スマホは日常生活と切っても切り離せないもの。しかし、長い間じっと見ていると目や首が次第に疲れきますよね。スマホは使用中、いつの間にか身体のあちこちに影響を与えています。そのことを自覚している人は、一体どれくらいいるでしょうか?
最近、スマホの長時間利用によるストレートネックなどが問題になっていますが、実は手の親指にも大きな負担をかけている可能性が指摘されています。
いま、指の酷使によって引き起こされる関節炎に関する研究内容が反響を呼び、様々なメディアで報じられ始めているのです!
アメリカの医師がスマホ親指の危険性を警告
最近、工場勤務者にある症状を訴える患者が、急激に増加中。それは、親指の腱炎。医師の間では、スマホ親指などと呼ばれ、スマホ操作の際の指の酷使が原因のひとつだと考えられています。
アメリカのメイヨークリニックの医師チームは、2010年からスマホユーザーに見られるこのスマホ親指について継続的に研究。
彼らいわく、スマホを操作するときに親指を曲げたり伸ばしたりしますが、この動きを何度も繰り返すことで腱が炎症を起こす可能性があるとのこと。実際、このような症状を訴える患者が年々増加しているそうなのです。
とくに子どものスマホ長時間利用は要注意
スマホは発売後わずか10年の新しい機器。スマホ親指を引き起こす原因は完全に解明されていませんが、研究チームのひとり、クリスティン・チャオ博士がそのメカニズムについて仮説を立てています。
スマホを使用する際、親指の複雑な動きを要し、関節が緩み弛緩した状態になり、その状態で親指を繰り返し動かすことで痛みが引き起こされ、最終的には関節の変形につながる恐れがあるとのこと。
さらに、研究チームはスマホの使用を継続した場合の子ども達への影響をも不安視しています。
なお、スマホ親指の予防策として考えられるのが、スマホの使用時間の短縮のほかに、声を使ってテキストメッセージを作成すること、意識的に別の指での操作する時間を設けるほか、手指のストレッチといったことだといいます。
このニュースに対して、「ニュースになるの遅すぎるんじゃない? 若い奴ら見ていると、ずっとスマホいじってるし、そんなのわかりきっていたよ」「人類は親指が進化して、脚力が退化していく気がする」などと定めのごとく受け入れてしまっている声がコメント欄にズラリ。
そして、スマホネイティブ世代を心配する声も多数寄せられています。たとえば、「首を痛めるとか、目が悪くなるとかいろいろ言われているけど、今度は親指? やりすぎに注意だよね」「自分は銀行勤務で何年もお金を数えて指を酷使していたから、親指関節の再建手術を受けたよ。若い世代も何年もやり続けたら危ないだろうね」など……。
電話をかけるだけでなく、テキスト交換やゲーム、インターネット、SNS、音楽や動画視聴などスマホにあらゆる機能が集約されていくことで、指1本でできることが増えています。
その指には自分では気づかないうちに大きな負担がかかっている可能性もあることを、時折意識し、休めてあげた方がいいのかもしれませんね。