デジタル
2022/7/7 17:30

朗報! Google Chromeが「バッテリー浪費」を抑える新機能をテスト中

Google Chromeは世界で一番人気のあるウェブブラウザですが、その反面、バッテリーの大食らいでも知られています。しかし、次期アップデート向けに、この問題を改善できそうな「バックグラウンドのタブの電力消費を抑える」機能がテスト中であることがわかりました。

↑バッテリー消費を食い止めるアップデートがテスト中

 

この機能は「クイック集中スロットリング(quick intensive throttling)」と題されており、バックグラウンドページがバッテリーを消費し過ぎることを止めるもの。Chromebook情報サイト「About Chromebook」がChrome OS 105のアップデートで最初に見つけましたが、実際にはGoogle Chromeが使える全プラットフォーム、つまり Windows、macOS, および Linuxにも適用される見通しです。

 

Googleによれば、この機能はJavaScriptの要素を読み込んでから10秒後にバックグラウンドページを停止する仕組みとのこと。これまではバックグラウンドタブの処理は5分が経ってから止められていましたが、さらに前倒しとなるわけです。さらに「高いネストレベルを持つsetTimeoutとsetIntervalタスクと遅延scheduler.postTaskタスクからのウェイクアップを、1分間に1回まで制限します」とのこと。

 

技術的な内容なので難しく聞こえますが、Googleは「これにより、バッテリーの寿命を延ばすことが期待される」とわかりやすく言い換えています。Canary(今後の新機能をいち早く試せる人柱バージョン)やDev(ベータ版の1つ手前)チャンネルでの実験では、すべてのタブを非表示にしてサイレントにすると、CPU時間(プログラムを実行した時間。バッテリー消費に関わる)で大きな改善(〜10%)が確認できたそうです。

 

この機能が効果があるのは、タブを何枚も同時に開いたときだけでしょう。開くだけ開いてバックグラウンドに回しておき、しばらく操作しない場合は、タブでのJavaScript動作が止められて、バッテリーの消耗を防ぐ、ということになりそうです。とはいえ、「Chromeで10枚以上のタブ」は普通の使い方のはずで、多くの人は恩恵を受けられると思われます。

 

この変更は、当面の間はDevチャンネルだけで利用可能。バグを取った上で、正式版への反映を待ちたいところです。

 

Source:About Chromebooks
via:9to5Google