元FacebookことMeta社が次期VRヘッドセット「Meta Quest 2 Pro」を年内に投入するとの噂話は、数か月前から囁かれています。それに続き、使用するディスプレイの種類や価格など、より詳細なアナリスト予測が報じられています。
アップルの未発表製品に詳しいことで知られるMing-Chi Kuo氏は、Meta Quest 2 Proの最新情報をツイートしています。そもそも、この製品名(まだ仮称ですが)を提唱したのもKuo氏ご本人でした 。
さて新たなツイートによれば、本製品には2Pパンケーキレンズ(パンケーキのように薄いレンズ)とともにミニLED技術を採用し、ビジュアル品質を向上させる見通しだそうです。
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Updates & predictions for higher-end Meta Quest 2 Pro:
1. Reiterating adoption of mini-LED displays & 2P Pancake for marked visual improvements.
2. VR & AR (video see-thru) support.
3. Adoption of about 16 cameras (10 for headset & 6 for two controllers (3 for each)). https://t.co/A2Ra4GElpd— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) June 21, 2022
ミニLEDとは、従来の液晶画面のバックライトにより微小なLEDを組み合わせて省電力や高輝度を実現するものです。対してアップルが開発中と噂のAR/VRヘッドセットにはマイクロ有機EL、つまり「素子そのものが(通常の有機ELと同じく)光るパネルの採用が噂されています。
ざっくり言えばマイクロ有機ELのほうが優秀かつ高コストですが、ミニLEDもこれまでの液晶よりは高画質が期待できます。
またQuest 2 Proには、ヘッドセット側に10個、左右のコントローラーに各3個、合計16個のカメラを搭載。これにより視線追跡や顔の表情を認識したり、3Dセンシングにも対応するとのことです。多くのカメラを積むことで、いくつもの機能を一体的に実現し、ARとVRアプリを途切れなく(カメラで撮影した映像をデジタル画像と重ね合わせるビデオシールスー方式)体験できるというわけです。
さらにKuo氏によれば、Quest 2 Proの価格は799ドル(約11万円)以上になるそうです。これは販売中のMeta Quest 2の倍以上となりますが、アップルのARヘッドセットが噂されている価格(3000ドル以上)よりも控えめなようです。
また搭載プロセッサは、クアルコム製のSnapdragon XR2とのこと。このチップは同社製ARグラスのリファレンスデザインにも使われていますが、あちらは「スマホとの連携ありき」なのに対して、こちらはヘッドセット単体で動くはずのため、少し力不足かもしれません。
ちなみにアップル製ヘッドセットは、16インチMacBook Pro(2021)にも搭載されたM1 Proと同等のチップが載ると予想されています 。そうした性能や価格の違いを考えれば、Metaとアップル製品とは競合せず、棲み分けることになりそうです。
このQuest Pro 2は量産が2022年の第3四半期から始まり、年内には発売される見通しとのこと。出荷台数は約200万台に達すると推定されており、おそらく買う人が限られるアップルの高級ヘッドセットに“数”で対抗することになりそうです。
Source:Ming-Chi Kuo(Twitter)
via:Wccftech