休日だけでなく、仕事のときにもスニーカーを合わせて“オフィスカジュアル”コーデを楽しむ人が増えてきました。通勤電車や外勤時など、移動が多くてもスニーカーなら、足への疲労感が少ないのも魅力。「“オシャレで快適”な旬の足元 明日からの通勤はスニーカーで行く!」でもお伝えしたように、革素材やシンプルなデザインのスニーカーは、スーツやキレイめのパンツコーデにも合わせやすく、洗練された大人の女性のスタイルに仕上げることができます。
ただし、それはきちんと手入れしてあるスニーカーであることが大前提! そこで、雑誌や広告で活躍し、数々の媒体でスニーカーのコーディネートを手がけてきたスタイリストの福岡邦子さんに、スニーカーのメンテナンス術を教えてもらいました。

日々行いたい5つの心得
まずは、なるべく汚れをつきにくくしたり、ついた汚れをその日のうちに落としたりと、日々できるメンテナンスでスニーカーをきれいに保つ方法を紹介します。
1. 防水スプレーをかけて汚れの付着を防ぐ
スニーカーを購入したら、すぐに行いたいのが防水スプレーをかけておくこと。防水スプレーは水濡れからシューズを守るだけでなく、泥汚れを防ぎ、色落ちや黄ばみがしにくくなるよう保護するはたらきがあります。
「履き始めたら、週に一度くらいの割合でスプレーし直しましょう。スプレー前にはホコリや汚れを落とすことを忘れずに。このプロテクターアルファという商品は、革やスエード、布などオールマイティーに使うことができて撥水力が高いのでおすすめです」(スタイリスト・福岡邦子さん、以下同)

2.付いた汚れはその日のうちに落とす
帰宅したら、ブラシでスニーカーに付いたホコリや汚れをすぐに落としましょう。汚れてから時間が経ってしまうと、なかなか落ちなくなってしまいます。
「シューズ全体のホコリを落とすように、靴用のブラシをまんべんなくかけます。ソールやつま先の部分などについたちょっとした傷や汚れは、メラミンスポンジでこすると落ちますよ。スポンジが手元になければ、消しゴムをかけるのもおすすめです」
3.消臭キーパーを入れて保管する
足の裏は、体の他の部分よりも汗腺が集中していて、多いときには1日に両足で200mlの汗を出すと言われています。つまりそれだけスニーカーの中が汗で蒸れやすいということ。消臭スプレーや消臭用のシューキーパーを使ってニオイをブロックしておきましょう。
「革素材でできたスニーカーの場合、汗を吸収しないので、特に湿気がこもりやすくなります。消臭キーパーを入れたら、靴箱の扉を閉めないでおくなどして風通しよく保管しておきましょう。通気性がよく、蒸れない素材のフットカバーを使うのもおすすめです」
4.1日履いたら2日休ませる
靴は「1日履いたら2日休ませる」ことが大切です。休ませることで、インソールに付着した汗をしっかり乾かすことができます。また、履いたときに起こる型崩れや、ソールの凹みなども休ませている間に回復します。
「お気に入りのスニーカーを3足くらい持っておいて、ローテーションさせるのがよいでしょう。せっかくなら履きつぶしてしまわず、どのスニーカーも長く使えるようメンテナンスして、いつもきれいな足元でいたいですよね」

5.雨などに濡れたら陰干しでしっかり乾かす
雨などで濡れたり湿ったりしてしまったときは、新聞紙や雑巾などでインソールの水気を叩くように拭いてから陰干ししましょう。
「少しでも濡れていると、それが雑菌の繁殖やニオイの原因になりますから、風通しがよい日陰で十分に乾くまで干しておきます。天気の悪い日が続くときは、コインランドリーにある靴専用の洗濯乾燥機を使うのもいいでしょう」
次は、スニーカーに使われた素材ごとのケア方法を教えていただきます。
素材に合わせたスニーカーメンテナンス術
オフィスシーンで人気の革やスエードなど、さまざまな素材でスニーカーのお手入れ方法を確認してみましょう。
【スエード地】ブラッシングの仕方がポイント!
スエードやヌバック素材には、ステンレス素材でできたスエード専用ブラシでお手入れをするのがおすすめです。ステンレスの硬いブラシの毛がスエードの毛を起こし、細かなホコリまで落としてくれますから、履いたら必ずブラシをかけましょう。
「よく、スエードが剥げたように見えるのは、その部分だけ毛が寝てしまっているからです。専用のブラシであれば、汚れを落とすという目的のほかにも、寝てしまった毛を起こし、剥げたように見えなくなります。色が濃くなる方向に合わせてブラッシングしましょう」

色落ちしてしまった部分には、補色できるスプレーで色を回復させましょう。ホコリをしっかり落としたらスプレーして、乾いたあとにブラッシングして毛並みを整えます。
「つま先や、靴同士が擦れる靴の内側の部分はスエードが剥げやすく、意外と目立つものです。この補色ミストは全10色と豊富なバリエーションがあり、保湿になるローズヒップオイルが配合されているので、素材を柔らかく保つことができます」

【レザー】クリームで磨き上げる
革素材のスニーカーは、ブラッシングでホコリを落としたら、汚れ落とし用のクリームを使いましょう。柔らかいコットンやフランネルの生地、またはティーシャツの切れ端などに、小指の爪ほどの量のクリームを取ってやさしくこすり、汚れを落とします。汚れが落ちてきれいになったら、栄養や保護のためのクリームをつけ、汚れ落とし用とは別に準備した生地で、ツヤが出るまで磨きましょう。こちらもコットンやフランネル地がおすすめです。
「しっかり保護クリームで磨いたら、最後に防水スプレーをして仕上げます。オフィススタイルには白い革のスニーカーがよく似合いますが、白はどうしても傷や汚れが目立ちやすいので、しっかりお手入れしておきましょう」
革に使えるブラシはいろいろありますが、素材は馬の毛や豚の毛でできたものが一般的です。豚毛はやや硬くてコシがあるので、最初の汚れ落としに使います。クリームでお手入れしたあとに、柔らかい馬毛ブラシでブラッシングして整えるとピカピカに仕上がります。
「他の革製品にも使えるので、馬毛と豚毛、二種類のブラシを準備しておくのがおすすめです。革は、カビが生えたり水に弱かったりとデリケートな素材ですが、お手入れ次第で一生モノにすることもできますから、メンテナンスグッズもきちんと揃えておきたいですね」

では、スニーカーのなかでもっとも一般的でカジュアルな印象を与えるキャンバス地は、どうケアすればいいでしょうか?
キャンバス地はいつでも再生可能! 真っ白に洗い上げる方法
休日にも通勤にも活躍するのは、やはりキャンバス地のスニーカーです。なるべく手間をかけずに、しっかり汚れが落ちる洗い方を紹介します。
1.ぬるま湯にお酢と重曹を入れて浸けておく
2.スニーカー用の石鹸で洗う
3.ラバーの汚れはメラミンスポンジで落とす
4.漂白剤に浸ける
5.しっかり中まで乾かす
最後に、自分で手に負えない汚れやメンテナンスを必要とする場合は、プロの手を借りるという選択肢もあります。
リペア専門店でスニーカーに新しい命を吹き込む方法
お気に入りのスニーカーのソールが減ってきたり、革やスエードなど自分でのお手入れが難しかったりするときは、靴のリペア専門店に持ち込んでみましょう。
「状態や素材にもよりますが、ソールが減ってきた場合、ラバーで埋めることができます。素材が変わってしまうので、つなぎ目や色のブレは出てしまうのですが、高さを元に戻すことができるので、履き心地は大幅に改善されますよ」(GMT FACTORYアコルデ代々木上原店・冨樫さん)

福岡さんおすすめのリペア専門店「GMT FACTORY」は、レザー修理の専門店でもあります。レザーのスニーカーはシューケアをこまめにすることで、長持ちさせることができます。「汚れてしまったレザーのスニーカーは、着いた汚れを除去し、栄養を革に入れていきます。革の柔軟性が戻り、ヒビ割れ防止にもなって長く愛用することができます。色も入れることができるので、褪せてしまった色も多少復元することができます」(冨樫さん)
【店舗情報】
GMT FACTORY アコルデ代々木上原店
所在地:東京都渋谷区西原3-8-5
営業時間:11:00~20:00
定休日:年中無休(年末年始以外)
http://www.gmtfactory.com/
アクセス:小田急線代々木上原駅から徒歩1分
「おしゃれは足元から」という言葉もある通り、キレイにメンテナンスされた靴を履いている人は、美しくデキる女性に見えるもの。慌ただしい毎日のなかでも、足元まで気を配れるゆとりを持ちたいですね。
【プロフィール】
雑誌や広告、カタログなどのスタイリングを手がける。アーティストやタレント、アスリートの衣装スタイリングや、テーブルウエアのスタイリングなど幅広く活動。イベントやワークショップを開催している。
https://www.instagram.com/kunicofukuoka/