ヘルスケア
2017/9/1 6:00

履くだけで腰への負担を15〜45%軽減! 腰痛は「スマートデバイス」で改善する時代に

長時間のデスクワークなどで腰痛に悩まされていませんか? 慢性化して辛いという人も多いはず。そんな人に朗報です。なんと、履くだけで腰痛に効くアンダーウェアが開発されたのです! ヴァンダービルト大学が開発したこのスマートアンダーウェアは、腰痛を解消するウェアラブルテクノロジーを搭載。今回は、このスマートアンダーウェアの機能を紹介します。

 

腰痛に悩む人は成人の50%ともいわれている

腰痛はもはや現代病といえるほど、多くの人を悩ませており、その数は成人2人に1人以上(60〜80パーセント)にものぼるそうです。医療の専門家ですら、効果的な解決策を見つけ出せていない状況。

 

この悲惨な状況を変えるために立ち上がったのが、米国テネシー州にあるヴァンダービルト大学のエンジニアチームです。生体力学とウェアラブルテクノロジーを融合させ、腰痛を解消するアンダーウェアのデザインに取り組みました。

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同大学の機械工学の助教授であり、開発チームのリーダーを務めるカール・ゼリック氏は、自身の腰痛の悩みを解消すべく、研究に取り掛かったと言います。

 

腰にかかる負担やストレス軽減が証明された

研究では、スマートな服が腰のストレスを和らげていることが示されました。素材はナイロンキャンバス、ポリエステルなどでできており、胸部と脚部に装着します。

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背中にはゴムのストラップがついており、これをスマートフォンのアプリで操作します。Bluetoothによってワイヤレスで使用することも可能なのです。

 

アプリを操作すると、ゴムのストラップが動き、例えば重たい物を持ち上げる時などに腰をサポート。本来、腰にかかる圧力がストラップにそらされることで腰への負担が軽減されます。

 

実際に、8人を対象に効果を検証するテストも行われました。その内容は、腰の位置を30°、60°、90°に保ち、約11kgと25kgの重量を持ち上げることによって、どの程度腰の筋肉に影響を与えるのかを測定し、スマートアンダーウェアの効果を検証するというもの。

 

モーションキャプチャ技術などを使い、筋肉組織の活動を観測したところ、このアンダーウェアの着用により、15~45%の筋肉活動を減少させるという結果が出たのです。

 

海外の反応は興味津々

この画期的なスマートアンダーウェアはツイッターなどで話題を集めています。「これが本当なら、何百万という人々の苦しみがなくなるよね」「近所で売っていたらいいのに」など、慢性的な腰痛に日々悩まされている人たちの興味をかき立てている様子が伺えます。今後、このようなウェアラブルデバイスはどんどん開発され、私たちの日常生活をより一層サポートしてくれるようになるでしょう。まずは腰から始めてみませんか?