RIZINファイターのシュートボクサー・RENAに学ぶ、パフォーマンスを高める体づくり

シュートボクシングでの女子フライ級チャンピオンに輝き、総合格闘技でも人気を牽引し活躍してきたRENA（レーナ）さん。2018年7月から休業を続けていましたが、ついに大晦日に開催される「RIZIN.14」での復帰が発表されました。待ってました！実は僕、格闘技が好きでよく観戦するのですが、選手の皆さんの鍛え抜かれたボディがいつもまぶしくて……。日々、自分のだらしない体と比べてため息をついています。プロの格闘家であるRENAさんに聞けば、効率的に体をメンテナンスする方法を教えてもらえるかも。復帰戦にかける思いも気になるし、我が家にお招きして話を聞いてみよう！

———参った！と思う日々のお悩みを5分で解決するウェブメディア「参田家のおうち手帖」から、参田（まいた）ファミリーのお父さんが、RENAさんを直撃しました。

シュートボクサー／総合格闘家　RENA

お父さん「僕、格闘技観戦が大好きなんですよ！ 夏からの休業を経て、『RIZIN.14』での復帰戦も決まりましたね。復帰を決めた理由、ぜひ聞かせてもらえますか？」

RENAさん「休業中には正直、“引退”の2文字が頭をよぎりました。それでも格闘技をやめることに踏ん切りがつかず、すごくモヤモヤしていたんです。試合の勝ち負けと同様、私は何事にも白黒付けなきゃ気が済まない性格。続けたい思いがあるなら、やるしかない。しかも格闘技は長く続けられる競技ではありません。やりたい気持ちがあるなら、今、やるしかない。そう心に決めて復帰を宣言しました」

お父さん「RENAさんが復帰という決断をしてくれて、本当によかった！ 復帰戦のニュースを聞き、いちファンとしてうれしかったです」

RENAさん「その気持ちに応えて、より一層頑張らないといけませんね！ シュートボクシングや総合格闘技は、夢のカードを実現してくれる競技です。投げ技もあるし関節技もあるから、試合に膠着状態という時間がありません。すごくワクワクできる競技ですよね。今は復帰戦となる『RIZIN.14』に向けて体を作っている最中。半年近くトレーニングをしていなかったから、いつも以上に大変ですけどね（笑）」

お父さん「シュートボクシングの世界フライ級チャンピオンのRENAさんでも、トレーニング期間が空くと、しんどいものなんですか？」

RENAさん「休業中に体がなまってしまったから、めちゃくちゃしんどいですね（笑）。トレーニングを再開して、ようやく体がラクになってきたところです。トレーニングをやめていた休業中は、言いようのない倦怠感が続いて、毎日のように目覚めは悪いし、どうにも体が重くて。ダラダラと二度寝をしては夜寝つけず、悪循環の日々を過ごしていた気がします」

お父さん「言いようのない倦怠感……すごくわかります！ 風邪でも何でもないのに、妙に体がだるいんですよね。僕なんて1年365日、そんな状態ですよ（笑）。このだるさを解消するには、やはり体を動かすことが大事なんでしょうか？」

RENAさん「そうですね！ 私自身、ジムでのトレーニングを再開したところ、休業中の倦怠感から解放されましたから（笑）。たしかに普通の生活を送っていたら、体を動かす機会ってなかなかありませんよね。でも、簡単なストレッチを続けることで、体がラクになるはずです」

お父さん「簡単なストレッチというと、具体的にどんな方法を実践しているんですか？ プロ格闘家直伝のストレッチ、ぜひとも知りたいです！」

RENAさん「私が意識しているのは、念入りに関節をほぐすことですね。本格的なトレーニングをするにしても、いきなり激しい運動をしては、体を痛めてしまいます。まずは関節をほぐし、体のコリをやわらげるようなイメージです。中でも重点的に行っているのが、“股関節をほぐすストレッチ”。参田さんにもおすすめですよ！」

お父さん「股関節！ 僕、仕事はデスクワークで、下半身が疲れやすいんです。最近では階段の上り下りでさえ、足の付け根が痛むことがありますから……」

RENAさん「それは、すぐにでもストレッチを始めるべきですね（笑）。足をくるくる回したり、屈伸運動をしたり、とても簡単ですよ。股関節の周辺には動脈が通っているので、血流まで良くなる感じがします。血流が良くなると、むくみも解消できるので女性にもオススメです！ 奥さんと一緒に実践してみてください」

お父さん「妻と一緒にストレッチ、なんだか楽しそうですね！ 2人で励まし合えば、長く続けられるかもしれないです（笑）。RENAさんはアスリートなので、ほかにもいろんなことに気を遣ってそうですね。まだまだ聞きたいことがたくさんあるので、ストレッチで体をほぐしたあと、もう少しお話を聞かせてください！」

下半身のむくみを軽減する「股関節ストレッチ」前編

①脚をまっすぐに伸ばして座り、足首を回す要領で、脚の付け根から足首まで全体を動かすように回す。

②片方の脚を広げ、後方に向けてヒザを90度に曲げる。

③下半身は2の姿勢を保ったまま、膝を曲げた方に向かって上半身を反らす。

④反対側も同じように膝を曲げ、2〜3と同様の運動をする。

お父さん「体重別階級のあるシュートボクシングや総合格闘技では、試合前の計量がありますよね。RENAさんは減量中、どうやってモチベーションを上げているんですか？」

RENAさん「試合前の減量は、プロとして当然の務め。どんなに苦しくても、やり切るしかありません。とはいっても、モチベーションを上げなくては続かないので、週に一度の“チートデイ”を設けているんです。たとえ減量中でも、好きなものを好きなだけ食べてもOKという日。この週に一度の楽しみがあるからこそ、辛い減量も頑張れます（笑）」

お父さん「週1回のご褒美というわけですね！ 減量中はどんな食事をしているんですか？ アスリートは高タンパク低カロリーな鶏肉ばかり食べているイメージがありますが……」

RENAさん「実は私、鶏肉があまり得意じゃないんです。なので、牛肉や豚肉からタンパク質をとっています。アスリートの減量とは、“体重を落としつつ、動ける体を作ること”。エネルギーの元となるお肉をしっかり食べて、炭水化物を控えることが基本です。意外に思われるかもしれませんが、減量中でもよく焼肉屋さんに行きますよ（笑）」

お父さん「焼肉とは意外です！ やっぱりアスリートの食生活は、奥が深いなぁ。炭水化物を控えること以外に、日ごろの食生活で心掛けていることを教えてください！」

RENAさん「私の場合は、カプサイシンを摂取すること！ つまり唐辛子ですね。和食には一味や七味、洋食にはタバスコをかけ、辛味をプラスしています。カプサイシンの作用で代謝が上がり、脂肪が燃焼されやすくなるんです」

お父さん「たしかに辛い料理を食べると、どんどん汗が出てきますね。僕なんて代謝がよすぎるのか、辛いものを食べると汗だくになりますよ（笑）」

RENAさん「実際に汗をかく量も増えるので、効果の実感しやすさも、モチベーションアップにつながりますよね。でも、実は昔は辛いものが苦手だったんです。ところが、ジムにいるタイ人トレーナーに「辛いものが苦手な人は、強くなれない！」と、めちゃくちゃなことを言われ、意地で克服しました（笑）。その結果、今では辛いものが大好物！ 燃焼効率アップのため、カプサイシン入りの入浴剤も愛用しています」

お父さん「カプサイシン入りの入浴剤、すごく体が温まりそうだなぁ。我が家でもやってみよう！ ところでRENAさんは、12月23日に初のフォトブックを発売しますよね。いち格闘技ファンとして、発売が待ち遠しいです！」

RENAさん「ありがとうございます！ フォトブックの撮影のためにハワイを訪れ、とても充実した内容に仕上がりました。ワイキキのような賑やかな場所だけでなく、森や崖のような、神秘的なスポットでも撮影しています。こうした写真はもちろん、自分の半生をつづった読み物ページもあるので、いろいろな角度から楽しんでいただけるはずです」

お父さん「楽しみだなぁ。休業期間中に撮影されたようですが、普段トレーニングして鍛えているのとは違った姿が見られるんのでしょうか？」

RENAさん「実は、トレーニングを再開した今よりも、ちょっと体つきが丸いです（笑）。正直、しっかりトレーニングを積んでいる今の体型のほうが、自分としては好き。でも、休業中の私もRENAという人間の一部です。だから今回のフォトブックには、ありのままの自分が詰まっていますね」

お父さん「そして楽しみなのが、格闘家としてのRENAさんが復活する、大晦日の『RIZIN.14』ですね！ 今年7月の試合以降、約半年ぶりの試合になりますが、意気込みを聞かせてください！」

RENAさん「大晦日の戦いでは、シュートボクシングの選手として総合格闘技のリングに立ちます。格闘技を続けるのか続けないのか、モヤモヤとした気持ちを抱えていた休業期間を経て、今では「やっぱり格闘技が好き！」という気持ちを再確認できました。再確認できたからには、全力で戦うのみ！ 皆さんがスッキリした気持ちで新年を迎えられるような、スカッとした戦いをお見せします！」

お父さん「休業中のモヤモヤを晴らすような、スカッとした戦い！ 2018年の年納めにぴったりですね！ うちもテレビの前から、家族全員で応援しています。貴重なお話の数々、どうもありがとうございました！」

下半身のむくみを軽減する「股関節ストレッチ」後編

①両膝を立てた状態で胸の前でクロスさせ、膝を抱えるように上半身の体重を前へかける。

②脚の組み方を逆にして、1と同じ動作をする。

③クロスさせた足をほどき、両方の足の裏を合わせるように座る。

④下半身は3の姿勢を保ったまま、上半身をゆっくり前に屈ませる。

復帰戦に向けた「スカッとした戦いがしたい！」という、RENAさんの思い。この思いを知り、大晦日に開催を控える「RIZIN.14」が、ますます楽しみになってきたぞ！ そして減量にかけるプロ意識の高さには、頭が下がるばかりだったなあ。

さっそく、RENAさんから教えてもらったストレッチ法、食事法や入浴方法も実践して、家族のためにいつまでも健康でいられるような体づくりに励もう！