エンタメ
2016/7/2 13:19

あのカルト映画「死霊のはらわた」がドラマ化! サム・ライミ監督&ブルース・キャンベル主演でHulu独占配信中

スプラッタホラーの古典にして、カルト的人気を誇る映画「死霊のはらわた」(1981年)の30年後を、同じサム・ライミ監督&ブルース・キャンベル主演でドラマ化となればもう見るしかないですね! もちろん、元祖「死霊のはらわた」を知らなくても、ゾンビものの最新作として普通に楽しめる、エンタメ魂あふれる1本に仕上がっています。

 

若者5人が遊びに出かけた森の別荘で見つけた「死者の書」。そこに書かれていた「復活の呪文」を唱えてしまったことで起きた一夜の惨劇を描いた映画「死霊のはらわた」。最凶の悪霊が召喚され、友人や恋人は次々とソンビ(化け物)化。小屋という密室の中で血みどろで殺し合うというスプラッターな描写が、公開当時話題になりました。

 

あの惨劇から30年後のストーリーを描く

恋人・リンダを亡くし、右手首から先も失ったものの、独り生き残った主人公アッシュ。悪霊から身を隠すように30年生きてきたのですが(映画版はその後続編が2本作られ、何を考えたのかアーサー王の時代にタイムスリップまでしているのですが、今回のドラマに関係はない模様)、ひょんなことからまた悪霊が目覚めてしまい……。と書くと、また血みどろの忌まわしい物語が始まるのか……とちょっと身構えそうになってしまいますが、そこはサム・ライミ! オフビートで笑える娯楽作になっているのがさすがです。

 

誠実そうな青年だったアッシュは、今や立派なビール腹の持ち主になり、スーパーマーケットでテキトーに働いた後にバーへ繰り出し、ナンパをするのが日課というダメエロおっさんになっていました。例の惨劇で失った右手も「子供を鉄道事故から救うため、身代わりにした」とウソを吐き、おネーちゃんたちの関心を引くツールに成り下がり。30年ぶりに悪霊の封印を解いてしまったのも、お持ち帰りしたおネーちゃんがたまたまポエム好きで、ピロートーク代わりに「死者の書」の復活の呪文をうっかり朗読してしまったからなのでした。なんだそれ(笑)!

 

復活した悪霊が人々に憑依し、街に邪悪なムードが漂い始めます。そんな中、ボンクラだけどアッシュを「店一番のクールガイ」と慕っている若き同僚・パブロは「祈祷師をやってるおじさんが言ってたよ! 唯一、悪霊に立ち向かえる”英雄(ヘフェ)”が現れるって! きっとアンタだ!」とアッシュに「運命」を告げます。最初は乗り気ではなかったアッシュも、悪霊の奇襲を見事にかわしているうちに何かが覚醒。右手の義手をチェーンソーにチェンジ(空中合体シーンが超イカす)し、襲ってきたゾンビを倒して「やったぜ!」という、エピソード1のクライマックスは、まさにお手本のようなヒーロー誕生シーン! ベッタベタな音楽の使い方や、テンポの良い演出があいまって馬鹿馬鹿しくも目が離せません。

Ash vs Evil Dead
Ash vs Evil Dead (C) 2015 Starz Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

 

スーパーの店員を辞め、ヒーローとして生きることに決めたアッシュに、パブロと同じくスーパーの同僚で黒髪がセクシーなケリー、そして、ただの殺人事件ではないことに気づいた女性警官アマンダが加わってさらなる展開を見せそうです。悪霊が吐いた「お前がどこまでやれるか、試される時が来た」という言葉にどこまで立ち向かえるのか?そして、ライミ監督はどんな風に笑わせてくれるのか!?

 

オリジナルファンなら思わずニヤリとする要素も

アッシュが乗ってる車が映画と同じだとか、スーパーの店長が襲われるシーンのカメラワークが、映画版のラストと同じとか、アッシュを「ハニー」と呼ぶ親しい仲の女性に悪霊が憑依してしまった時、見事な一撃で仕留められるシーンの既視感とか、旧作ファンが思わずニヤリとしてしまうシーンがあちこちに散りばめられているのも嬉しいところ。

 

もちろん、まったくオリジナルを知らなくても楽しめますが、サム・ライミ監督の作品を「スパイダーマン」シリーズしか見ていない人は、この機会にB級テイストあふれるルーツに触れてみてください。こちらこそが真のサム・ライミなんですから。

 

Huluでは嬉しいことに元祖「死霊のはらわた」も配信中です。当時、ライミ監督は若干24歳。”手持ちカメラで森を駆け回る”斬新なカメラワークが話題になったみずみずしい(血みどろですが)デビュー作です。あと、全くの私観ですが、”笑い”と”恐怖”の使い方が巧みで、”容赦ない表現”を得意とする作家として、サム・ライミ監督と楳図かずお先生は似ていると思っているので、楳図ファンにもこっそりオススメしておきます。

 

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【URL】

作品公式サイト http://ashvsevildead.jp/