ゲーム&ホビー
2017/10/12 21:00

小型モニターとモバイルバッテリーで「ミニスーファミをいつでもどこでも遊べるセット」を作ってみた

「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」、通称ミニスーファミ。買ったらすぐ遊べる懐かしの20タイトルと幻の作品「スターフォックス2」を収録した、手のひらサイズのスーパーファミコンです。

 

本機を発売日に買えた人、買えなかった人、懐かしさ爆発で遊びまくっている人、買ったけど案外すぐに飽きちゃった人……。いろんな悲喜こもごもが聞こえてくる今日この頃。

 

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■スーファミ世代にとっては長い付き合いになりそうな一台

30代前半の筆者にとって、スーパーファミコンはまさにドンピシャ世代。実を言えば「ミニ」じゃないスーパーファミコンも個人的には現役のゲーム機、今でもたまに引っ張り出して遊んでいるぐらいです。心のマイベストタイトルは「ロマンシング サ・ガ3」、ミニスーファミ収録作の中では「ロックマンX」は特にやり込んだ一本。

 

そんなこんなでミニスーファミも購入しましたが、普通のテレビにつないでひとしきり動作を確かめたあと“こいつとは長い付き合いになるな…”と直感しました。

 

まずは枕もとに置いて、寝る前の楽しみとしてプレイしたい。さらに、本体がこれだけ小さいんだから、できれば外出先でも遊べるようにしたい。そのためには小さなモニターがほしい。

 

ミニスーファミはUSBから電源を供給する仕組みになっていて、モバイルバッテリーでも動作できます。そのあたりも踏まえて、本機で「いつでもどこでも遊べるセット」を考えることにしました。

 

↑「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(手前)と元祖「スーパーファミコン」(奥)。
↑「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(手前)と元祖「スーパーファミコン」(奥)。

 

■ベストマッチな小型モニターを2択に絞り込む

ミニスーファミと接続するモニターの必須条件になったのは、

・HDMI入力端子

・ミニスーファミの出力解像度である720p映像入力に対応していること

・スピーカーとヘッドホン端子がついていること(家でも外でも利用したいため)

の3つ。これに加え、家の外に持ち出すにはできるだけサイズが小さいことが望ましい。

 

一般的なテレビやPC用の液晶モニターは、もっとも小さいものでだいたい15インチぐらい。しかし今回はもう一回り小さな、できれば小ぶりのタブレットぐらいのモニターが欲しいところです。

 

これらの条件を満たす製品となるとニッチなもので、有名メーカー製のものはなく、入念に下調べをしていきます。幸い、ミニファミコン(「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」)が発売されたときに同じことを考えた人は少なからずいたようで、先人たちの意見を参考に製品を探しました。

 

そして絞り込んだ候補が以下の2製品。

 

Gechic On-Lap 1101H

20171012_tama12

・HDMI入力あり(720p入力対応)

・VGA入力あり

・ヘッドホン端子あり

・画面サイズ…11.6インチ(1920×1080ピクセル)

・重さ…480g

・価格…約2万5000円

 

Diginnos DG-N09D

20171012_tama13

・HDMI入力あり(720p入力の対応は不明。後述)

・ヘッドホン端子あり

・バッテリー内蔵(最大4.5時間駆動)

・画面サイズ…8.9インチ(1920×1200ドット)

・重さ…490g

・価格…約1万5000円

■「Diginnos DG-NP09D」を選んだ理由

 

結論から言うと、後者の「Diginnos DG-NP09D」を買いました。

 

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理由は、持ち歩きを考慮するとサイズは小さければ小さいほど良いと思ったことと、「Gechic On-Lap 1101H」に比べ価格が1万円も安かったこと。(ちなみに「On-Lap 1101H」は高めなぶん、画質に定評があるようです)

 

欲を言えば、アナログ(コンポジット)映像入力端子があるモニターなら元祖スーパーファミコンもつないで遊べましたが、そこは一番大事なことではないので妥協します。

 

なお「Diginnos DG-NP09D」は対応解像度の詳細がやや不明なのが気がかりでしたが、メーカーサイトで「720P機器へのズーム表示機能を最適化」という表記を発見。これが720pへの対応を意味するものだと信頼して購入に踏み切りました。

 

というわけで手に入れた小型モニターに、モバイルバッテリーを接続して「いつでもどこでもミニスーファミ」セットを準備します。

 

↑「Diginnos DG-NP09D」のHDMI端子はminiタイプで、一般的なHDMIに変換するための変換コネクタが同梱されています
↑「Diginnos DG-NP09D」のHDMI端子はminiタイプで、一般的なHDMIに変換するための変換コネクタが同梱されています

 

ミニスーファミをどこでも遊べるようにするためのモバイルバッテリーは、USB端子が2口以上でなるべく大容量のものを用意します。なお「Diginnos DG-NP09D」は充電式バッテリーを内蔵しているので、短時間のプレイならモバイルバッテリー接続は不要。

 

ちなみにこのモニターは自立ができないので、タブレット向けの角度調節可能なスタンドを使います。

 

↑今回使ったのはエレコムのタブレット・スマホ用スタンド「TB-DS007」シリーズ
↑今回使ったのはエレコムのタブレット・スマホ用スタンド「TB-DS007」シリーズ

 

■懸念していた「720p」問題もクリア!

モニターとモバイルバッテリーをつないだら、ミニスーファミの動作・表示を確認。720pの映像が正しく表示されるかが少し心配でしたが、結果的には問題ナシ! 先述の「720p機器へのズーム表示機能」を使うことで、ちょうどよく表示することができました。ズーム表示によって画面がぼやけたりすることもありません。

 

↑720pの映像をそのまま(「ドットバイドット」で)出力すると、モニター全体に対して画面が小さく表示されます
↑720pの映像をそのまま(「ドットバイドット」で)出力すると、モニター全体に対して画面が小さく表示されます

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↑モニターの表示設定から「アスペクト比」を変更し、「拡大」にすることで横幅ぴったりの表示に。なお、このモニターは解像度がタテ1200ピクセルなので、タテ・ヨコ比を維持して表示するとタテは少しだけ余白ができます
↑モニターの表示設定から「アスペクト比」を変更し、「拡大」にすることで横幅ぴったりの表示に。なお、このモニターは解像度がタテ1200ピクセルなので、タテ・ヨコ比を維持して表示するとタテは少しだけ余白ができます

 

■出っ張りをなくす変換コネクタで見栄えをよくしてみる

 

というわけで、「いつでもどこでもミニスーファミ」セットがひとまず完成。テーブルの上はもちろん、枕もとに置いてちょっとプレイするにもほどよいコンパクトさになりました。あまり大きな音量は出ないものの、内蔵のステレオスピーカーで音も必要十分といったところ。

 

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しかしこれ、ケーブル類がモニターの左側に出っ張って見栄えがゴチャゴチャするのがちょっと微妙ですね。これを解消するために、端子を後ろ側に向けるL字型変換コネクタを取りつけることにします。この変換コネクタはAmazonで見つけることができました。

 

↑mini HDMI端子用のL字変換コネクタ
↑mini HDMI端子用のL字変換コネクタ
↑micro USB端子用のL字変換コネクタ
↑micro USB端子用のL字変換コネクタ

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ということで、L字変換コネクタも取りつけ完了。だいぶすっきりした印象になりました。

 

「Diginnos DG-NP09D」は映り込みの多い光沢パネルなのが好みの分かれるところですが、8.9インチのタブレットだと思って使うとほぼ違和感がありません。ミニスーファミにマッチしたミニモニターで、かなり快適なプレイ環境が作れた気がします。

 

↑ちなみに、当然ながらミニファミコンにつなぎ替えても遊べます
↑ちなみに、当然ながらミニファミコンにつなぎ替えても遊べます

 

というわけで、ひとまずの完成を見た「ミニスーファミをいつでもどこでも遊べるセット」。ただ、写真ではモニターの裏に隠せているものの、依然としてケーブルがごちゃごちゃする感は否めません。家の外に持ち出すなら、ケーブルをすっきりしまえるボックスなどを併用するとさらにクオリティが上がりそうです。「いつでもどこでも」道の奥は深い!