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2023/12/20 20:45

中島セナ、森田剛は「離れていてもオーラを感じた」ディズニー実写×アニメ『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』主演インタビュー

ディズニーが日本のゲームや漫画の要素を取り入れ、実写とアニメで2つの世界を描くファンタジー・アドベンチャー作品『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』が12月20日(水)よりディズニープラス「スター」で配信開始。制作陣には実写映画『東京喰種トーキョーグール』の萩原健太郎監督、アニメ『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』の大塚隆史監督、漫画『約束のネバーランド』(集英社)の作画担当・出水ぽすか氏、注目の若手俳優・奥平大兼さんと中島セナさんが集結した。

中島セナ●なかじま・せな…2006年2月17日生まれ。東京都出身。2017年からモデルとして活躍。2018年に映画『クソ野郎と美しき世界』で俳優デビューし、2021年に大塚製薬「ポカリスエット」のヒロインに起用され大きな注目を集める。映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES』(2019)、『光を追いかけて』(2021)、VaundyのMV『まぶた』(2023)などに出演。

 

周囲に馴染めない女子高校生・ナギを演じた中島さんは、奥平さん演じる異世界から来た少年・タイムと運命的な出会いを果たし、やがて世界の危機に立ち向かっていく。「不安とプレッシャーもありましたが、それ以上に楽しみでした」と撮影当初を振り返った中島さん。実写×アニメの大変さから共演者とのエピソードまで語った。

 

【中島セナさん撮り下ろし写真】

 

並行した実写・アニメ制作「自分で想像しなければいけない」

 

──実写とアニメで2つの世界を描く作品ということで、この企画を最初に聞いたときはどう感じましたか?

 

中島 壮大なファンタジーで面白いと思いましたが、どこでどのようにアニメが入ってくるのかなど、台本を読んでも想像がつきませんでした。参考映像もなかったので、とにかく「どうなるんだろう」と。実際に撮影しながら理解していく部分が多かったです。

 

──実写パートを撮るにあたり、アニメ部分は確認していたのでしょうか?

 

中島 実写の撮影からスタートして、並行してアニメが作られていきました。そのため最初は、アニメ部分は全く見られない状態で、後半は原画のようなものを見せていただきながら実写の撮影を進めましたね。

 

──実写とアニメで描く作品ならではの大変さはありましたか?

 

中島 自分で想像しなければいけない部分が多いのは、他の作品との違いであり、難しいところだったと思います。そして脚本通りに順撮りしていくわけではなく、順番がぐちゃぐちゃになることも。完成した作品を観て「ここと、ここが繋がっていたんだ!」という発見がありました。

 

──CGを使った作品ならではの難しさもあったのではないでしょうか?

 

中島 ありましたね。例えば、タイムの相棒であるドラゴンのガフィンとの撮影。テストではガフィン役の方がいて目線を合わせて動いてくださりますが、本番はガフィンのいるべき位置に、何もない状態になるのです。何もないところを見て目線を動かすのが、最初はとても難しかった。そもそもCGをこれだけ使った大規模な作品に出演すること自体、初めてで新鮮でした。

 

ナギの共感覚は「貴重だけど、周囲に馴染めないことにも繋がってしまう」

 

──中島さんは現実社会に生きる高校生・ナギを演じられています。ナギは同級生に馴染めなさを感じて生きている女の子ですが、演じる上で意識したことを教えてください。

 

中島 演じた時の私の年齢が、ちょうどナギと一緒だったんです。タイムと出会うまでのナギは普通の高校生なので、等身大であることをすごく意識しました。それからタイムと出会い、徐々にナギの心情が変わっていくことを表現しようと心がけました。

 

──ナギを演じるにあたり、萩原監督とはどんなお話をされたのでしょう?

 

中島 「こうして欲しい」とはあまり言われず、現場でその都度「こうしてみようか」と相談していく感じでした。ただ作品全体を通して、タイムを見る“目の変化”については指導いただきました。タイムを信じられないところから徐々に信頼するようになり、一緒に夢を見るまでになる気持ちを、表情の変化などで表しました。

 

──ナギというキャラクターのどこに、魅力を感じられましたか?

 

中島 最初に台本を読んだ時、ナギはいろんなことを諦めている人だと思いました。でもタイムとの出会いを通し、人を信じることに前向きになって、周りの人と向き合おうとしていきます。そこが魅力的です。そしてナギは、音に色が付いて見える共感覚と呼ばれるものを持っています。それはすごく貴重な感覚だけど、周囲に馴染めないことにも繋がってしまう。だから軽々しくは言えないですが、やはりその感覚を体験してみたいと思いました。

 

奥平大兼さん、新田真剣佑さん、森田剛さんらとの共演

 

──奥平大兼さんとのW主演ということで、奥平さんの印象を教えてください。

 

中島 台本読みで初めてお会いした時、タイムというキャラクターに対して、自分なりの答えを持って挑んでいらっしゃるんだなとわかりました。演じることにすごく熱意のある方だなと。現場ではソン役のエマ(エマニエル由人)くんと3人で過ごすことが多く、たわいもない話をして毎日楽しく撮影していましたね。こうして取材が始まり、2人で話す機会ができた時には「タイムってこんな人だよね」と役柄についてお話をしました。

 

──一緒に取材を受ける中で、撮影時とは違う奥平さんの一面を発見することはありましたか?

 

中島 撮影中のタイムはずっと同じ衣装で、同じ髪型だったんです。演じる上で奥平さんはエクステを付けていらっしゃったので、容姿を変えられなかったのですが、取材でお会いした際「あ、髪を切ってる」と新鮮に感じました(笑)。

 

──現実社会に馴染んだ髪型と服装になっていたと(笑)。ほかに共演者とのエピソードがあれば聞かせてください。

 

中島 新田真剣佑さんは同じ現場になる機会があり、奥平さん、エマくん、私の4人でお話させていただきました。とても優しい方でした。森田剛さんは現場でなかなかご一緒できなかったものの、すごく雰囲気のある方だとわかりました。不穏な空気を纏っている役柄で、離れていてもオーラを感じました。

 

『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』

12月20日(水)ディズニープラス「スター」で独占配信開始

 

【『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』よりシーン写真】

 

(STAFF&CAST)
キャスト:中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、SUMIRE
津田健次郎、武内駿輔、嶋村侑、三宅健太、福山潤、土屋神葉、潘めぐみ、宮寺智子、大塚芳忠/田中麗奈、三浦誠己、成海璃子/新田真剣佑(友情出演)、森田剛
監督:萩原健太郎
アニメーション監督:大塚隆史
脚本:藤本匡太、大江崇允、川原杏奈
原案: solo、日月舎
キャラクター原案・コンセプトアート:出水ぽすか
プロデューサー:山本晃久、伊藤整、涌田秀幸
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
アニメーション制作:Production I.G
話数:全8話

© 2023 Disney

 

(STORY)
現実世界<横須賀>に住む空想好きな女子高校生ナギはある日、異世界<ウーパナンタ>からやって来たという落ちこぼれのドラゴン乗りタイムと出逢う。別々の地で、ふたりは周りと少し違う自分に生きづらさ感じている似た者同士だった。そして2つの世界に滅びゆく危機が迫るとき、遥かなるふたりの出逢いは、壮大な運命のはじまりだったことを知る──。

 

撮影/映美 取材・文/佐久間裕子 スタイリスト/柴原コトミ ヘアメイク/SHUTARO(vitamins)