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2023/7/4 20:00

佐久間宣行プロデュース“大喜利もできるバラエティーアイドル”「ラフ×ラフ」インタビュー

バラエティ番組を数多く手がけてきた佐久間宣行氏が総合プロデュースを務める9人組アイドルグループ「ラフ×ラフ」。2022年8~9月のオーディションを経て、同年12月8日にグループ名が発表された。「大喜利もできるバラエティーアイドル」を目指す彼女たちの中から、今回は日比野芽奈、高梨 結、藤崎未来の3人に話を聞いてみた。

 

(構成・撮影:丸山剛史/執筆:小野田衛)

高梨 結(たかなし・ゆい/左) 2001年7月19日生まれ。21歳。ニックネーム:ゆい。特技:早歩き、ボディーメイク。「趣味は激辛チャレンジ! ロケで『陳家私菜』さんに行ったときも、一番辛い“地獄辛”メニューを美味しくいただきました」
藤崎未来(ふじさき・みく/中央) 2005年11月14日生まれ。17歳。ニックネーム:みくちゃん。特技:アクロバット、バトン。「アニメが大好き! ベタですが、今ハマっているのは『推しの子』。漫画版との違いに注目しています」
●日比野芽奈(ひびの・めいな/右) 2001年6月27日生まれ。21歳。ニックネーム:めーな。特技:動画編集、身体が柔らかい。「背油チャッチャ系で匂いが強烈なラーメンに目がありません! 生涯ベストの一杯は初台の『我武者羅』かな」

 

佐久間宣行に直談判

──デビュー曲『100億点』の配信開始が今年3月という新人アイドルです。知らない人のためにグループ結成の経緯を教えていただけますか?

 

日比野芽奈(以下、日比野) 2021年4月に『青春高校3年C組』(テレビ東京系)というバラエティ番組が終了したんです。その出演者の中で「まだアイドルを続けたい!」というメンバー5人が立ち上がったのが、そもそものきっかけです。5人はダンスレッスンやボイストレーニングを重ねながら再デビューを目指していたんですけど、どうもうまくいかなくて……。みんなで話し合った結果、「この状況を打破するには、番組でお世話になった佐久間(宣行)さんにお願いするしかいない!」ということで直談判しました。

 

──番組の監修をしていた秋元康さんではなくてですか?

 

日比野 いや~、秋元先生はさすがに恐れ多いので(笑)。佐久間さんは私たちにとってお父さんみたいな存在だったし、相談しやすかったんですよね。それで私と大曲李佳という子が5人を代表するようなかたちで「もう一度プロデュースしていただきたいです」と伝えまして。だけど、さすがに佐久間さんも「OK、いいよ」って軽はずみには言えないじゃないですか。お忙しい方ですし、私たちも20歳を過ぎていたので「本当にアイドルとして売れるのか?」という疑問もあったみたいで。

 

──プロデュースを引き受ける以上、無責任なことはできないでしょうからね。

 

日比野 そうですよね。それで5人だけでデビューするというわけではなく、大型オーディションを開催してイチからグループを作っていくという話になったんです。

 

──『青春高校3年C組』からスライドしたのは、日比野さんとリーダーの齋藤有紗さんですよね。先ほど名前が出た大曲さんを含め、あとの3人はダメだったんですか?

 

日比野 そこは私も本当に胸が痛いのですが、決して甘い世界ではないので……。ちなみに、まーがりん(大曲)とはまだ連絡取っていますよ。すごく頑張っているみたいです。

 

──では残りのメンバーは、そのオーディションに応募したというわけですね。なぜアイドルを目指したんですか?

 

高梨結(以下、高梨) もともとアイドルは好きだったんですよ。乃木坂46さんの握手会とか並んでいましたし。だけど自分がアイドルなることは一切考えていなくて、むしろCAを目指していたんです。ところがコロナによって航空業界の採用が全部止まっちゃって、大学生で就職も考えなくちゃいけない時期だったから、どうしようかなと悩みまして……。いろいろ自分のことを見つめ直したとき、「そういえば自分は昔からアイドルが大好きだったな。だったら、おもいきってオーディションを受けてみよう」と考えたんです。

 

──アイドルのオーディションがあまたある中、なぜここを選んだのですか?

 

高梨 もともと『青春高校』の存在は知っていて、YouTubeにアップされていた5人のドキュメントも追っていたんです。その中で佐久間さんは単にアイドルをプロデュースするだけではなく、メンバーの将来についてもすごく深く考えてくださっていることが伝わってきたんですね。大人として安心できるといいますか。そこが一番大きかったです。

 

藤崎未来(以下、藤崎) 私はアイドルオタクというよりもアニメオタクだったんです。だけどアニメを観ていると、その中にアイドルが出てくることが多いんですね。『プリパラ』(テレビ東京系)とか『アイカツ!』(テレビ東京系)とかが、いい例ですけど。それで私も徐々に2次元だけでなく、3次元にも興味を持つようになりまして。高校2年生のとき、親とか友達に「アイドルになりたいと思うんだ」って打ち明けたんです。そうしたら、「アイドル!? なれるわけないじゃん」ってバカにされちゃって……。

 

高梨 ありゃりゃ。ひどい話だね。

 

藤崎 でも逆にそれで闘志に火がつき、勢いで応募したようなところはあるかもしれない。それと決め手になったのは、バラエティに力を入れているところ。私、アイドルがバラエティで面白いことをしているのが好きなんですよ。

 

──高梨さんと藤崎さんは、これが初めてのアイドルグループなんですか?

 

藤崎 そうです。というか、『青春高校』出身の2人(齋藤、日比野)以外は全員が未経験者ですね。

 

──日比野さんは、なぜ『青春高校』後もアイドルを続けようと考えたのですか?

 

日比野 番組が終わってからも、一応、ソロで細かいお仕事はちょこちょこもらっていたんです。バスケの応援マネージャーも務めさせていただきましたし。だけど心の中ではずっとモヤモヤする思いがあって、電車の移動中とか空き時間とか、気づくと『青春高校』時代のライブ映像を観ていることが多かったんですね。悪く言えば「引きずっている」。良く言えば「輝いていたころの自分が一番好き」。アイドルをやらない時間ができたことで、改めて自分が本当にやりたいのはアイドルだと気づかされたというか……。それに私、『青春高校』が初めてのアイドルではないんですよ。

 

──それ以前もアイドルをやっていた?

 

日比野 はい。実は『青春高校』が3つ目のグループで、ラフ×ラフは4つ目になるんです。意外に苦労人なんですよ(笑)。『青春高校』のときに初めてアイドルとしてやっていける手応えが出てきたので、このまま辞めるのはもったいないという気持ちもありました。

 

バラエティ力が問われるオーディション

──佐久間さんがプロデュースするアイドルということで、オーディション段階からバラエティ対応能力も審査されたんですか?

 

高梨 もちろんです! 歌とかダンスのほかにバラエティ審査というのがあって、最終審査のときは残った15人がひな壇に座らされたんですよ。審査員席に座っているのもライターの吉田豪さんとか放送作家のオークラさんとか、その道のプロばかりで。

 

日比野 アイドルのオーディションというよりは、番組の収録現場みたいでしたね。司会までいましたから。東京ホテイソンさんでしたけど。

 

高梨 私、大喜利なんて人生で初めてやりました。「(東京ホテイソン)たけるが一番悩んでいることは何?」というお題に対し、みんな必死になって考えて……。そこでリーダーの齋藤有紗ちゃんが「反抗期が終わらない」と答え、笑いをかっさらったんですよね。

 

日比野 あとはエピソードトークも審査対象でした。それも自分が経験していないことを、さも経験したかのように話すというものでして。あれは本当に難しかった……。

 

藤崎 一応、テーマがあるんですよ。「芸人さんとすれ違ったときに言われたアドバイス」だっけな。芸人さんの名前も言われたんですけど、失礼ながら私はその方を存じ上げておらず、当然、会ったこともないんですね。「え~!?」と思ったけど、昨日あった出来事みたいにベラベラベラベラしゃべりました。

 

日比野 ヤバかったですよ、未来ちゃんは。神懸かり的でした。まったく笑わないまま、平然と嘘をつき続けるんです。しかも、その嘘が抜群に面白いんですね。

 

高梨 うん、肝が据わりすぎ。敵わないと思いました。もはや嘘つきモンスターですよ(笑)。

 

藤崎 そんな言い方しないで~(笑)。

 

日比野 オーディションからしてそんな感じだったから、自ずとキャラが濃い子ばかりがメンバーになりました。私たち、歌って踊って大喜利できるアイドルなんです!

 

佐久間さんを喜ばせてあげたい

──佐久間さんのことをお伺いします。デビュー曲『100億点』のMVでも頻繁に登場していましたが、ここまでプロデューサーが前面に出るアイドルって異例だと思うんですよ。グループにとっては大きな武器である反面、このままではマズいという気持ちもあったりしますか?

 

高梨 めちゃくちゃありますよ。日々それを感じています。そもそも普通に考えたら、『青春高校』からやっていた5人だけでグループを作るのが自然な流れじゃないですか。一般からも公募したという時点で、このプロジェクトに懸ける佐久間さんの覚悟を感じました。

 

日比野 ラフ×ラフは、私たちの一言から始まりましたからね。もちろん私たちだって軽い気持ちで相談したわけではなかったけど、佐久間さんが引き受けてくださったのも真剣に悩んだうえでのことだと理解していますので。だからこそ、絶対に成功させなくてはいけないという思いは強いです。中途半端な真似はできないぞって。

 

藤崎 なんて言うのかな……。佐久間さんって、私たちを育ててくれている気がするんですよ。細かくアドバイスもくれるし、悩みも真面目に聞いてくれるし、バラエティの練習とかもさせてくれるし。正直言って私は歌もダンスも下手っぴすぎるから、なんで受かったのかも謎なんです。そんな私をわざわざ選ぶということは、たぶんこの先の成長を見越してのことだと思うんですよね。もちろん私はその期待に応えられるように一生懸命練習しなくちゃいけないんですけど、同時に佐久間さんも即戦力を採るよりもメンバーを成長させる道を選んだのかもしれません。

 

日比野 Twitterでエゴサすると、「佐久間さんがいるから番組に出られている」とか叩かれることも多いんです。悔しいけど、今は何も言い返せないですよね。ラフ×ラフを知ったあとで、「そうか、テレビで有名な佐久間宣行のプロデュースなんだ」という状態になればいいんですけど。

 

高梨 やっぱり最終的には佐久間さんの存在を超えていきたいですよ。あまりにも佐久間さんに「おんぶに抱っこ」だから申し訳なくて。たとえばメンバー全員のTwitterフォロワー数を足しても、佐久間さん1人に負けているんです。佐久間さんは35万人のフォロワーがいますから。それに佐久間さん1人でイベントをやって、横浜アリーナを埋めたこともありますしね。佐久間さん、裏方なんですよ? 別にご本人が目立ちたいわけでもないのに。

 

藤崎 親孝行じゃないけど、たまには私たちが佐久間さんを喜ばせてあげたいという気持ちも強いです。

 

YouTubeで芸能界のサバイバル術を学ぶ

──ラフ×ラフは、YouTubeでの活動も非常に力を入れています。

 

日比野 今は週1~2回のペースで動画をアップしていますね。内容は基本的にバラエティ番組みたいな感じで、いろんな企画に挑戦させていただいています。

 

高梨 収録の内容は、事前に聞かされているわけではないんです。だから毎回、驚きの連続で……。印象に残っている回はいろいろあるんですけど、個人的に一番衝撃を受けたのはグループ名発表のときかな。「どんな名前になるんだろう?」ってワクワクしていたら、「グループ名は何がいいか、大喜利で決めましょう」と言われて、またかと(苦笑)。もうそこでグループの方向性が決まったようなところはありました。

 

藤崎 バラエティ的な作りにはなっているんですけど、「芸能界で生き残るにはこうしたほうがいい」とか「こういうことは避けたほうがいい」とか専門的なことも教えてくれるんですよ。リアルな授業みたいです。収録のたびに学びがありますね。

 

日比野 ゲストもすごく豪華なんです。最前線で活躍されている業界人の方や元アイドルの方も多くて。元AKB48の大家志津香さんとか野呂佳代さんとか……。

 

──やっぱり少し癖のある方が多いですね(笑)。

 

日比野 そうなんですけど、勉強にはなりますよ。癖がある方ならではの視点で「私みたいにはならないでね」だったり、あるいは逆に「癖があるからこそ生き延びてこれたんだ」みたいなことを語ってくれて。とにかくトークが面白いから、シンプルにアイドルとして憧れる部分がありますし。野呂さんのときなんてずっと笑いすぎて、翌日、身体のいろんなところが痛くなったくらいです。

 

高梨 可能なら、今、バラエティで大活躍している朝日奈央さんともお会いしたいですね。やっぱりラフ×ラフってアイドリング!!!!さんと比較されることがすごく多いんですよ。同じバラエティ系のアイドルという括りで。

 

──しかしこれだけバラエティ能力に力を入れているということは、ライブの演出面などでもお笑い要素が入ってきたりするんですか?

 

日比野 はい、ラジオコーナーがあります。途中で急にステージが真っ暗になって、「さぁ始まりました、ラフ×ラフのラジオ! では早速1人ずつ傷ついたエピソードを言ってみましょう!」みたいな感じで架空の番組が始まるんです。もちろん発表したエピソードトークは、その場でガチ審査されるんですけど(笑)。

 

高梨 私たち、歌って踊るだけじゃ許されないんですよ。強烈なのは『考える時間をください』という楽曲があって、歌っている途中でいきなり大喜利のネタを振られるんです。あの曲は本当に何回パフォーマンスしても慣れませんね。いつもパニック状態(笑)。

 

勝負の夏に向けての猛ダッシュ!

──まだ始まったばかりのグループですが、今後は何を目指していきたいですか?

 

高梨 4月に初めてワンマンライブを行ったんですけど、そのとき佐久間さんに「俺を武道館に連れていってくれ!」と言われたんです。その言葉は響きましたね。佐久間さんの名前を借りず、9人の底力だけで日本武道館に立ちたいと思いました。

 

藤崎 やっぱりアイドルをやる以上、武道館には立ってみたいんですよ。アニメ好きの私としては『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(TBS系)の影響もありますし(笑)。

 

日比野 さっきも触れたように私は小学校のころからアイドルをやっていて、このラフ×ラフが4つ目のグループになるんですね。これが人生最後のアイドルだと思っているし、本気でここに懸けています。今の目標は国民的な存在になること。たとえば坂道グループさんは毎日テレビに出ているし、携帯を見てもネットニュースが流れない日はないし、雑誌にもInstagramにも街の看板にも常に出ているじゃないですか。結局、売れるってそういうことだと思うんですよ。

 

高梨 本当にそうだよね。

 

日比野 今、私は大学4年生で、周りはスーツを着ながら就職活動を頑張っているんです。でも、私はその就活トークに入れない。「何をしているの?」と聞かれても、ごまかすことしかできないんですよ。売れていないですから。もうかれこれ10年以上も芸能活動をしていて、その間は送り迎えとかでずっと親に世話になりっぱなし。いまだに実家暮らしのうえ、お金も家に収められていない。両親の年齢を考えると早く親孝行したいと思うし、焦る気持ちがあるんですよ。

 

──切実ですね。

 

藤崎 ここ1年が踏ん張り所だと思うんです。この夏はアイドルフェスにもいっぱい出させていただくので、そこでいっぱいアピールしていきたい!

 

日比野 全部かっさらっていきたいですね。勝負の夏になるから、ダッシュしていかなくちゃいけない。佐久間さんがいなくてもできるんだということを証明してみせます!

 

最後に大喜利を……

──素晴らしい! インタビューとしてはバッチリです。ではスケッチブックを用意しましたので、最後に大喜利をお願いできますか?

 

高梨 結局、そうなるのか……(笑)。

 

──お題は「こんな夏フェスのステージは嫌だ!」です。

 

日比野 では、トップバッターは私で! こんな感じで勘弁してください(笑)。

 

──かなりの模範解答だと思います! 残り2人へのハードルが高くなったかもしれない。

 

高梨 いや~、緊張するなぁ。私は、これでいきます! 昭和の雰囲気を意識してみました!

 

──やはり佐久間さんのもとで鍛えられているだけありますね。では、最後に藤崎さんもお願いします!

 

藤崎 全員が健康的に日焼けする、そんなアイドル現場が見てみたいです!

 

高梨 さすが! やっぱりレベルが高いわ~。

 

日比野 ちなみに今回の大喜利は誰かに審査されたりするんですか?

 

──我々がジャッジすることはありませんよ。3人の中で誰が一番面白かったかは、この記事を読んだ読者が決めることになります。

 

3人 ひえ~、怖すぎる!

 

【PROFILE】

ラフ×ラフ

様々な人気バラエティー番組を世に送り出しているテレビプロデューサー佐久間宣行が総合プロデュースを手掛ける9人組のアイドルグループ。

2022年にオーディションが開催され、結成日は2022年12月8日、デビュー日は2023年3月9日。
佐久間Pが命名した「ラフ×ラフ」(英語表記:rough×laugh)は、粗削りの〝ラフ“と笑いの〝ラフ“を掛け合わせており、成長を続けるメンバー達が色々な人を笑顔にしたいという気持ちが込められている。

メンバーは、吉村萌南、齋藤有紗、夏目涼風、佐々木楓菜、高梨 結、林 未梨、藤崎未来、永松波留、日比野芽奈。

 

【information】

6月28日リリース

9 revenge

ラフ×ラフには、ライブ前にメンバー全員で円陣を組み、ある言葉をそれぞれが発信する決まりがある。【前進・共鳴・情熱・一心・笑顔・成長・自信・感謝・愛嬌】それは各々が決めた漢字2文字であり、そのあとに、【make you laugh make me laugh みんながいれば100億点】と続く。
この「9revenge」という曲はこのライブ前の円陣の言葉を使ったメンバー自己紹介ソングであり、グループ紹介ソングであり、ファンの声援をも使った、ステージを特別なものにする魔法のような曲である。

 

■ラフ×ラフ 2ndワンマンライブ決定

日程:8月11日(金・祝)
会場:品川インターシティホール
<昼公演>9revengeリリースライブ〜9人をもっと知ろう〜開場 / 開演:13:00 / 14:00 ※公演時間は1時間程度となります。
<夜公演>ラフ×ラフ サマーリベンジ2023〜真夏の大逆転祭り〜開場 / 開演:16:00 / 17:00