健康になるため。快適に生きるため。理想の体重を目指すこと(ダイエット)は、本来はポジティブな行為です。
食べる量を減らしたり、好きなものをガマンしたり、運動しなければと焦ったり……強引なダイエットは、ストレスが溜まるだけ。無理せず、食べたい気持ちをガマンせず、ヘルシー&スマートに理想体重を目指すためのガイドブック『やせる味覚の作り方』(小倉朋子・著/文響社・刊)を紹介します。
味覚の幅を広げる「三種の神器」
ヘルシーなもの、さっぱりしているもの、薄味のものも「おいしい」と感じられる舌になれたらどうでしょう?
(中略)
味覚の幅を広げて、ヘルシーな食べ物が好きな「やせる味覚」が身につけば、「幸せなダイエット」が実現できるのです。
(『やせる味覚の作り方』から引用)
塩分の強いもの。甘みが強いもの。脂肪分が多いもの。「おいしい」と感じやすい食べ物です。わたしたちの味覚は、偏りがちです。「やせる味覚」を得るためには、味覚の偏りをならすことから始めましょう。
用意するものは、「炭酸水」「生野菜」「ブラックコーヒー」の3種類だけです。
炭酸水とコーヒーを活用する
空腹の体にまず入れるのは炭酸水。炭酸水がない場合は、ミネラルウォーターです。
(中略)
食事の最後にいただくブラックコーヒーも、満腹中枢を刺激してくれて、「はい、食事は終わり」とお腹に知らせてくれる役目があります。
(『やせる味覚の作り方』から引用)
まずは、前菜の前菜からはじめます。それが炭酸水です。炭酸水は「シュワシュワ」しているので、飲みごたえがあってお腹にも溜まります。500ミリリットル入りが主流なので、1本のペットボトル炭酸水を3食に分けて飲みましょう。
前菜としての生野菜の食べかたは、後述します。さらに食事を済ませたあと、かならずブラックコーヒーで締めくくります。にがい後味が、出来心のような食欲を抑えてくれます。
「おいしい」と感じるのは、味付けだけでありません。わたしたち人間は、視覚や嗅覚や触覚でも「おいしい」と感じているからです。特に「歯ごたえ」に注目してみましょう。
生野菜ポリポリを習慣づける
まずは野菜に何も味付けしないで、ひたすらポリポリ、パリパリ食べます。
野菜の種類はたくさんあったほうが、飽きずにたくさん食べられますし、味覚も広げやすくなります。
(『やせる味覚の作り方』から引用)
ガイドブック『やせる味覚の作り方』では、生野菜ポリポリを「前菜」として位置づけています。健康と味覚トレーニングのためであり、そのあとに食べるものに制限はありません。気楽です。
まずは、1種類の野菜から始めましょう。プチトマトは洗うだけで食べられます。キュウリや大根やキャベツをカットするのは難しくありません。習慣が身についてきたら、噛みごたえのあるニンジンやセロリを試します。
前々菜の炭酸水を飲んで、前菜の生野菜を食べる。だから、そのあとメインディッシュを食べすぎません。塩分や脂肪分たっぷりのものを食べたとき、自然に「違和感」を覚えるようになります。それこそが「味覚の幅が広がる」ということです。
甘くない「おやつ」を試してみる
私もおやつをどうしても食べたいと思ったら、ガマンせず、自分に必要なものを食べています。肉団子を食べるときもあるし、ブロッコリーをパクパク食べるときもあります。
(『やせる味覚の作り方』から引用)
食べたあとは満腹でも、おやつ(間食)が欲しくなります。人間だもの。食べごたえがあって、味覚トレーニングを兼ねるものがオススメです。
【おしゃぶり昆布】
歯ごたえがあって、旨味があって、ローカロリーです。
本書『やせる味覚の作り方』には、ホットカフェオレとおしゃぶり昆布の組み合わせが「お腹も満足しやすい」と書いてありました。
【ナッツ類】
アーモンドやクルミなど、歯ごたえがあって食物繊維が豊富です。脂質が豊富なので、1日10粒未満を目安にしましょう。
【チーズ類】
ひとくちサイズが売っています。手軽です。糖質が少なくて、腹持ちが良くて、不足しがちなカルシウムが豊富です。
【ちくわ】
「ご飯のおかず」と思われがちですが、間食にも向いています。原材料が「魚のすり身」なので、高タンパク質なのに低カロリーです。生食できます。お試しください。
【書籍紹介】
やせる味覚の作り方
著者:小倉朋子
発行:文響社
炭水化物、チョコレート、揚げ物……。おいしいものは、糖質や脂肪の多いものばかり…と嘆いている方に、朗報です。ヘルシーだけどおいしいものが、世の中にはいっぱいあるのに、まだその魅力に気づいていないだけ。本書は、野菜やタンパク質など、低カロリーでヘルシーな食材を、心から「おいしい!」「好き!」と思える一冊です。五感を使っておいしく食べれば、2か月でマイナス4キロだって夢じゃない。味覚を変えれば、我慢いらずでやせていきます。