これまでアップル純正アプリでは(App Store以外では)広告がありませんでしたが、2023年からiPhoneのマップアプリに検索広告が入る予定だとの噂が伝えられています。
アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、ニュースレター「Power On」最新号で「私はアップルの地図アプリで検索広告を始めるためのエンジニアリング作業がすでに進行中であり、来年のどこかの時点で実装されると信じています」と述べています。
マップアプリでの広告は、よくウェブサイトで見かけるバナー広告ではなく、ググると表示されるような検索広告、つまり「検索エンジンの検索結果に連動して表示される」ものになると思われます。
たとえば「ハンバーガー」 や「フライドポテト」を地図アプリで探すと、トップ近くに広告料を支払った某ファーストフードチェーンが表示されるという具合です。こうした広告はGoogleマップやWazeなど類似アプリに入れられており、アップルがそれに続いても不思議ではありません。
すでにアップルはApp Storeで検索広告を導入しており、アプリ開発者は自分のアプリを宣伝するために広告料を払うことができます。ここから一歩進んで、App Storeの初期画面である「Today」や各アプリの製品ページの下にも広告を表示する予定だと噂されています。
先週Gurman氏は、アップルが広告事業の年間収益を40億ドルから「2ケタ」、つまり3倍近くにする目標を立てていると述べていました。その野心に向けて、いよいよ本格的に動き出すというわけです。
これまでアップルはプライバシーを最優先すると謳っており、Metaなど他社に対しては個人情報を集めることを制限してきました。しかし自社の広告システムではApple IDからのデータを使ってターゲティングし放題であり(一応は設定アプリの[プライバシー]から[Appleの広告]をオフにできますが)今後は批判が強まるのかもしれません。