グーグルの生成AI「Gemini」、新機能のデモで堂々と間違える

ink_pen 2024/5/16
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グーグルの生成AI「Gemini」、新機能のデモで堂々と間違える
多根 清史
たねきよし
多根 清史

IT / ゲーム / アニメライター。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)がある。

グーグルは年次開発者会議「Google I/O」で、生成AI「Gemini」により検索が新時代を迎えるとアピールしていました。その最も目を引く新機能の一つが「撮った動画からAIが検索する」でしたが、自信たっぷりに間違った答えを披露したと指摘されています。

↑生成AIには難問(画像提供/グーグル)

 

これは「Gemini時代の検索」動画の59秒から確認できることです。フィルムカメラの巻き上げレバーが動かなくなった様子を撮影した後に「なぜレバーが最後まで動かないのか?」と質問しています。

Geminiは動かなくなった原因として考えられる要因をリストアップ。その後に対策がいくつか挙げられていますが、その中の一つが「後ろのフタを開けて、フィルムをそっと外す」というもの。

 

フィルムカメラの仕組みを知っている人であれば、絶対にやってはいけない最悪の選択肢だと分かるはず。もしも指示通りに裏ぶたを開ければ、その瞬間に撮影した写真は感光して台なしになってしまいます。

↑珍回答をハイライト(画像提供/グーグル)

 

まだまだ発展途上のAIが出した答えに間違いが混じるのはやむを得ないとして、グーグルはわざわざ最悪の回答をハイライト表示。「巻き上げボタンをしっかり押し込む」も危うい感じではありますが、かすんでしまいます。

 

同社は昨年2月、会話型AIサービス「Bard」の紹介で、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が太陽系外の惑星を初めて撮影した」という不正確な答えを堂々と出したことで株価が急落していました。もはや、AIイベントの恒例となっているのかもしれません。

 

Source: グーグル

via: The Verge

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