応だったり、外側のディスプレイが小さいといった弱点が多く存在するモデルでもありました。今回で3世代目となるGalaxy Z Fold3は、そうした弱点を1つ1つ潰した結果、より洗練されたスマホに仕上がっています。

↑歴代Galaxy Z Foldシリーズ。折りたたみ機構の改善が進み、ディスプレイも高性能になっています

 

Galaxy Z Fold3のあえて難点を挙げるとするならば、やはり272gという重さは、片手持ちで使うには腕に負担がかかるようにも思えます。それこそ手帳のように、ビジネスバッグに入れて使うのがピッタリなスマホかもしれません。

 

また、価格も下がってはいるものの、スマホのなかではもっとも高い部類に入ります。NTTドコモの販売価格は、税込23万7600円となっています(ドコモオンラインショップでの直販価格)。au版の価格は発表時には未定。

 

なお、発売記念のキャンペーンとして、発売日までの予約・購入でSペン付きの「Flip Coverケース」と完全ワイヤレスイヤホン「ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds Pro」」がもらえるキャンペーンが実施されます。

↑合皮のケースを装着すると、まるで手帳のような見た目に

 

防水・おサイフ対応になった「Galaxy Z Flip3 5G」

Galaxy Z Flip3 5Gは、同じ折りたたみディスプレイを使いつつも、“小さなスマホ”を指向した1台です。

↑Galaxy Z Flip3 5G。コンパクトにたためるスマホです

 

スマホでWebサイトやSNSを観るには、縦長で大きな画面のほうが便利なのは間違いありません。ただし、あまり画面が長くなりすぎると、今度はポケットやカバンへの収まりが悪いという新たな問題が不便が生じてきます。

 

Galaxy Z Flipシリーズは、画面を半分にたためるようにして、縦長画面と持ち運びの良さを両立しています。ある意味、折りたたみケータイへの先祖返りともいえるかもしれません。

 

こちらも3世代目となるGalaxy Z Flip3 5Gでは、デザインを一新し、防水とおサイフケータイに対応しました。スペックも最新のハイエンドスマホとして相応しいものになっています。

↑歴代Galaxy Z Flipシリーズ。今作はやや角張った形状となりました

 

内側の折りたたみディスプレイは6.7インチで、縦横比は21.9:9と縦長寄り。Z Flipシリーズとしては初めてのリフレッシュレート120Hz対応の高速駆動ディスプレイを搭載。画面操作した時の表示がなめらかになりました。

↑120Hz駆動のなめらか表示でスマホ向けWebサイトやSNSの縦移動が快適になります

 

外側のディスプレイは通知用ですが、時計ウィジェットで華やかに飾れるようになりました。通知も複数行で表示できるため、より実用的になっています。

↑背面ディスプレイでカメラのプレビューを表示して、手をかざしてシャッターを切れます

 

使える機能は他の多くのスマホと大差ないといってしまえばそれまでですが、折りたたんだ時のたたずまいはほかのスマホにはない独特な魅力を感じます。今回、日本に投入されるカラーバリエーションはキリっとした漆黒「ファントム ブラック」と、柔和な印象の「クリーム」の2色。Galaxy純正のケースも多数投入予定で、ケース選びでもより自分らしさを主張できます。

↑カラバリは2色

 

前世代モデルと比べると角ばった形状になり、やや厚みが増していますが、ガラスと合金で覆われたボディはより高級感を増しています。おサイフケータイへの対応は、持ち運び自在なGalaxy Z Flip3の活躍の幅をさらに広げることになりそうです。

 

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