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2022/8/26 6:15

見上 愛インタビュー「阿部寛さんら皆さんが音を合わせている段階から泣きそうに」

最前線で犯人を追う刑事課から警察音楽隊に異動させられた男の奮闘を描いた映画『異動辞令は音楽隊!』が8月26日(金)に公開。劇中、阿部寛さん演じる主人公・成瀬の一人娘・法子を演じた見上 愛さん。現在JRAのCMも話題の「UMAJO」である彼女が、本作では見事な「ギタ女」を演じた撮影エピソードなどを伺いました。

見上 愛●みかみ・あい…2000年10月26日生まれ。東京都出身。主な出演作に映画「衝動」、「偽りのないhappy end」「プリテンダーズ」、ドラマ「liar」(TBS系)、「恋はつづくよどこまでも」(TBS系)などがある。現在はJRAや花王「キュキュット」、リクルート「SUUMO」のCMなどに出演中。初舞台となる舞台「ツダマンの世界」が11月23日(水・祝)より上演。公式HPTwitterInstagram

【見上 愛さん撮り下ろし写真】

 

お父さんと一緒にセッションするまでになる展開がホット(笑)

──法子役は、オーディションだったのでしょうか?

 

見上 オーディションで最初に資料と一緒に学生時代にやっていたバンドの映像を送りました。私、中学から高校にかけて、3ピースバンドのギターとボーカルをやっていたんです。チャットモンチーさんやGO!GO!7188さん、あとTHE BLUE HEARTSさんのカバーもしていました!

 

──ちなみに、高校卒業後はギターに触れていなかったんですか?

 

見上 大学1年からはキーボードを始めて、Tempalayさんなどのカバーをしていました。でも、父がもともとギター好きで、ときどき家で弾いたりしてるんです。なので、ちょっと一緒に弾いたりするときもありましたが、今回法子を演じることになって、久しぶりにしっかり触れました。

 

──『ミッドナイトスワン』の内田英治監督によるオリジナル脚本を読んだときの感想は?

 

見上 作品全体の感想としては、大人の青春を描いていて、素直に「いいなぁ」と思いました。映画の中の阿部(寛)さんとの親子関係については、現実の私と父の関係と正反対なのですが、反発していた法子が音楽に全く興味がなかったお父さんと一緒にセッションするまでになる展開がホットに感じました(笑)。

重みやオーラみたいなものをひしひしと感じました

 

──思春期の高校生を演じるうえでの役作りに関しては?

 

見上 内田監督が、たびたび「自分自身だったらどう行動する?」というようなことを聞いてくださったこともあり、できるだけ自分と法子を近づけて演じるようにしました。阿部さんたちとセッションする「聖者の行進」は、内田監督の思いもあって、LAUGHIN’NOSEさんのオマージュが入ったパンクテイストなんです。私、楽譜が読めないこともあり、耳コピでしたし、そういう意味でギターの練習は大変でしたね。

 

──撮影での思い出深いエピソードを教えてください。

 

見上 スタジオでのセッションシーンは、とても楽しかったです! そこまで大きく鳴らしてはいないんですが、阿部さんのドラムは迫力あるし、ベース役・ギター役の方もプロのミュージシャンの方でしたし。警察音楽隊の演奏シーンに関しては、設定上、私は客席で観る側だったんですが、演奏前に演者の皆さんが音を合わせている段階から泣きそうになるぐらい感動しました。あと、ロケ地だった豊橋市は、カレーうどんがとてもおいしかったです。カレーの下に、とろろご飯が入っていて、ウズラの卵とかチキンカツが乗せてあって、一杯でいろいろ楽しめました(笑)。

 

──本作に出演されたことで感じられたことは?

 

見上 これまで出演した映画では、同世代の役者さんとご一緒することが多かったんです。でも、今回はお父さん役の阿部さんだったり、おばあちゃん役の倍賞美津子さんだったり、ベテランの方とご一緒するからこそ得られるものが大きかったですね。私とは積み重ねてきた芸歴も生きている年数も全然違うので、その重みやオーラみたいなものをひしひしと感じました。

寺山修司さんと一緒に仕事をすることはできなくても、同じ仕事をできたことに感動

 

──現在、長澤まさみさんとJRAのCMに出演していますが、日本ダービーに続き、七夕賞でもプレゼンターを務められました。「UMAJO」として競馬の魅力を教えてください。

 

見上 未成年のときは、どうしても賭け事といったイメージが強かったのですが、成人して、実際に競馬場に足を運んで見ると、人と動物が力を合わせたスポーツであることを本当に実感しましたね。見れば見るほど、どんどんハマっています。

 

──ちなみに、見上さんが敬愛する作家・寺山修司さんも競馬に魅了され、自らを投影した「馬敗れて草原あり」などのエッセイも書かれていますよね。

 

見上 そういうエッセイを読んでいたこともあって、さらに競馬の見方を楽しめていると思うんです。競走馬のWikipediaを見ると、ファンの方が特徴や性格を追記されているんですよね。どこか自分の人生と重ねたりできるのも魅力です。より寺山さんの気持ちが分かってきた気もします。実は初めてJRAさんのお仕事をしたとき、撮影後にJRAの方が、寺山さんが出演されたJRAさんのCMをDVDに焼いて持ってきてくださったんです。すでに亡くなっている寺山さんと一緒に仕事をすることはできなくても、同じ仕事をできたことに感動して、ボロ泣きしてしまいましたね。

俳優はできるだけ続けられるところまで続けていきたい

 

──俳優としての今後の展望を教えてください。

 

見上 特に目標のようなものはないのですが、できるだけ続けられるところまで続けていきたいです。続けることも才能だと思いますし、この作品で倍賞美津子さんとお会いできたことで気づかされたこともあります。

 

──ちなみに、同い年の友人で、一緒に演技を学んだ河合優実さんの存在は、どのように捉えていますか?

 

見上 そもそも優実と最初に出会ったのは、大学の同級生としてなんです。そのとき、私はまだ俳優の仕事をしてなかったですし、優実が俳優だということを知らなかった。だから、今も優実の職業や肩書きは意識していなくて、忘れちゃうぐらいなんです。『偽りのないhappy end』で共演したときも、友達役でしたし(笑)。そういう意味では、ライバル感みたいなものはゼロですね。

 

──ここからはモノに関してのお話をお聞かせください。撮影現場や打ち合わせなどに、常に持っていくモノがあれば教えてください。

 

見上 音楽を聴くのが好きなので、春から夏にかけてはイヤホン、秋から冬にかけてはヘッドフォンが欠かせないです。特定のブランドというより、音の良さ、ノイズキャンセリングにこだわっていろいろ探しています。あと、最近はお守みたいな意味で、家でも現場でも同じネックレスを付けていますね。細い金で作られたもので、「もうちょっと(仕事を)頑張ったら買おう!」という思いもあって、やっと買えたんです。

 

 

異動辞令は音楽隊!

8月26日(金)より全国公開

(STAFF&CAST)
原案・脚本・監督:内田英治
主題歌:Official髭男dism
出演:阿部 寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上 愛、
岡部たかし、渋川清彦、酒向 芳、六平直政、光石 研、倍賞美津子

(STORY)
犯罪捜査一筋30年の鬼刑事・成瀬(阿部)は部下に厳しく、犯人逮捕のためなら法律すれすれの捜査も辞さない。一人娘・法子からも家庭を顧みない態度に愛想をつかされていた。そんなある日、成瀬は警察音楽隊への異動を命じられてしまう。

(C)2022「異動辞令は音楽隊!」製作委員会

 

撮影/映美 取材・文/くれい響

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