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2021/4/17 19:30

フェイバリット座席は大井町線の6000系!? BEYOOOOONDS一岡伶奈の「座り鉄」が深すぎる!!

個性派アイドル集団「ハロー! プロジェクト」のメンバーが、趣味や大好きなものを徹底的に語り尽くす特別企画。第1弾は2021年3月3日にリリースした2ndシングル『激辛LOVE/Now Now Ningen/こんなハズジャナカッター!』がデビューシングルから2作連続のオリコン週間ランキング1位を獲得したBEYOOOOONDSから、鉄道をこよなく愛する一岡伶奈が登場。一口に鉄道マニアと言えど、「撮り鉄」「乗り鉄」「録り鉄」など趣味嗜好は様々だが、彼女は鉄道の座席にこだわった「座り鉄」。独自の視点が冴えわたる「座り鉄」の深淵なる世界へようこそ!

(構成・撮影:丸山剛史/執筆:猪口貴裕)

 

BEYOOOOONDSオフィシャルサイト

自粛期間中に鉄道ノートを作り始めた

――昨年は「都営交通フェスタ2020オンライン」に出演、さらに東急電鉄『プレミアム旅グルメきっぷ』の特設サイトにモデルとして起用されるなど、鉄道関係のお仕事が増えていて、アイドルファンのみならず、鉄道マニアの間でも一岡さんの存在は知れ渡り始めていますね。

 

一岡 ずっと自分の好きなことや小さいころからの趣味がお仕事に繋がればいいなと思っていたので幸せです。お仕事を通して、普段だったら見られない場所に行けたり、現場で働く駅員さんなどのお話しを聞けたりもするので、とにかく楽しいです。

 

――『BEYOOOOONDS 一岡伶奈はじめての鉄道旅』(BSスカパー! ※2020年12月9日~2021年2月24日にかけて全4回放映)という冠番組までできましたからね。

 

一岡 番組でダーリンハニーの吉川さんと鉄道旅をさせていただいたんですけど、私の父も鉄道好きなので、親子で吉川さんを尊敬しているんです。なので共演できたのがうれしかったですし、その駅ごとに、駅ができた経緯や、駅周辺の情報まで知ってらっしゃって、鉄道以外の知識も豊富で驚きました。一日のロケだったんですけど、学ぶことが多すぎて圧倒されましたね(笑)。

 

――吉川さんも番組内で一岡さんの鉄道愛に感動してましたよね。

 

一岡 私は座席の硬さを調べるのが大好きなんですが、吉川さんから「なかなかいない系統なので、そこを極められるように頑張ってね」と言ってくださって。もっと深く座席について学んでいかないといけないなと改めて思いました。

 

――幾つぐらいから鉄道の座席に興味を持つようになったんですか?

 

一岡 確か小学2年生のときに、「どうして車両によって席の硬さが違うの?」と父に聞いたら、「ん? 確かに言われてみればそうかも」という反応で、その質問に答えられなかったんです。そのとき子どもながらに不思議に思うこと、疑問に感じることが、私にとっては「車両の座席の硬さ」だと気付きました。電車に乗る機会も多かったので、車両の種類によって硬さやデザインも違うことを知って、どんどん座席を意識するようになりました。

 

――椅子そのものにもこだわりがあるんですか?

 

一岡 それがお家のソファなどの柔らかさは一切気にしないんです。気になるのは車両だけで自分でも謎です。

 

――座席の違いなどは何かにまとめていたんですか?

 

一岡 中学2年生ぐらいにメモを取っていったら面白いんじゃないかなと思って、まずは携帯電話にメモするようになりました。ところがある日、データが全て消えてしまって、携帯電話に頼っていてはダメだと思ったんです。それで昨年の自粛期間中に時間もあったので、もっとお仕事が広がったらいいなと考えて鉄道ノートを作り始めました。今は2冊目です。

 

――鉄道ノートは『BEYOOOOONDS 一岡伶奈はじめての鉄道旅』でも披露していましたよね。今日も持参していただきましたが、鉄道ノートには何が書かれているんですか?

 

↑一岡さんの鉄道ノート

 

一岡 椅子の硬さはもちろん、何年にできた車両なのか、車両のカラー、路線図、鉄道のイラストなどです。自分で撮った車両や座席の写真も貼っています。

 

――ページによっては空白スペースもありますね。

 

一岡 まだ撮影していない鉄道のために写真を貼るスペースを空けてあるんです。

 

――もともとノートを取るのは好きだったんですか?

 

一岡 そこまでマメではなかったですし、色分けなどもしていなかったので、正直、学校の授業よりも必死に作っています!

 

座り心地だけではなく座席のデザイン性にも注目

――かねてからフェイバリット座席は東急大井町線の6000系と公言していますが、何が魅力なんですか?

 

一岡 やや柔らかめの座席で、自分にすごくフィットするんです。小さいころから鉄道に乗るのが好きで、特に乗る機会が多かったのが東京臨海高速鉄道りんかい線の70-000形でした。それを基準に、他の車両と座席の硬さを比べる中で、東急大井町線の6000系と出会ったんです。BEYOOOOONDSのライブなどで挨拶するたびに、それをお話ししていたら、2019年に東急大井町線90周年アンバサダーに選んでいただき、一日駅長も務めさせていただいたので、自分から発信していくことの大事さも学びました。

 

――独自に鉄道の座席を5段階評価しているそうですが、どういう内訳なのでしょうか。

 

一岡 5が「柔らかめ」、4が「やや柔らかめ」、3が「普通」、2が「やや硬め」、1が「硬め」です。ただ、まだ1の座席には出会ってないんです。

 

――それぞれ、どんな鉄道が該当するのか教えてください。まずは2から。

 

一岡 中央線、山手線、総武線などJRのE231系です。これがE235系だと3になるんです。

 

――同じ路線でも座席の硬さが違うんですか。

 

一岡 車両によって違います。他にも常磐線、横浜線、横須賀線など、JRは2が多い印象です。

 

――続いて3を教えてください。

 

一岡 東急大井町線の6020系、東京メトロ南北線の9000系、横浜市営地下鉄のグリーンライン10000形とブルーライン3000形、JR成田線209系、JR烏山線EV-301系、JR湘南新宿ラインE-231系、JR京浜東北線E-233系などです。

 

――4はいかがでしょうか?

 

一岡 私の大好きな東急大井町線の6000系、東急こどもの国線、東京臨海高速鉄道りんかい線の70-000形、京王線の5000系、江ノ電の500形などです。大阪だと、JR桜島線、阪急の9000系も4ですね。

 

――4はたくさん挙がりましたが、どうして東急大井町線の6000系は別格なのでしょうか。

 

一岡 「やや柔らかめ」の中にも、座席の中に空気感があったり、バネの感触があったりと幾つかの種類に分かれるんですけど、私は空気感のある座席が好きで、その感じが大井町線の6000系は一番しっくりくるんです。

 

――では最後に5をお願いします。

 

一岡 5は少ないんですけど、東京メトロ銀座線の1000系がすごく柔らかいです。ディズニーリゾートラインも5でめちゃめちゃ柔らかいです。

 

――座席の硬さや中の構造などは、車両の新旧に関係はあるんですか?

 

一岡 関係ないですね。だから面白いんです。中の構造や、どういう素材を使って作っているのかなど、断面図を見てみたいです! 最近は硬さだけではなく座席のデザイン性にも注目していて、おしゃれだったり、シンプルだったり、車両によって個性があって、座らなくても見るだけで楽しめます。

 

――座席の模様も特徴がありますしね。

 

一岡 総合車両製作所さんという、いろいろな車両を作っている会社が、座席の生地を使った筆箱やポーチなども出しているんです。私は埼京線と中央線のポーチを持っているんですけど、これが人気過ぎて、発売すると、すぐに売り切れちゃうんです。発売されるたびに買おうとするんですけど、なかなか手に入らないんですよね。ポーチを出すたびに、電車の座席を感じられるのが幸せなので、もっと集めたいです。

 

――確かに鉄道好きじゃなくても、座席の生地を使ったグッズは欲しくなりますね。他にも、そういうグッズはあるんですか?

 

一岡 大阪メトロさんが、日本シールさんという会社とコラボして、座布団や筆箱などを出しています。まだ大阪メトロさんには乗ったことがないので、身近に感じられるようにゲットしたいです。

 

――たまに鉄道会社が鉄道放出品を販売するイベントをやっていますけど、行ったことはありますか?

 

一岡 小さいときに父に連れられて京王線の展示会に行ったらしいんですけど覚えてなくて……。ずっと行きたいと思っているんですけど、今はお仕事もあって、なかなか日程が合わないんですよね。ネットでは販売されないレアなものも売っているらしいので、いつか行ってみたいです。

 

マイフェイバリット鉄道の座席ベスト3

――東急大井町線の6000系は一岡さんの中で殿堂入りしていると思うので、それ以外で好きな鉄道の座席を3つ挙げていただけますか。

 

一岡 えー! それは難しいですね……。座り心地だけではなくデザインを含めてのセレクトになるんですけど、まずは東武線の70000型です。鉄道ノートにも写真を貼ってあります。

 

――なかなかシックなデザインですね。

 

一岡 座席の硬さは3です。TJライナーという指定席だと、背もたれが長くて、座席が回るんです。普通の時間帯だと、指定席にも自由に座れるのも魅力です。

 

――2つ目をお願いします。

 

一岡 中央線のE233系です。座席の硬さは2です。背もたれがオレンジを基調に、いろんな色が混ざっていておしゃれなんです。車両のカラーもオレンジなんですけど、それが座席のデザインとリンクしていて、乗るたびにいいデザインだなと思います。

 

――3つ目は何でしょうか?

 

一岡 東京メトロ日比谷線の13000系です。座席の硬さは3です。ちょっと濃い灰色チックな座席も好きなんですけど、車内の荷物置きがガラスになっていて、そのデザインも可愛いんです。車両全体はシンプルなんですけど、一つひとつのデザインが美しくて、調和も取れていて、どこを見ても飽きないですし、乗るたびに発見があります。

 

――荷物置きにも違いがあるんですね。

 

一岡 そうなんです。JRはポールを組み合わせたような無機質な荷物置きが多いですけど、最近の新型車両は摺りガラスになっていて、そこに模様もついているんです。ぜひ注目してください。

 

――今日は一岡さんが所有する鉄道グッズを持参していただきましたが、それぞれ紹介してもらえますか。

 

一岡 この模型はナノパズルのドクターイエロー(※新幹線の検査などをする事業用新幹線車両)です。自分で作ったオリジナルです。4年ぐらい前に作ったので、満足できてない部分もあって、また作りたいんですけど、もう売ってないパーツもあるんですよね。

↑ナノパズルのドクターイエロー

 

――一岡さんはずっと前から「ドクターイエローを見たい」と言い続けてますよね。

 

一岡 そうなんです! でも、まだ見たことがないんです。時刻表は非公開なんですが、ドクターイエローを知り尽くしている方だと、ある程度の予測はできるらしいんです。ただ、それに頼って見に行くのではなくて、見たら幸せになれると言われている車両なので、自分の運と言いますか、偶然出会いたいんですよね。新幹線に乗る機会があるときに、たまたま見れたときの喜びってすごいと思うんですよ。他のグループのメンバーさんから、「ドクターイエローを見た」という連絡をいただくたびに悔しい思いをしています(笑)。

 

――誰から報告があったんですか?

 

一岡 つばきファクトリーの谷本安美ちゃん、山岸理子ちゃんです。理子ちゃんは写真も送ってくれたんですけど、ドクターイエローの顔の部分をキレイに撮ってくれてありがたかったです。

 

――谷本さんも山岸さんも、一岡さんが言い続けていなかったら、ドクターイエローの存在に気付かなかったかもしれませんね。BEYOOOOONDSのメンバーで目撃した人はいないんですか?

 

一岡 今のところいないです。BEYOOOOONDSのメンバーで、私よりも先に目撃した子が出てきたら、ショックは大きいかもしれません(笑)。新幹線に乗るたび、電子掲示板に「回送列車」と表示されたらワンチャンあるんじゃないかと思って楽しみにしているんですけど、まだ巡り合えてないです。

 

――このカードは何でしょうか?

 

一岡 東急大井町線の一日駅長を務めさせていただいたときに、駅長さんからいただいたものです。裏に車両の解説が書いてあって勉強になります。

 

最寄り駅の車両に乗るたびに心の中で挨拶

――まだ乗ったことがない車両で、特に乗ってみたい車両は何ですか?

 

一岡 今年の目標にも掲げているんですが、九州の特急「海幸山幸」に乗って青島駅に行ってみたいです。九州の車両は、デザインもネーミングもユニークで、鉄道詳しくない方が見ても、これは「〇〇の車両だ」と分かるぐらい個性的です。他にも883系「ソニック」、885系「かもめ」、「指宿のたまて箱」、713系の「サンシャイン」など、乗りたい車両はいっぱいあります。中でも宮崎で走っているサンシャインは赤い車両なんですけど、ヘッドマークが太陽で、それに乗るのも夢です。あと那覇空港から出ているゆいレールというモノレールも乗りたいですし、大阪の南海電鉄の特急「ラピート」も乗りたいですし……。

 

――きりがないですね(笑)。

 

一岡 本当にありすぎて……。去年、BEYOOOOONDSの単独ライブツアーが中止になってしまったんですけど、またライブツアーができるようになったら、他のメンバーは「えー!?」って反対するかもしれないですけど、私的には電車移動がしたくて。

 

――愚問だとは思いますが、通勤で乗る電車も好きなんですか?

 

一岡 好きですね。最寄り駅の車両も、ほぼ毎日乗っているのに全く飽きないですし、「おはよう。今日も頑張ってるね!」って頭の中で挨拶をしてから一日が始まります。今22歳ですけど、30代、40代と年齢を重ねて、もっと自由に移動ができるようになったら、日本全国の鉄道を制覇したいですし、海外の列車も乗りたいです。どんどん新しい車両も出てくるので、一生乗り続けたいです。

 

――コンサートツアー「Hello!Project 2021 春『花鳥風月』が3月13日に始まり、最終日の5月30日まで全国を回ります。ツアー先で鉄道に乗る時間があったらいいですね。最後に今回のコンサートツアーが、どんな内容か教えてください。

 

一岡 今回の「花鳥風月」は、ハロー!プロジェクト全体で4チームに分かれて公演します。それぞれのチームでコンセプトが違っていて、私はチーム花なんですけど歌に重点を置きつつ、これまでにないぐらい踊っています。お客さんは声を出せないですけど、たくさん手拍子をしてくださいますし、1曲終わるたびに拍手をしてくれるのでジーンとします。普段は一緒に活動する機会の少ないメンバーさんとチームを組んでやっているので、パフォーマンス面でも新しい発見がありますし、今までお話できなかったメンバーさんとも距離が縮められて、ステージ上はもちろん、それ以外の時間も楽しめています。最終日までいろんなことを学びながらスキルアップできるように頑張りたいです。

 

 

【プロフィール】

一岡伶奈(イチオカ レイナ)

1999年2月25日東京都生まれ。特技は山手線一周の駅名を言えること、東京メトロの路線名とカラーを全て言えること、趣味は、電車の椅子の硬さを比べること、樹脂粘土で色々作ること、映画鑑賞。

 

【INFORMATION】

眠れる森のビヨ

【出演】BEYOOOOONDS
※出演者は変更になる場合がございます。

【日程】2021年4月16日(金)~2021年4月25日(日)
【会場】こくみん共済 coop ホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ
【料金】¥8000(税込)

※全席指定
※3歳以下入場不可・6歳以上チケット必要

【脚本・演出】中島庸介
【音楽】和田俊輔
【振付】YOSHIKO
【プロデューサー】丹羽多聞アンドリウ
【主催】アップフロントプロモーション
【企画・制作】High-position
【お問い合わせ】オデッセー 03-4426-6303 (平日11:00~18:00)
【特設サイト】http://gekijyo.net/performance/sleepingbeyo/