Googleは5月の年次開発者会議「Google I/O 2023」で、生成系AIがGmailのメール作成を手伝う「Help me write」を発表していました。この機能がAndroidおよびiOSのGmailアプリで、テストサービス「Workspace Labs」の参加者向けに広く提供されるようになりました。
モバイル版Gmailアプリでは、まず生成AIの紹介が表示されます。その後、右下に「Help me write」ボタンが表示され、タップすると入力欄が現れて、例えば「飛行機の欠航につき、全額返金を請求したい」などと指示。それから「Create」ボタンを押すと、文章が生成されるという流れです。
生成された文章が本文に挿入されてから、やり直し(リロードボタン)をタップすると、「Formalize」(形式張る)「Elaborate」(もっと詳しく)「Shorten」(もっと短く)などのボタンが表示されます。これらを押すと、それぞれの注文に応じて書き直すという具合です。
数年前からGmailでは、メールの内容を分析して適切な返信の候補を提案する「スマートリプライ」が導入されていましたが、「大丈夫です」「了解しました」「特に問題ありません」など短文が選べるだけでした。LLM(大規模言語モデル)を基礎とした生成系AIにより、ようやく人間のような文面を書けるようになりつつあるようです。
いまのところ英語での動作だけが確認されていますが、すでにGoogleが試験中のチャットボット「Bard」は日本語に対応しています。近い将来、AIがメールのほとんどを代筆してくれるのかもしれません。
Source:9to5Google