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2021/4/16 20:30

かが屋、冠ラジオを語る!【加賀復帰記念】独占インタビュー

第7世代屈指のコント師といわれ、大人気のお笑いコンビ・かが屋(加賀 翔・賀屋壮也)。実は、2020年6月より加賀が体調不良により芸能活動を休業していた。それを受けて、相方・賀屋はここ半年ほどピンで活動を続けてきたのだった。そして、ついに先日3月5日に生放送されたラジオ番組『かが屋の鶴の間』(RCCラジオ)で加賀が見事に復帰。ファンからは喜びの声が上がった。

 

今回はかが屋の2人に、復活の場に選んだ冠ラジオ『鶴の間』のエピソードを中心に、加賀の復帰に至るまでの秘話や、賀屋が孤軍奮闘してきた半年間の思いを語ってもらった!

(構成・撮影:丸山剛史/執筆:kitsune)

↑かが屋。加賀 翔(左)賀屋壮也(右)

加賀、実はラジオ好き「誰にも言わずに投稿していました()

 

――この度は、コンビ活動再開おめでとうございます! まずは、復帰の場に選んだラジオ番組『かが屋の鶴の間』について教えてください。

 

賀屋 『鶴の間』は、僕が広島出身であるご縁から中国放送(RCC)さんで放送している30分のラジオ番組なんです。最初は特番で声を掛けてもらって、2019年にスタートしました。

 

加賀 月1 のレギュラー番組になってからは、丸2年になりましたね。当時は、2時間の生放送だったのですが、RCCの東京支社から中継機材を使って、広島本社にデータを送ってから放送していたので、通信トラブルもよくあって、放送が止まっていましたね(笑)

 

賀屋 万が一に備えてってことで、トラブルになったとき用に放送する素材も録っておいたんですけど、普通に全弾放出してしまって!

 

加賀 ついに「今日通信トラブルになったら素材ありません! よろしくおねがいします」ってスタッフさんに言われる日がきて(笑)。あのころが懐かしいですね~。

 

賀屋 その後、昨年の4月から週に1回の収録番組になったんです。

 

――お二人は、もともとラジオはお好きだったんですか?

 

加賀 ラジオはすごい聴いていました。『JUNK(ジャンク)』(TBSラジオ)なんかは、よく聞いていましたね。木曜のおぎやはぎさんの『メガネびいき』、金曜のバナナマンさんの『バナナムーンGOLD』は特に。

 

賀屋 僕もそうですね。木金は熱かったですね~。

 

加賀 メールも出してましたよ。誰にも言ってないですけど!

 

賀屋 そうだ、採用されたりしてたんだっけ。

 

加賀 どんなラジオネームだったかとかも誰にも言わず(笑)

 

――そうだったんですね。でしたら、ご自分のラジオ番組が持てるとなって、やりたい企画がいろいろあったんじゃないでしょうか?

 

加賀 いや~、やれるだけで十分だったというのはあります。ただ、メールはたくさんもらえればうれしいな、という気持ちはありました。生放送中に、リアルタイムでリスナーさんにイジッてもらいたいな、と。

 

賀屋 いままで聴いてきたラジオみたいにね。それができたらいいな、とは思っていました。

 

ハイレベルな俳句が続々……「僕が詠んでる場合じゃない!」

――リスナーさんの投稿といえば、「自由律俳句」のコーナーは作品がどれもハイレベルですよね。
(※毎週、加賀の趣味である自由律俳句をリスナーから募集するコーナー。紹介されたものの中から、一句が翌週のオープニングコントのテーマとなる)

 

加賀 そうなんです。皆さんの作品がすごく面白いんですよ。だから、以前は僕も俳句を書いていたんですけど、最近出していなんです。僕が詠んでる場合じゃないなって!

 

賀屋 いつもけっこうな量の作品が来てるんですよ。どのくらい来てるんでしたっけ?

 

番組スタッフ 400〜500句くらいです。

 

加賀 すごっ! 本当にありがたいですね。

 

――自由律俳句の上手いなって基準は何かあるんでしょうか?

 

加賀 いろいろありますよ。自由律とは言いつつも、音の気持ち良さやパーツごとの組み合わせとか、何となくルールがあるんです。575ではなくても、音数の作法があるので、それに倣っているといいですよね。僕の感覚では、音数のほかにも、お笑いに振られすぎている句もどうなのかな、と思っていたりも。一言ネタにならないように、バランスが大事ですよね。

 

――リスナーさんも、ちゃんと理解して応募してくださっている方が多いんですね。すごいです。

 

加賀 またこれも秘密なんですが(笑)、僕が参加していたインターネット句会があって、そこで面白い! と思った方が応募してきてくれてたこともあって驚きましたね。

 

――おお、そんなこともあったんですね! ちなみに、賀屋さんも俳句についてはだんだん覚えられたんですか?

 

賀屋 リスナーさんと一緒ですね。なんとなく感覚を覚えてきた感じです。リスナーさんも各々で調べながら応募してきてくれていると思います。良さが伝わっていると思うとうれしいですね。

 

加賀 広まってる感じはいいですよね。普通の俳句よりは取っ付きやすいと思うので、ひとつでも好きな句を見つけてみることから、始めてくれたらうれしいですね。

 

EXITがゲストで出演「何かあったら力になるよ!」

――昨年4月から週1レギュラー番組になりましたが、6月から加賀さんが体調不良でお休みになってしまいました。最初、休業するときはどのように報告されたんですか?

 

賀屋 まずその時期に、加賀がちょっと辛そうだったんですよ。

 

加賀 それで、軽い気持ちで病院に行ったんです。そしたら、ソッコーで休んでください! と言われてしまって。早期発見できればという気持ちで行ったんですけどね。悪い芽が出る前に摘んでおこうと。でもね、もう、花が咲いてしまっていたんです。

 

賀屋 病気を花で例えるの綺麗すぎるでしょ(笑) 聞いたときはびっくりしましたね~。それからラジオも僕だけでやることになりました。

 

―― 一人で進めることになって、どんなお気持ちでしたか?

 

賀屋 一人で話すなんて、どうしようという感じでした。実際、どこを見て話せばいいかわからないし、話の繋ぎも上手くいかずに「ね~……う~ん……そうですね~」って繰り返して、恥ずかしいことになっていましたね(笑)

 

加賀 賀屋一人の最初のラジオを聞いたんですが、めっちゃビビッた覚えがありますね……。やっぱりふわふわしてるなと思って、なんだか怖くなりました(笑)。不安になりそうだったので、そこからもう聞かないようにしましたね~。

 

――お一人でやっていた時のラジオを聞いても、そこまで迷っている感じはしませんでしたが……。

 

賀屋 いや~もうカットしまくりですよ。傷跡だらけ! だいぶ良くなったものを放送していましたから!

 

――そうだったんですね。それから半年ほどお一人でラジオを続けられて、感覚は掴んできたんでしょうか?

 

賀屋 作家さんと話し合いながら、少しずつですね。どこ見て話せばいいかも分かってきて(笑)。一人で話している方のラジオも聞くようにしていました。山里さんとか伊集院さんのラジオとか……。

 

加賀 参考にするのが、ビッグすぎるでしょ(笑)

 

賀屋 あと、『情熱大陸』(TBS系)で神田伯山さんのラジオの収録風景を放送していたんです。伯山さんて同じ内容を2本とか収録するんですよ! それで、どちらか良い方を放送する。うわ~これは見るんじゃなかった! って思いました(笑)。ビビりましたね。そんな感じで一人でやってる方の間の埋め方やメールの読み方を参考にさせて頂いていました。

 

加賀 でも、しばらく経って聞いてみたときに、賀屋がすごい落ち着いていてびっくりしましたね。良くも悪くも自分ひとりでできることをやろう、という姿勢が見えてよかったんじゃないかと思います。

 

――お一人のときは、EXITさんはじめ、ゲストの方もいらっしゃってましたね。

 

賀屋 ありがたいですよね~。EXITさんは、8月ごろテレビで共演した時に、りんたろー。さんが「何かあったら力になるよ」と声をかけてくれたんです。そのとき初めて、りんたろー。さんとがっつりお話したのですが、それで「ぜひラジオ来てください!」と言ったら「いいよ、全然行く!」と言ってくれたんです。そのときはリップサービスなのかな、とも思っていたんですけど、後でまた「ラジオの件、どうなってる?」とりんたろー。さんの方から話を出してくれて、兼近さんも一緒に「マジで行くよ!」と。いや、かっこよすぎる……!と思いましたね。それで実際に来て、自由律俳句まで考えてくれて!(笑)

ゾフィーのサイトウさんや、ママタルトさんとかいろんな方が来てくれて、毎回盛り上がりましたし、孤独ではなかったですね。

 

――皆さん、気にかけてくださっていたんですね。

 

加賀 でも、めちゃくちゃ落ち込んでた時期が、ちゃんとあったらしいですよ。仕事がうまく行かなくて、一日の最後がラジオの収録だったらしいんですけど、普段は終わったら即帰るのに、その日は賀屋が全然帰らなかったらしくて(笑)

 

賀屋 ははは! そう、その日は終わった後にディレクターさんとマネージャーさんにずっと話しかけてて……帰りたくなくなっちゃったんですよね(笑)

 

加賀 メンタルケアも『鶴の間』でしてもらってたんだよね。

 

賀屋 それで、落ち込んだときも包み隠さず「ラジオで話せればいいですね」ってスタッフさんたちに言ってもらいました。そこからは、少しラクになりましたね。

でも、ラジオ中に「しんどい」って話をすると、リスナーさんから「賀屋は大丈夫か?」「明らかにテンションが低いぞ」って心配されて(笑)。逆に、ゲストさんが来たときは楽しいから「賀屋が楽しそうでよかった」「やっぱり一人は寂しいんだ」ってメールが来て、恥ずかしかったですね~。

 

復帰に賀屋が号泣!「涙腺が馬鹿になっちゃったんです

――スタッフさんやリスナーさんの力添えもあったんですね。そして、ついに3月5日生放送で加賀さんの復帰を迎えたわけですね。

 

加賀 不思議な感じでしたね。みんなふわふわしてたんじゃないかと思います。なぜか僕がすごいイジられる流れになっていましたし。

 

賀屋 どうすればいいか、わからなかったんでしょうね。だから〝新しく来たヤツをいじめようぜ〟みたいなテンションになっちゃった(笑)

 

――リスナーさんからの反応も大きかったんじゃないでしょうか。

 

加賀 皆さん、待っていてくれたみたいで「加賀くんだー!」とか「二人のラジオだ!」とか放送中にたくさん届いてうれしかったですね。

 

――実は、生放送より先に〝本当の復帰1本目〟も収録していたんですよね。テレビ復帰の『シンパイ賞』(テレ朝系)でもそうでしたが、賀屋さんが感極まっていたのが印象的でした。

 

賀屋 大丈夫だと思ってたんですよ。会ってなかったわけでもないので。でも、なんかきちゃってね……そこからね、涙腺が馬鹿になっちゃったんです(笑)

 

加賀 ほんっとにひどいんですよ! びっくりしましたね。僕は涙もろいので、『シンパイ賞』ではやっぱり泣いてしまったんですが、放送見たら賀屋も泣いてて。そこから、別のライブでも泣いてたんですよ! もう赤ん坊になっちゃったんです(笑)

 

賀屋 涙もろいタイプではなかったんですけど、一人でラジオをやってきた期間を経て、感情が出やすくなったんじゃないかと思います……。以前は〝感情を出さない方がかっこいい〟くらいに思っていたんですが、話すネタがなくなって来ると、結局は自分の考えや思いを掘り起こして話すしかないんですよね。

 

――改めて、お二人でのラジオが再開されていかがでしょう。

 

賀屋 いや~、いまは『鶴の間』がすごく楽しいですね! もう一人じゃないですし、以前まではラジオに苦手意識もあったので。何を話そうかな、エピソードを探さないとな、と毎日悩みながら過ごしていましたし……。

 

加賀 だから、びっくりしたのが、最近の放送で賀屋が、がっつりエピソードトークを持ってきたんですよ! 「〝それだけですか!?〟って思った話があるんですけど……」と勢いよく話し出して、エピソードトークらしい入りでね。いい話だったんですけど、それよりも今まで賀屋が悩んできた姿を見てきたので、現場がちょっと感動しちゃってて!

 

賀屋 ははは! たしかに、考えたらあんな話し方したことないもんね。

 

加賀 こっちも構えちゃったもんね~。全然雰囲気が変わっていました。

 

賀屋 自分らの冠ラジオで〝かかる〟っていうね(笑)。体験したことの熱量そのままに行ったら、周りと温度差が生まれちゃいました……。

 

加賀 これからリスナーさんには、以前との変化もいろいろと感じ取ってもらえるかな、と思いますね。

 

休業中に起きた〝賀屋フライデー事件〟も「全部掘り下げたい!」

――今後、ラジオを続けていくにあたり、やりたいことなどはありますか?

 

賀屋 また、生放送をやりたいですね。リアルタイムで話をするドキドキ感は、本当に楽しくて。この前の放送も体感3分くらいでした。

 

加賀 やりたいですね~。生放送は何にも代えがたいものなので。

 

賀屋 あとは、コロナが落ち着いたら広島でイベントがやりたいですね!

 

加賀 そうですね。前はお客さんとコミュニケーションが取れる機会もよくありましたけど、今は難しいのでね。はやく雑談するイベントとかやりたいです。

 

――リスナーさんも楽しみにしていると思います。番組本編でやりたいことはありますか? 今後、呼びたいゲストさんとか。

 

加賀 あ~、それなら高田ぽる子ですかね(笑) 僕の知らない間にマセキに入っていて、僕の知らない間に、R-1で賀屋のライバルとして戦っていたので! 会って話してみたいというのがあります。

 

賀屋 僕はまたルシファー吉岡さんを呼びたいですね。3人で話したら絶対楽しいと思うので。

 

――前回、出演されたときの反響はいかがでしたか?

 

賀屋 ちょうど僕がフライデーされた週の出演だったんですよ(笑)。いいタイミングで来てくれて、イジッてくれて。「またフライデーされたら、俺のこと呼んでよ」って言ってましたね。

 

加賀 次回は、僕も混ざりたいですね。休んでたせいで全然その件について話せなかったので、付き合った経緯から、全部掘り下げていきたいです! 改めて、賀屋のフライデー事件を考えてみよう、ということで。

 

賀屋 いいよ、もう話さなくて(笑)

 

――楽しみにしています! さて、今後の『鶴の間』の目標は何かありますか?

 

加賀 まずは『鶴の間』のネット局を増やして、全国ネットの番組にしたいですね。最近は山口での放送が始まったので、ここからどんどん広げたいです。

 

賀屋 そうですね。長く番組を続けていきたいです。次、どちらかが休んだらさすがに終わりな気がするんで!

 

――最後に、リスナーさんにメッセージをお願いします。

 

加賀 広島の方、いつも聞いてくださってありがとうございます。そして広島以外の方、radikoプレミアムに登録してお金を払って聞いてくれていること一秒も忘れてません! これからも応援よろしくお願いします。

 

賀屋 罰ゲームで作った番組の「自腹ノベルティグッズ」が完成しました! ぜひチェックしてほしいです。これからもよろしくお願いします。

 

――ありがとうございました!

 

 

 

『かが屋の鶴の間』

RCC中国放送で毎週金曜日23:30~24:00放送中!

毎週土曜日19:30~20:00再放送

そのほか、以下の局で放送中

RSK山陽放送、毎週土曜日27:00~27:30

KRY山口放送、毎週月曜日18:30~19:00

 

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