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2023/7/12 20:45

ニューバランス「990シリーズ」の歴史。最新フラッグシップ「990v6」の魅力について

ニューバランスからオンロード用ランニングシューズとしてリリースされた名シューズ「990」。1982年に発売した、990(現在は990v1という名称)から、その後「995」「996」「997」「998」「999」「990v2」「991」「992」「993」「990v3」「990v4」「990v5」「990v6」と進化を続け、99X番台は現在までに14モデル登場しています。本項では、改めて990シリーズの歴史を振り返りつつ、現行モデル990v6の魅力についても紹介します。

↑990v6

 

1000点満点なら990点の「990シリーズ」を振り返る

まずは、990シリーズを振り返ります。モデル名は、コストを顧みずに当時のニューバランスが持つ最高のテクノロジーを投入して完成させた、“1000点満点なら990点に到達”というコンセプトに由来しています。その初代となる990は1982年にMADE in U.S.A.でリリースされました。1998年には、今でいうバージョン2(v2)にアップデートされ、2023年7月現在はバージョン6(v6)まで展開しています。

 

990v1

1982年にニューバランスからオンロード用ランニングシューズとしてリリースされた、990の初代モデル。安定性とクッション性を両立した高機能ソールで、滑らかな履き心地。さらにアウトソールには、イタリアのソール専門メーカー「ヴィブラム社」のソールを採用し、高いグリップ力と耐久性を得ています。

 

990v2

1998年に登場したのが990v2。ミッドソールには、当時のニューバランスが誇る衝撃吸収素材「ABZORB(アブゾーブ)」を初めてビジブル化して搭載しており、デザイン面での完成度も高く評価されています。さらに990シリーズでは珍しく、サイドに配された小ぶりのNロゴが特徴的で、シリーズ屈指の名品といわれています。ミッドソールが厚めの作りなので、デザインのアクセントにも機能し、今のトレンドにもフィットします。

 

990v3

990シリーズの3代目として、2012年にリリースされた990v3。本作ではソールテクノロジーがさらに進化し、EVAとポリウレタンを配合したテクノロジー素材「ENCAP」、軽量化に特化した「REVLITE(レブライト)」、弾力性と堅牢性を併せ持つ「TPUスタビライザー」を組み合わせ、軽快な履き心地を得ています。ちなみに99X番台としては30周年となる年でした。

 

990v4

2016年にリリースされたのが990v4。クラシックなテイストの初代モデルから徐々にソールテクノロジーが進歩していくと同時にルックスも進化。ミッドソールにはクッション性と耐久性に優れた「ACTIVA LITE(アクティバライト)」をポリウレタンで包み込んだENCAP構造を採用し、アウトソールには耐摩耗性に優れたラバー「Ndurance」を搭載しています。

 

990v5

990v5が登場したのは、2019年。卓越したクッション性と安定性を発揮する「ENCAP」と「ABZORB」のミッドソールを搭載。バージョン5を表す“V”をヒール部プリントに加え、サイドにTPUパーツをあしらうなど、ディテールにこだわった新デザインです。サイドに採用されたTPUパーツは、かかと部分をしっかりホールドし、安定した履き心地を提供。さらにデザインのアクセントにも機能し、近未来的なイメージを高めています。

 

990v6はどうなのか?

2022年に登場した現行モデル990v6は、発売するやいなや即日完売し、再販を繰り返している、人気のスニーカーです。

 

デザインはというと、ミッドフットサドルを無くし、ピッグスキンスエードとシンセティックレザーのオーバーレイがメッシュアッパーの上を踵からつま先まで流れるようになっています。そしてミッドソールは、パフォーマンスランニングシューズに採用している反発弾性に優れる「FuelCell(フューエルセル)」を990シリーズに初めて採用。

 

前作である990v5との違いは、992や993を彷彿とさせる丸みを帯びたデザインのメッシュ&スウェードアッパーと、厚めのミッドソールデザインにあります。編集部員・野田が990v6と990v5を履き比べてみましたが、履き心地は明らかに違います。990v5は少し硬めな印象がありましたが、990v6の履き心地は申し分がない。

↑990v5に比べ、シュータンのロゴデザインもバージョンアップ

 

↑クッショニング、反発弾性、履き心地も大きく進化しました

 

40周年を記念した990バージョンシリーズ

990シリーズは、ファッションブランドやアーティストとのコラボモデルも有名ですが、2022年「990」40周年のアニバーサリーを祝した「990バージョンシリーズ」が登場しました。「990v1」「990v2」「990v3」「990v4」が、ルビーレッドのタグ、マサチューセッツ州ローレンスのニューバランス工場にある時計塔のイメージがデザインされたインサートなどスペシャルな仕様。これらのモデルも人気があり、今となってはレアモデルです。

↑写真は990v4 バージョン4

 

990は、オリジナル発売以来常に米国内の工場で製造され、ニューバランスのクラフトマンシップと機能性を体現し続けているブランドのレジェンドと言えるシリーズです。990v1や990v2、990v3、990v4、990v5は、それぞれがいまもタイムレスな魅力を放っています。

 

撮影/我妻慶一(990v6)

 

 

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