iPhoneをはじめとして、Appleの新製品が今秋続々と登場。円安の影響もあり全体的に価格が上昇したが、果たして性能はそれに見合うレベルに高められているのか? Apple製品に精通するプロが、各アイテムの進化ぶりに判定を下す!
※こちらは「GetNavi」 2022年12月号に掲載された記事を再編集したものです
私たちがJUDGEします!
iPhone 14 Pro/14 Pro Max
Dynamic Islandと常時表示ディスプレイの採用で、インターフェイスがより進化。メインカメラは4800万画素にアップし、より解像感の高い写真が撮影できる。
グラフィック性能が大きく向上したA16 Bionicチップを搭載
iPhone 14 Pro
14万9800円〜
iPhone 14 Pro Max
16万4800円〜
A16 Bionicチップは、5コアのGPUと、毎秒17兆回近くの演算が可能な新しい16コアのNeural Engineを搭載。グラフィックスを生かしたゲームやアプリケーションに最適だ。メインカメラは1200万画素から、撮影シーンに応じて働くクワッドピクセルセンサーを採用した4800万画素に進化した。
新たなUIが採用されてより便利に使えるように
メインカメラにクワッドピクセルセンサーを採用し、4つのピクセルをひとつにまとめて使うことで48MP(4800万画素)の高画質を実現したのが数値面でのわかりやすい変化。プロはディスプレイの進化が大きいと語る。
「『常時表示ディスプレイ』の進化が大きいです。使い慣れると非常にわかりやすく、これまでのiPhoneとの大きな差だと感じるでしょう」(西田さん)
常時表示ディスプレイとは、iPhoneを操作していないときや机の上に置いている状態でも、必要な情報を常に受け取ることができる新機能。時計の下に表示されるウィジェットは最大4つを選択して配置することが可能だ。
また、これまで画面上部に配置されていたインカメラ(True Depthカメラ)も変更されている。横長のパンチホール型に刷新され、「Dynamic Island」という新UIデザインを採用。通知やアラート、再生中の音楽情報などを表示して、必要な情報をシームレスに確認することができる。
「これまで画面上部にカメラが配置されていたことの煩わしさが軽減されました。ただしユーザーにとってのメリットは、一部のショートカット操作などに限られていて、まだまだ発展途上という印象も受けました」(井上さん)
インターフェイスで大きな進化を遂げたiPhone 14 Pro。
「常時表示機能ははじめ違和感があるものの、慣れれば欠かせない機能。ゆえにこれまで以上にカスタマイズが重要ですね」(井上さん)
【JUDGEMENT】
≪○≫ 数値的な進化よりも常時表示ディスプレイに注目
「数値的な性能向上は小幅にとどまったと言えます。カメラは確かに大きく高画質化していますが、スマホの画面でしか見ないなら差がわかりづらいでしょう。ただ、今回のモデルは常時表示を含めたディスプレイの変化が大きなポイント。ほかのスマホとは少し違う使い勝手になっていて、大きな差別化点となっています」(西田さん)
≪○≫ 望遠が3倍と新たに2倍を選べるようになった
「地味な進化ですが重要なのが、望遠撮影時に3倍だけでなく2倍を選ぶUIが追加されたこと。結構必要とするシーンも多かったので、13 Proシリーズと比べて扱いやすくなりました。『アクションモード』の使い勝手も良く、カメラ重視でiPhoneを購入するならば狙い目です。ただし、万人ウケするモデルではないでしょう」(井上さん)
■iPhoneシリーズ新旧スペック比較
14 Pro/14 Pro Maxのメインカメラのクワッドピクセルセンサー採用による4800画素へのアップが目を引く。iPhone 14 Plusは6.7型有機ELディスプレイを搭載。手軽に大画面を楽しみたい人にピッタリだ。